ライバルはスマートフォンではない!? BlackBerryの魅力を直撃 | RBB TODAY

ライバルはスマートフォンではない!? BlackBerryの魅力を直撃

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Salesforceのカンファレンスの基調講演で自分のBlackBerryを取り出して見せるロバート・アラン・フェルドマン氏
  • Salesforceのカンファレンスの基調講演で自分のBlackBerryを取り出して見せるロバート・アラン・フェルドマン氏
  • 「ワールドワイドで1050万台」と話すリサーチ・イン・モーション・ジャパン製品部門プロダクトマネジメント&マーケティングマネージャーの小林盛人氏
  • 各部名称
  • キャリングケースに本体を収納しようとすると磁気に反応して画面がオフ状態になる
  • メールに添付されたパワーポイントを表示しているところ
  • 閲覧メニュー。ファイルの拡大閲覧をする場合にはズームを選択
 東京で開催されたSalesforceのカンファレンス「Successforce LIVE 2007」の基調講演で、モルガン・スタンレー証券株式会社 マネージング・ディレクター 経済研究主席のロバート・アラン・フェルドマン氏は檀上、おもむろにポケットからBlackBerryを取り出し、「これは便利です」とアピールした。IT技術によって生産性を上げることの重要性を説くスピーチの、最後の最後での1シーンだ。米国ではBlackBerryでSalesforceのサービスが使えるようになっており、ビジネスツールとして人気がでている。

 今回はリサーチ・イン・モーション・ジャパン製品部門プロダクトマネジメント&マーケティングマネージャーの小林盛人氏に、BlackBerryの展開について話を聞いてみた。

「今、世界では1050万台くらい。四半期ごとに100万台くらいのペースで増えています」
小林氏はBlackBerryの普及度について話す。氏によると現在約125カ国で、約325キャリアと取り引きがあり、基本的にはキャリアの販売チャネルを使って売られている。今でも、会議中に携帯電話が鳴るシーンをよく見かけるが、「米国では日本人以上に、お客さんの前で打ち合わせをしながらポチポチやってます」という。

●時代に合わせた機動性を兼ね備える

 当然、BlackBerryを毎日使っている小林氏の生活を例にとると……。朝起きてまず、BlackBerryを見る。未読メールは、通勤中の電車のなかで処理。処理できないものは、Exchageとの連携によってその場で会議の招集をかけるなど、その日の組み立てをしてしまうという。会議の場で「この前の話はどうなってますか?」と話をふられた場合、メールが届いていればその場でフォワードしてしまうことなどもよくあるそうだ。「(ちなみに)事例を見ていると、顧客と商談中にBlackBerryで受発注を済ませてしまうというものも多い」(小林氏)と話す。このように見てくると、BlackBerryの競合は他社のスマートフォンではなくノートパソコンではないかと思えてくるほどだ。ノートパソコンの場合、接続してなんらかのアクションを行い、画面にいきつくまで時間がかかる。レスポンスという面では、いまひとつ難しさが残るのが現状だ。「ある程度落ち着いている状態にある時は、ユーザーインターフェイスも丁寧に作られているOutlookを使ってノートパソコンでゆっくり処理するのがいいかもしれないですし、じっくり記録できます。しかし、大半の営業の方やフィールドサービスの方は1件お客さんのところに行ったら、すぐに次にいかなきゃならない場合が多いですよね」。ファーストフードに入ってゆっくりノートパソコンを開いている暇がないのが現状だ。また、「人々は、最近ではプライベートも忙しくなって、すぐ仕事を終えてスポーツクラブに行ったり、友達と飲みににいったり…、別のところに時間を使うようになってきています。1日のなかで、ここもあそこもといろんなことに時間をうまく使うようになってきているのです。ひとつに長く時間を避けないということを考えると、ノートパソコンは便利なようで、実は合っていないと思います」と話す。

●欧米と日本の温度差

 日本と海外でBlackBerryの普及に温度差があるのは、ひとつにはその価格にある。「外資系の企業の場合、例えばアメリカでは30~40ドルで始められるものを、極端な話日本では3倍もの価格ではじめなければならない。外資系の企業の場合は、本国のITへ予算の申請をするケースが多い。するとその高さに驚くわけです。結局、使うのは部長以上だけにしようとか、マネージャー以上にしようとかという話になります」。この価格に関しては、インタビューから数日した11月末日、NTTドコモがBlackBerryの月額使用料(通信料を除く)を5,985円から3,570円に値下げすると発表した。また、グループウェアの普及度合いについても着目する必要がある。BlackBerryはMicrosoft Exchange、IBM Lotus DominoまたはNovell GroupWiseと連携する。小林氏によると「欧米では、Microsoft ExchangeとIBM Lotus DominoとNovell GroupWiseで、90%くらいのシェアがあり、企業のユーザーはどれかに当てはまる。日本では3割くらいしかしかない。日本での環境を見てみると、グループウェアの環境は欧米ほど高くない。あるいはコンピュータメーカーが独自のものを作っているケースがある」。これらの部分が、国内で爆発的に普及しない要因になっていることは否めないようだ。

●パケット通信を考慮した設計

 とはいえ、海外出張をするビジネスマンを中心に注目度が高まっていること確かだ。携帯端末に求められるバッテリーについてはどうだろうか?BlackBerryにはキャリングケースが付属するが、本体を収納しようとすると磁気に反応して画面がオフ状態になる。些細だが、配慮のひとつといえる。また、メール1通当たりのパケット通信は2KB以内に抑えられているのも特徴だ。(メールは2KBづつ本文が送付される仕組みになっていて、最初に受信した本文の続きを読む場合はさらに追加の2KB分の本文がBlackBerryに送信される)添付ファイルについてはPDFやパワーポイント、ワード、エクセル、画像ファイルなどを閲覧可能だが、これもテキスト情報や最小限のイメージ情報が圧縮されて必要最低限のデータを表示しているにすぎない。端末サイドではなくBlackBerry Enterprise Server上でファイルを開き、キャプチャした画像やテキストを圧縮して端末側に送られてきている。よって、ファイルの拡大閲覧をする場合にはズーム、画質向上を選択すると、該当部分だけが画質向上する仕組みとなっている。「なぜこのようになっているかというと海外のGSM通信網は速度が日本ほど早くないんです。エクゼクティブなどは日に何百通もメールが送られてくるので、こういう仕組みでないとやってられないんですね」(小林氏)。

 システム側の運用管理については、ITポリシーの設定の豊富さを挙げる。そのひとつが“ワイプ”機能だ。例えば端末をどこかに置き忘れてしまった場合、データ漏洩の原因にもなりかねない。そんなときは、管理者が遠隔からデータを消去することが可能。「あるソフトウェアを入れれば同様のことができますというものが多いが、それでは運用や管理が大変。BlackBerryはオールインワンになっているのでありがたい」。加えてBlackBerryでは端末が圏外にあるときでもあらかじめ設定した条件に合致すれば端末内のデータが自動的に消去されるという強力なセキュリティ機能も実現している。また、端末が普及してくるとフリーのアプリケーションが登場し、それをインストールするユーザーも多い。ただ、法人契約で導入した端末に業務上関係のないアプリケーションを勝手にインストールし、通信代を余分に請求されてはかなわない。この点では、BlackBerryではアプリケーションのインストール制限をかけたり、アプリケーションの配信と削除の設定が可能となっている。

 12月、都内でBlackBerry用のアプリケーションのベータ版説明会が開催された。アプリケーションのみならず、BlackBerry Enterprise Serverについて、通信費について質問する事業者の姿が見られた。このアプリケーションについては別途紹介したい。
《RBB TODAY》

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