【スピード速報】《夏の総集編》地方別・都道府県対抗・全回線&光回線速度比較 | RBB TODAY
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【スピード速報】《夏の総集編》地方別・都道府県対抗・全回線&光回線速度比較

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単位はMbps。全回線におけるアップ・ダウン速度は福岡、光ファイバ(FTTH)のアップ・ダウン速度は熊本が速い
  • 単位はMbps。全回線におけるアップ・ダウン速度は福岡、光ファイバ(FTTH)のアップ・ダウン速度は熊本が速い
  • 単位はMbps。全回線におけるアップ・ダウン速度、光ファイバ(FTTH)のアップ・ダウン速度共に愛媛が速い
  • 単位はMbps。全回線におけるアップ・ダウン速度は広島が速い。山口・岡山の全アップ速度は5Mbpsに達していない
  • 単位はMbps。全回線アップ速度、光(FTTH)アップ速度では和歌山が、全回線ダウン速度、光ダウン速度では大阪がトップ
  • 単位はMbps。全回線、光(FTTH)回線のアップ・ダウン速度全てで愛知が圧倒的に速い
  • 単位はMbps。全回線のアップ・ダウン速度では新潟が、光(FTTH)回線のアップ・ダウン速度では石川がトップに立った
  • 単位はMbps。全ての区分において東京が全国トップに立ち、圧倒的なスピードを叩きだした。中央集中の弊害が懸念される
  • 単位はMbps。全ての区分において宮城がトップだがどの数字も全国平均には届かなかった
【スピード速報】はhttp://speed.rbbtoday.com/の1週間分の計測データをもとに各種の統計データを速報でお伝えする。このサイトはIXに計測専用サーバを置き、月間計測数は40万を超え、統計データとしても十分な精度と信頼性を持っている。

 今回は夏の総集編として、これまで地方別に8回に分けてお届けしてきた「都道府県対抗・全回線&光回線速度比較」をひとまとめにしてお送りする。

 本来、総集編とは過去に掲載した記事の再録であるが、毎回、至近の一週間のデータを用いているこの連載の性格上、対象とする測定データが異なる統計が並んでしまうことは誤解を招く懸念がある。そこで、形式は総集編であるが、測定データは最新の4週間分を用いて再度算出した。その為、連載時とは数字もその解釈も異なる記事となっていることをご了承願いたい。

 具体的には、2007年7月10日〜8月6日の測定データを用いて、最新の手法によりIPアドレス等を用いた発信地解析を行い、各地方からのデータについて回線種別ごとのダウンロードの平均速度(ダウン速度)、アップロードの平均速度(アップ速度)を算出した。
 では、南から北へ向かって、地方別に解析していこう。

■《九州・沖縄地方》全体に低速。トータルでは福岡が早いが、光は熊本と宮崎が福岡を越える

 図を見ての通り、全回線におけるアップ・ダウン速度では共に福岡県がトップとなった。しかし、ダウン速度では大分県に、アップ速度では熊本県に急追されている。

 そして、光ファイバ(FTTH)におけるアップ・ダウン速度では熊本県が他県を大きく上回った。アップ・ダウン共に2位は宮崎県で、福岡県を上回るスピードとなっている。熊本・宮崎の両県ともに光ファイバによる計測件数が全件数に占める割合が低いので、トータルでは光以外の種別の低速に足を引っ張られる形になった。

 対して、佐賀県では全アップ速度が2Mbpsにも届かない全国ワーストの低速となっている。また、沖縄県は光ファイバにおけるアップ・ダウン速度では共に全国の最下位で、全ダウン速度の7Mbps未満(これも全国ワースト)は全国平均の3分の1にも満たない。なお、光ファイバにおけるダウン速度のワースト2は沖縄県と長崎県であり、九州・沖縄地方のスピードデバイドを解消することが、全国的なネットワークスピードの底上げに直結するのではなかろうか。

■《四国地方》愛媛が全回線でも光回線でも一歩リード、光回線アップ速度では全国6位

 図を見ての通り、四国4県の速度傾向は似通っており、極端な差はない。全回線におけるアップ・ダウン速度、光ファイバ(FTTH)のアップ・ダウン速度共にトップに立ったのは愛媛県で、全回線アップ速度と光回線アップ・ダウン速度の2位は香川県、全回線ダウン速度の2位は高知県であった。

 残念ながら四国も全ての数字が全国平均を下回っているが、愛媛県の光回線アップ速度(24.8Mbps)は全国6位で、四国全体の平均値を大きく押し上げている。今後の四国をリードしていくのか注目したい。

■《中国地方》全回線では広島県がトップ、全アップ速度5Mbps未満の山口・岡山の改善を

 図を見ての通り、全回線におけるアップ・ダウン速度、光回線ダウン速度は広島がトップだが、光回線アップ速度では、島根・鳥取の山陰2県が広島を上回っている。

 沖縄・九州・四国と同じく残念なことに、中国地方も全ての数字が全国平均を下回っている。特に問題なのは、全回線におけるアップ速度が5Mbps未満の山口(4.6Mbps=全国43位)・岡山(4.8Mbps=全国41位)の2県で、光回線でのアップ速度においてもこの2県が全国ワースト5に含まれている。県内の情報発信者にストレスを与えているのではなかろうか。できる限り早い改善が望まれる。

