[WIRELESS JAPAN 2006] FOMAの発展モデルと第4世代へのビジョン——NTTドコモの中村社長が講演(その2) | RBB TODAY

[WIRELESS JAPAN 2006] FOMAの発展モデルと第4世代へのビジョン——NTTドコモの中村社長が講演(その2)

 中村氏は、「お財布ケータイ、クレジットカードなど、ネット上のバーチャルな世界と現実の世界をつなぐものとして、あらゆる生活シーンで利用できる"生活アシスタント”としての可能性を探ってきたい」と強調した。

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生活・ビジネスに役立つケータイの実現を目指す
  • 生活・ビジネスに役立つケータイの実現を目指す
  • FOMAユビキタスモジュールによって、物流の通信や自販機などにも応用が利くため、今後大きな発展が見込まれる
  • 有線ローミングとの連携などを含めた問題に対応
  • 生活アシスタント分野の取り組み
 中村氏は、「お財布ケータイ、クレジットカードなど、ネット上のバーチャルな世界と現実の世界をつなぐものとして、あらゆる生活シーンで利用できる"生活アシスタント”としての可能性を探ってきたい」と強調した。

 NTTドコモとしては「生活・ビジネスに役立つケータイの実現を目指す」。音声通話、メール、Webブラウジングなど携帯通信インフラとしてのコミュニケーション分野の発展に加え、端末の高機能化により、「生活アシスタント」という分野の新サービスを提供できる環境が整ってきた。中村氏は、「お財布ケータイ、クレジットカードなど、ネット上のバーチャルな世界と現実の世界をつなぐものとして、あらゆる生活シーンで利用できる"生活アシスタント”としての可能性を探ってきたい」と強調した。

 具体的な取り組みとして、まずコミュニケーション分野の強化・発展については、「加入者数は飽和状態ではないかと言われているが、キッズとシニアのユーザー層を広げることで、まだ拡大の余地はある」とし、1億総携帯ユーザー化に向けて推進していくと中村氏は述べた。一方、コンシューマーだけでなく、法人市場への取り組みも大きな要素になってきている。固定電話との組み合わせやシステムとしてビジネスシーンで利用することも多くなっており、「法人向けの需要は潜在力のある大きなマーケットである」と同社では捉えている。携帯電話だけでなく、FOMAユビキタスモジュールによって、物流の通信や自販機などにも応用が利くため、今後大きな発展が見込まれる。コミュニケーション分野の最後の柱としては、国際ローミングが挙げられる。現在138の国・地域において利用できるようになっているが、この4月には国際ローミングや法人向けサービスの連携を目指した「Asia Paciffic Moble Alliance」を結成し、さらに有線ローミングとの連携などを含めた問題に対応していくという。

 次に同社が強調する生活アシスタント分野への取り組みについてであるが、中村氏は代表的な例として「クレジット事業」と「放送局との連携による新サービスの試行」を挙げて説明した。前者はお財布ケータイによるクレジット事業である。従来、3000円以下の小額決済は国内では利用率が低かった。中村氏は「この小額決済の分野をお財布ケータイによって開拓していきたい」と意気込む。昨年の12月には、お財布ケータイ対応のクレジットブランド「iD」を立ち上げた。三井住友、UCカード、クレディセゾンなどと提携し、オープンプラットフォームとして、お財布ケータイをクレジットに利用できる。今後も他行との提携を呼びかけていく。さらにこの4月には、NTTドコモ自らがiDプラットフォームでのカード発行者になり、クレジットサービスを提供する「DCMX」を開始。これは、「DCMX mini」と「DCMX」の2つのサービスメニューがあり、特に後者のminiでは1万円以下の限度額にて審査不要で利用できる。まだサービス開始まもないが、すでに現時点で30万契約を達成しているという。

 もう1つの取り組み「放送局との連携による新サービスの試行」については、フジテレビや日本テレビと業務提携を行っている。今年の6月からは、フジテレビの番組でワンセグ放送搭載ケータイを連携させたサービスの検証をしている。また日本テレビとは、D.N.ドリームパートナーズというファンドを立ち上げ、携帯コンテンツの配信をしている。今後、新しい視聴スタイルをどうするのか、蓄積されたコンテンツをどうやって携帯上で展開していくのか、という課題について、双方で検討していく構えだ。

 中村氏は、このような中期的な事業の方向性として、「ケータイとしての関わりの中で新たなビジネスを創出するために、決済・商取引、放送領域、コンテンツ・インターネット領域という3つの領域と、グローバル領域、携帯電話周辺技術技術に関して、今後も提携を進めていきたい」と述べ、講演を終えた。
《井上猛雄》

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