NEC、組込ソフト向けの汎用性能解析システムを開発〜Eclipse上に構築 | RBB TODAY
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NEC、組込ソフト向けの汎用性能解析システムを開発〜Eclipse上に構築

エンタープライズ その他
 日本電気(NEC)は14日に、各種組み込みソフトウェアの性能検証向けに、低コストな汎用性能解析システムを開発したと発表した。

 あらたに開発されたシステムでは、収集したソフトウェアの処理履歴情報を接続されたホストPCに直ちに転送する「収集情報転送エージェント」を用いることで、汎用の「内部状態トレースプログラム」を利用して性能解析が可能になった。この結果、性能解析エンジンやハードウェア解析装置を用いなくとも性能解析を容易に行えるようになり、環境開発コストが低減されるという。音声系のメディア処理装置を使った実験では、本システムの利用により、従来のソフトウェアのみを利用した試行錯誤的な方法と比べて性能改善プロセスを1/3程度に短縮できたとのこと。

 このようにソフトウェアのみで解析を実行できるため、開発環境構築コストが小さく、さまざまな組み込み機器に実装可能であるほか、標準的なソフトウェア開発環境となりつつあるEclipse上に構築したことで、他の組み込みソフト開発ツールとの連携が容易になっている。従来はプロセッサ中の性能解析エンジンや外部エミュレータなどのハードウェアを利用しないと困難であった組み込み機器の各処理の負荷分布、処理のボトルネックなどの解析が、特別なハードウェアの追加なしに可能とのこと。これにより、組み込み機器の開発期間の短縮や品質向上が実現できるとしている。

 NECでは、すでに同社が製品化しているEclipseを利用した組み込みソフトウェア統合開発ツール「SDDS/E」(SystemDirector Developer's Studio Embedded)への導入を検討しており、今後、この性能解析システムの低コスト化と高速化を図り、早期の製品化を目指して研究開発を強化していくとしている。

 なお、これらの成果は、11月14日〜16日にパシフィコ横浜(神奈川県・横浜市)で開催される「Embedded Technology 2007(ET2007)」に参考出展される予定だ。
《冨岡晶》
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