■《近畿地方》全回線アップ速度で和歌山・大阪が全国平均を超える、光回線アップも和歌山がトップ

 図を見ての通り、全回線におけるアップ速度と、光回線のアップ速度は和歌山がトップであり、特に全回線アップ速度は全国平均を大きく上回る16.4Mbps(全国7位)をたたき出している。そして、大阪は全回線ダウン速度と光回線ダウン速度で近畿トップであり、全回線アップ速度でも全国平均を上回っている。

 また、大阪・和歌山に対して、光ダウン速度では奈良が肉薄しており、全回線ダウン速度では京都が迫っている。

 近畿の中で遅さが目立つのは三重の全回線アップ速度で、全国でも29位に留まっている。また、滋賀の光回線アップ速度も全国31位と低い。今後、隣接県に追いついていくのか、それとも差が拡大するのかを注目したい。

■《東海甲信地方》全てにおいて愛知が圧倒的に速い

 図を見ての通り、愛知が全ての区分において抜きん出ており、特に光回線のダウン速度では東京についで全国2位にあたる41.8Mbpsとなっている。40Mbpsを超えたのはこの2都県だけであり、圧倒的な速さを示している。これは光回線のアップ速度についても同様で、34.1Mbpsは1位の東京(34.2Mbps)に肉薄する値である。

 愛知とは大きな差があるが、全回線のアップ速度、ダウン速度では静岡が2位、光回線のアップ速度、ダウン速度では岐阜が2位となった。

 しかし、岐阜については全回線のアップ速度が5.3Mbpsと大幅に遅く、全国36位でかなりの下位にあたる。岐阜の場合、光回線のアップ速度が速いことから、この数字は光ファイバの普及によって大きく変わることも考えられる。今後の変化を見ていこう。

■《北陸地方》全回線では新潟、光回線では石川が速い

 図を見ての通り、全回線のアップ・ダウン速度では新潟がトップに立った。アップ速度の11.5Mbpsは全国でも13位にあたり、政令指定都市を抱えていることを示す位置と言えよう。

 そして、光回線のアップ・ダウン速度では石川が新潟を上回ってトップに立った。光回線アップ速度の21.7Mbpsは全国でも14位にあたる。

 これに対して、福井県の全回線ダウン速度(8.3Mbps)は全国ワースト4位で、富山の全回線アップ速度(4.6Mbps)も全国ワースト6位になっている。残念ながら沖縄・九州・四国・中国と同じく、北陸地方も全ての数字が全国平均を下回っているが、この2県の数字は目立つ。

 この1年、地震災害のダメージが多かった北陸地方だが、高速なネットワークへの再構築が地域産業の復興に貢献することも多いと思う。期待したい。

■《関東地方》4冠王の東京を追う神奈川と埼玉

 図を見ての通り、全回線のアップ・ダウン速度、光回線のアップ・ダウン速度の全てで東京がトップに立った。この値はすべて全国1位でもあり、過度の首都突出と言っても言い過ぎではなかろう。特に全回線ダウン速度で30Mbpsを超えたのは東京だけであり、2位の神奈川(28.7Mbps)を大きく引き離している。

 神奈川は全回線アップ速度においても、東京と差のある2位であり、4位に埼玉が肉薄している。埼玉は全回線アップ速度以外では全て関東3位・全国4位となっている。

 千葉も光アップ速度を除けば全国平均を超えており、南関東1都3県が、各区分の平均速度を大きく引き上げていることがわかる。

 これに対して、北関東3県はバラつきが大きく、群馬は全ての区分において全国平均を超えたが、隣接する栃木や茨城は大きく水を開けられている。特に栃木の全アップ速度は全国ワースト4の遅さであり、4.5Mbpsしか出ていない。いくつかの原因があると思われるが、非常に極端な数字であり、今後も数値監視をしておきたい。

■《北海道・東北地方》全ての区分において宮城がトップだが…

 図を見ての通り、残念ながら、沖縄・九州・四国・中国・北陸に続いて、北海道・東北においても、全ての数字が全国平均を下回った。全回線のアップ・ダウン速度、光回線のアップ・ダウン速度の全てで宮城がトップに立っているが、全国平均に近い値となったのは全回線アップ速度の12.5Mbps(全国9位)のみであった。

 全回線ダウン速度及び光回線ダウン速度の2位は秋田、全回線アップ速度及び光回線アップ速度の2位は青森が入っている。

 東北地方以北で遅さが目立つのは山形の全回線アップ速度(5.0Mbps)で、全国でも37位の低位置に留まっている。また、北海道の光回線アップ速度も14.6Mbpsと遅く、全国でも36位と低い。

■《まとめ》

 以上のように、それぞれの地方を単独で統計したバックナンバーとは、若干異なる結果を含むことができた。今後、光ファイバーの普及や測定データ数の増加など、多くの要因の影響を受けると思うが、平均速度においては、ゆっくりとした変化になっていくことを予測している。この予測が正しいかどうかを、今後も検証していこう。
《平野正喜》
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