マウス操作で簡単マッシュアップのZude、CEOジム・マクニール氏インタビュー | RBB TODAY
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マウス操作で簡単マッシュアップのZude、CEOジム・マクニール氏インタビュー

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Fifth Generation Sytems CEO ジム・マクニール氏
  • Fifth Generation Sytems CEO ジム・マクニール氏
  • zude.comのトップページ
  • 大統領選挙:民主党候補の比較ページ
  • ビジネスモデルは広告とウィジェットのレベニューシェアという
 さまざまなウェブコンテンツをマウス操作で簡単にマッシュアップできる「Zude」が注目を集めている。今回、Zudeを運営するFifth Generation SystemsのCEO、ジム・マクニール氏来日にあわせて、北米でのマッシュアップのトレンドや、Zuneの日本での展開についてお話しを聞くことができた。マクニール氏は、5月8日〜9日に開催される「Social Networking Conference Tokyo」での講演のため来日した。

 Zudeは、ネット上のさまざまなコンテンツ(HTML、動画、SNS情報、RSSなど)をとりこんでユーザの好みや必要に応じた「マイページ」を作ることができるサービスで、マッシュアップのためのプラットフォームとなっている。こうしたマイページサービスはいろいろな会社が提供しているが、たとえばiGoogleならgoogleが提供したウィジェット(部品)に限定されているし、My Yahoo!ならYahoo!が提供したものからページを作ることになる。しかし、Zudeであればこうした垣根なしに、自由にウィジェットを組み合わせることが可能である。

 CP/MやDOS、NetWare、Windows、NT、UNIXとさまざまなプラットフォームを経験してきたマクニール氏は、「(これまでさまざまなシステムが登場してきたが)今や、全ての人はウェブを使っている。みながパーソナルなウェブページをもち、そこで必要な機能が利用できる。汎用的で柔軟なプラットフォームを個人のために提供したい」という。自分のためのツールとしてページを作り、さらにそれを公開することもできる仕組みがZudeというわけだ。


— マッシュアップでは、もととなるデータが必要ですが、北米ではこうしたデータの提供主体はどうでしょう?Googleが強いのでしょうか?

マクニール氏: 地図情報はよく使われているね。ガソリンの値段を緯度経度と組み合わせることで、地図上に表示できるサイトがあるけど、これは本当に便利なマッシュアップだよ。アメリカではデータはいろいろなところから提供されているよ。

— ウィジェット間の連携はどのようにおこなっているのでしょう?

マクニール氏:ZudeはHTMLやJavaScript、PHPなどオープンな技術を使っていて、プロセス間通信にはSOAPなど標準化されたAPIを使用している。標準化チームにメンバーも送っているんだ。

— Zudeと高機能なSNSとの違いは?

マクニール氏: まず、ZudeではFacebookなどと違ってあなたの「フレンドリスト」はあなたのものなんだ。だから、いろいろな形式でデータをエクスポートできる。vCard、XML、CSVなどで保存して再利用できるんだ。さらに、複数のSNSを一括で閲覧したり、それらにまとめてコメントを投稿する「Social Mix」では、いろいろなSNSのコメントを一度に確認できて時間の節約になる。Zude.comでは大統領選挙でのヒラリー・クリントンとバラク・オバマのSNSでの活動をまとめて閲覧できるページを作っているけど、CRMアプリケーションのようにファンをマネージできるツールとして、音楽などエンターテインメント業界から注目されているね。

— Zudeが、いろいろなウィジェットを組み合わせて1つのページをつくる、という機能に優れているのはわかりました。複数のページをもつサイトをつくることは可能ですか?

マクニール氏: 私自身、200ページほどZudeに作っているけど、とても簡単だよ。デザインを共通にしたいなら、テンプレートをエクスポートしておいて、それを読み込ませてやればいい。

— エンドユーザがZudeにページを作るのは無料ですね。ビジネスモデルは?

マクニール氏: まずは広告。3つの次元の情報をアドネットワークにリアルタイムで送って、最適な広告を表示できる仕組みをもたせているんだ。1つめの次元が「誰が作ったページか」、2つめが「ページに何があるか」、3つめが「誰が見ているのか」だ。日本ではグリーンカード取得の広告が出ているみたいだね。これは初めて見たよ。アメリカでは出ないからね。

 次に、ウィジェット開発者とのレベニューシェア。いくつかのウィジェットは非常に多くのアクセスを集めているからね。

 日本では、まずはライセンス提供のビジネスから始めることになるんじゃないかな。

— これからマッシュアップのプラットフォームとしてZudeを広げていく上で、課題はどこにあると考えていますか?

マクニール氏: まず、著作権に関する問題。違反コンテンツがZudeに貼られた際に、自動で対応できるようなシステムが必要だ。膨大な数のページがあるからね。

 利用者を広げていく上でのチャレンジとしては、ユーザインターフェースとターゲットの絞り込みが必要だね。シンプル版とアドバンス版のようにUIを切り替えられるようにしておく必要があるだろうし、スタート時点で全部の機能を出すのではなく、本当に必要とされる機能、たとえば動画貼り付けやフレンドリスト管理などに絞り込んでおくことも必要だと考えているよ。
《伊藤雅俊》
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