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SaaSの認知度は5割超、コスト削減に期待〜ノークリサーチ調べ

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ITアプリケーションの導入状況
  • ITアプリケーションの導入状況
  • サーバー導入予定目的
 ノークリサーチは30日、2008年中堅・中小企業のIT投資動向に関する実態と展望調査の分析結果と今後の予測を発表した。

 同調査は、全国の年商5億円以上500億円未満のPCサーバ導入民間企業5,000社を対象に2008年1月から3月までの期間、郵送アンケート方式で実施したもの。有効回答数は1,210社。

 発表によると、グループウェアの新規導入率は2008年から減少傾向に転じ、「サーバ導入予定目的」に関する設問でも「グループウェアなどでの社内コミュニケーション強化」は2007年の23.2%から18.1%に減少している。一方、コンプライアンス対応やガバナンス強化といったIT統制関連の回答がサーバ導入予定目的では増加していて、同社では基本的な社内情報共有としてのグループウェア導入が一巡した次のステップとして、IT統制時代を見越した新しい形態のグループウェアが台頭してくるのではないかと分析している。

 SaaSの認知度については5割超に達し、「導入済み」、「導入予定」、「関心あり」を合わせた前向きな意見は約3割と今後も徐々に増えていくことが見込まれる。ユーザーが感じるSaaSのメリットとしては、運用管理負担軽減、導入の容易さ、運用コスト削減が上位に挙げられていて、当面はコスト削減効果が得られやすいアプリケーションのSaaSへのシフトが中堅・中小企業におけるニーズの中心になると予想される。同社では、データ秘匿性に対する心理的障壁と自社向けカスタマイズのニーズが高い財務会計、人事管理、販売/購買管理、生産管理といった基幹系アプリケーションよりも、管理基本的な情報共有手段として使われているグループウェアがコスト削減の対象としてSaaSにシフトするケースが増えてくるのではないかとしている。

 サーバ導入目的については、「グループウェアなどでの社内コミュニケーション強化」の減少が目立つ一方、「内部統制などの企業コンプライアンス対応のため」、「経営の意志決定に役立つシステム構築」といったIT統制に関連した目的が伸びている。また、「省スペース化」についておサーバ統合ニーズを反映して再び回復してきている。なお、「Windows NT4.0、Windows 2000から最新のOSへのアップグレード」は2007年のアップグレード実施を経て一段落した様子がうかがえる。同社では、現時点で残されている古いWindowsOSについては、今後サーバ統合の一環として仮想化技術を活用した「リホストマイグレーション」によって新しいサーバ上に移設されていくと予想している。

 新規サーバ導入は、2006年、2007年に引き続き減少傾向となる一方、サーバ統合ニーズは着実に伸びてきており、仮想化技術に代表される「論理集約」とラック型サーバに代表される「物理集約」、両者の特徴を併せ持った仮想化ミドルウェアを搭載したブレードといった一連のサーバ統合ソリューションの導入が中堅・中小企業においても活発化していくと予想される。
《富永ジュン》
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