NEC、マルチコア対応のH.264/MPEG-4 AVCソフトウェアコーデックを開発 | RBB TODAY

NEC、マルチコア対応のH.264/MPEG-4 AVCソフトウェアコーデックを開発

 NECは19日、ハイビジョンのTV会議システムや画像配信システムをPCとソフトウェアのみで構築可能な、マルチコア搭載PC向けH.264/MPEG-4 AVCコーデックシステムを開発したことを発表した。

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H.264エンコーダの並列処理技術
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 NECは19日、ハイビジョンのTV会議システムや画像配信システムをPCとソフトウェアのみで構築可能な、マルチコア搭載PC向けH.264/MPEG-4 AVCコーデック(画像符号化復号化)システムを開発したことを発表した。

 このコーデックシステムは、ハイビジョンに適した画像符号化の国際標準方式である「H.264/MPEG-4 AVC」に準拠したコーデックシステムデータの符号化処理を大幅に高速化したという。エンコーダ(符号化)システムにおいては、並列処理の際に分割された画像の分割境界部分に対して、再度画像処理を行う技術により、分割境界部のノイズを大幅に削減。8個のコアを持つ並列計算機(PCサーバ)で、従来の約6倍の高速化を実現し、リアルタイムにエンコードを行いながら映像配信が可能となっている。デコーダ(復号化)システムにおいては、演算負荷の内訳や周囲の処理結果への依存性など、各画像処理内容の特性に適した複数の並列処理手法を組み合わせることで、並列化にともなうオーバーヘッドの小さい効率的な並列処理を実現し、4並列処理で3倍以上の高速化が可能となった。

 近年、TV会議システムや画像配信システムへのニーズが増加しているが、専用ハードウェアを利用したものが多く、その専用性から装置価格が高いため普及が遅れている。ソフトウェアコーデックによるPC利用も摸索されているが、最近のPCはプロセッサ動作周波数の向上ではなく、デュアルコア、クアッドコアなど多数コアを並列に利用したものが多く、複数コアを活用したコーデック処理を開発しないと、画像処理装置のソフトウェア化自体が不可能だった。NECでは、これらの問題解決のための研究開発に取り組み、画像分割の境界部の再処理と、処理手順の並列化によって、複数のコアを持つ計算機向けの並列コーデックシステムを実用化したとのこと。

 今回開発された並列コーデック技術の一部はNECのストリーミング配信基盤「StreamPro」に搭載されており、今後は本技術の適応範囲をさらに広げて映像ストリーミング配信サービスのいっそうの高品質化を進める予定だ。またNGNを利用したメディアサービスへのさらなる貢献のため、本システムのいっそうの高画質化と高速化を目指して、今後も研究開発を進めるという。なお、今回の内容は、3月19日に行われる電子情報通信学会総合大会のパネルディスカッション「回路とシステム領域におけるメニコア計算機の利用」においても発表された。
《冨岡晶》

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