OKIは31日に、NTSC/PAL/SECAMのビデオ信号3方式に対応したビデオデコーダと、中・小型液晶モニタに必要な各種映像調整機能を搭載した液晶ディスプレイコントローラをワンチップ化したLSIを開発したことを発表した。 製品としては、QVGA〜VGAの小型液晶モニタ用LSI「ML86V8207」とWVGA〜XGAの中型液晶モニタ用でより高機能なLSI「ML86V8209」の2機種として、2月よりサンプル出荷を開始する(水平320〜1024ピクセル、垂直240〜768ライン)。量産出荷開始は「ML86V8207」が12月、「ML86V8209」が10月予定とのこと。 両機種ともにISO/TS16949に準拠した高信頼性を実現し、カーナビゲーションシステムなどの車載液晶モニタ用途に最適化されるとともに、液晶モニタの映像信号処理を実現するために必要なビデオデコーダ、スケーラ、オン・スクリーン・ディスプレイ、液晶ディスプレイコントローラなどの機能をワンチップ化したLSIとなる。 NTSC/PAL/SECAMの映像信号3方式をサポートし、コンポーネント映像信号D2に対応したビデオデコーダ機能は、車載システムに必要な弱電界など信号環境の悪い状況で発生する非標準映像信号に対して優れた同期安定性を発揮するとのこと。液晶ディスプレイコントローラ機能としては、中・小型液晶モニタを考慮し大容量外付けメモリを使用せずに高画質を実現するI/P変換、スケーリング機能、タイミングコントローラ機能、ラインオーバーレイ機能を搭載した。 さらに「ML86V8209」では、デジタル映像信号とアナログ映像信号のPiP機能を実現するためのSDRAMインターフェイスや、ラインオーバーレイ機能を搭載、XGAまでの表示を可能とした。 ML86V8207のサンプル価格が1,200円(税別)で量産数量(予定)200万個/年、ML86V8209のサンプル価格が1,500円(税別)で量産数量(予定)100万個/年となっている。一般民生用途向け標準品の販売も計画中とのこと。