【MIX07基調講演】NETFLIX、Metariq、MLB.com——Silverlightのデモンストレーション | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【MIX07基調講演】NETFLIX、Metariq、MLB.com——Silverlightのデモンストレーション

ブロードバンド その他
映像再生画面。視聴しながら関連ビデオを探すことができる
  • 映像再生画面。視聴しながら関連ビデオを探すことができる
  • シンクロ再生をしているところ。左がWindows、右がMacintoshの画面
  • 映像編集アプリケーションの画面。右側のステージに映像を並べ、編集する
  • 野球中継の画面(動きの速い動画だったので画面がブレている)
  • スマートフォン上での画面
 米国ラスベガスにて、現地時間4月30日から5月2日の3日間にわたって、マイクロソフトのクリエイター向けイベント「MIX07」が開催されている。RBB TODAY編集部では、このSilverlightの新たなWEB展開に着目してレポートをお届けする。

 基調講演では、Silverlightの特徴と魅力を伝える数々のデモが紹介された。そのいくつかをハイライトでお伝えする。

●NETFLIX

 WEB上でオンデマンド映像配信サービスを展開するNETFLIXのNeil Hunt氏とDarin Brown氏は、Silverlightによるストリーミング映像配信のデモを行った。Silverlightアプリケーションでオンデマンド配信用のプレイヤーを作成することで、従来の映像を見られるだけの映像配信サービスに、DVDのようなインタラクティブな動作など、新たなエクスペリエンスを付加することができるという。

 映像上にオーバレイしたコントローラから再生停止の基本コントロールやチャプタ操作ははもちろん、関連ビデオや他の人のレーティングを参照できたりするなど、WEB Connectedならではの利便性を見せていた。また、ユニークな機能としては、シンクロ再生機能を挙げていた。これは他の人と映像をシンクロで再生し、離れたところでもWEBを通じて一緒に視聴しながら、おしゃべりしたりすることができるというものだ。デモでは実際にPCとMACでシンクロ再生をしながら、片方が映像上にテキストを入力すると、もう片方の映像上にテキストがオーバーレイ表示されるのを見せていた。


●Metariq

 Flashの世界でもユニークなUXを作り続けてきたMetariqのBeau Ambur氏は、SilverlightによるWEBサイト上での映像編集アプリケーションのデモを行った。これは、直感的なGUIで映像を検索、ドラッグアンドドロップでステージ上に配置し、編集を行うことができる。

 また、その映像をステージ上で重ねることで映像のつなぎを指定することができたり、ステージ上の位置が映像の並びを表していたりするなど、まるでライトテーブルにフィルムを並べて切り貼りするようなユニークな編集スタイルを提供している。Silverlightの機能を生かし、ステージや映像のスムーズな拡大縮小や移動、映像の複数同時再生(デモでは重めながらも同時に9本もの映像を再生させていた)などを行っていた。

 これは、Microsoft Expressionの紹介とともに行われたデモで、このSilverlightアプリケーションもMicrosoft Expression、Microsoft Visual Studioのツールで作られており、XAML(Extensible Application Markup Language)とC#によって書かれているという。


●MLB.com

 メジャーリーグのオンライン映像配信サービスであるMLB.comのBob Bowman氏は、Silverlightによる野球中継ストリーミング配信のデモを行った。これは野球中継の映像のみでなく、ユーザーの操作に応じて映像上に様々な情報を表示し、野球観戦に新たなエクスペリエンスを提供する。デモでは、WEBサイトから映像をフル画面で再生した状態で、スコアや出塁状況、選手情報などをオーバーレイや画面外に表示させたり、それらのレイアウトをユーザーが自由にカスタマイズできるのを見せていた。

 また、Silverlightを使うことで、ほぼ同様のサービスをモバイルデバイス上でも実現できるという。デモでは、実際にBob Bowman氏がスマートフォンを取り出し、その画面上で映像や試合状況を切り替えて表示させて見せていた。

 いずれのデモでも、MicrosoftがSilverlightにおいて、映像を重要な要素と考えていることが感じられた。例えば3Dが扱えるであるとかそういった表現上の真新しさはないものの、あくまで現実のサービスに即しかつ様々な付加価値のあるユーザーエクスペリエンスを実現できることを強調しているように感じられる。

 それはつまり、同じユーザーエクスペリエンスでもAdobe Flashが切り開き、発展させてきたWEBコンテンツやアプリケーションが提供してくれたものとはまた異なってくるのではないかと感じられる。従来、WEBへの展開を検討しながらも既存のテクノロジではマッチしえなかったサービスにも、Silverlightの登場によって、あるいは最適なユーザーエクスペリエンスへの門戸が開けてくるのかもしれない。

 次回は、各セッションを通じて明らかになってきたSilverlightの機能と、実現されるエクスペリエンスをデモ画面を交えて紹介する。
《後藤雄介》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top