RSSでカーナビにウェブの情報を 日産テレマティクスエージェント——Web 2008 Expo | RBB TODAY

RSSでカーナビにウェブの情報を 日産テレマティクスエージェント——Web 2008 Expo

エンタープライズ その他

日産自動車 プログラムダイレクターオフィス 石川太一氏
  • 日産自動車 プログラムダイレクターオフィス 石川太一氏
  • テレマティクスエージェントの概要:RSS経由でウェブの情報をカーナビで得られる
  • Google Mapsの情報をカーナビに転送するデモ:現在国内で対応しているメーカーは日産のみ。海外では、このメニューの「メーカー」欄にBMWなどの選択肢があるそうだ
 3日、4日にかけて渋谷の「Web 2008 Expo」において、ウェブサービスやデザインに関するセミナーやパネルディスカッションなどが開催された。このイベントは昨年の「Web 2.0 Expo」の流れを汲むもので、ヤフーといった大企業から独立系のソフトベンダーやクリエイターなどが多数集まった。

 その中に日産自動車のカーウィングスに関するセッションで、同社のカーテレマティクスに対する取り組みやサービスについて説明するものがあった。情報端末としてのカーナビの可能性が広がるもので、他の自動車メーカーのITSやカーテレマティクスとは違った特徴がみられたので、紹介したい。講演者は日産自動車 プログラムダイレクターオフィスの石川太一氏だ。ここでの「プログラム」とは車のプラットフォームのことだそうだ。

 カーナビは帯電話や通信モジュールと接続すれば、内蔵した地図や施設ガイド以外の天気予報や動的な情報、あるいはオペレータによるサポートが受けられるのは周知のとおりだ。こういったサービスでの代表格は、トヨタ自動車のG-BOOK、ホンダのinternavi Premium Club、日産のカーウィングス、パイオニアのエアーナビだろう。G-BOOKは、車輌のセキュリティやオペレータサービスなどエクゼクティブなサービスに特化しつつある。internavi Premium Clubは、プローブカーを使った渋滞予測や事故防止、災害時情報が特徴だ。カーウィングスもプローブカー機能とそれによる情報サービスは行っているが、店舗情報、グルメガイド、イベント情報といったサービスに特徴がある。

 カーウィングスのサービス開始当初は、飲食店情報や駐車場情報など、自社でデータを購入したり集めてサービスしていたが、2006年にCARWINGS-CASTING(CWC)として、カーウィングス対応カーナビに情報を表示させるためのRSSを公開した。それまでは、日産と契約、提携したコンテンツプロバイダ(CP)がカーウィングス用のデータを提供することで、その情報がカーナビに表示されていた。インターネットとの接点は直接はなかった。これを、テレマティクスエージェントというミドルウェアがウェブコンテンツとカーウィングスコンテンツとの変換、仲介を行ってくれる。このエージェントはPOIXやgeoRSSなどの標準的なRSSにも対応しているが、独自の拡張を行ったCWCの公開機能により、CPは、カーナビの目的地に設定できる位置情報、電話番号、画像、URL(QRコードの自動生成あり)などを指定できる。簡単なHTMLの記述も可能だ。CP側はその車の位置情報、目的地情報、車の方位、速度などの情報が得られる。これらをレコメンド機能やターゲティング広告のために利用できる。

 もちろん、トヨタもホンダもグルメ情報など一般情報も提供しているが、カーウィングスというプラットフォームをウェブに開放している点が日産のサービスの特徴だ。なぜ、このようなことをしたかについて石川氏は「こちらが用意した情報はかけるコストの割には十分に活用してもらえない現実があり、CPやユーザーに開放したほうがよりサービスを利用してもらえると考えたからだ。実際、ガソリンスタンド情報、トイレの位置、ゲーム性のあるイベントなどさまざまなサービスが増えている。」とした。その事例として、楽天トラベル、西日本高速道路サービス、gogo.gs、じゃらんのホテル情報、自治体や各地の観光協会での活用が紹介された。

 まとめとして、プラットフォームをオープンにすることで、さまざまなサービスが増えていくことで多くのユーザーとそのデータが蓄積できる。これが新たなサービスを生むスパイラルを期待しているとした。
《中尾真二》

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