7月9日~13日に下北沢B1劇場にて行われる舞台『パンセク♡』にて、木﨑ゆりあが主演を務める。
同作はとあるバーに併設された住所件事務所を舞台に、住み込みで働く従業員たちの日常を生き生きと描いた作品。小劇場ならではの濃密な空間でくり広げられる、濃密な時間をどのような気持ちで演じていくのか。大役を任された木崎ゆりあのインタビューが到着した。

【インタビュー全文】
――『パンセク♡』はどんな舞台ですか?
かなり真っ直ぐに育った人、かなり暗い人、かなり警戒心が強い人、かなり自己肯定感が高い人、かなりマイペースな人、かなり猫好きな人、そんな色んな人達が一つ屋根の下で共同生活をしながら、自分を、相手を、少しでも理解しようと必死に生きている姿をこっそり覗き見できるようなコメディ作品です。
――ご自身が演じる緒方景子役はどんな役柄ですか?またご自身と通じるところはありますか?
真っ直ぐすぎていわゆる空気の読めない女の子。だけど景子ちゃんに悪気は全く無くて、初めて脚本を読んだ時はチャーミングな子だなと思いました。私は自分で言うのもなんですけど、割と空気は読んじゃうタイプだから、中々に理解できない人だったけど、一つ思うのは、生きてると惚けてた方が楽な時って結構あって、私もたまに初見の人にそれをしたりするから、そう言う意味では少し景子ちゃんのあっけらかんとした性格に憧れる所があるかもしれないです。
稽古場ではキャストのみんなと話している時、驚いたり合いの手を入れる時に「それ景子じゃん!」って言われる時もあります。笑

――今回劇中のタイトルにもあるパンセクシャルをはじめ、多様なセクシャリティを持つ人々が登場しますが、脚本家、演出家のニシオカ・ト・ニールさんや出演者の皆さんと作品をつくりあげていく中で大切にしてることや心がけてることはありますか?
どんなセクシャリティであろうと誰であろうと人と生きていくのって簡単では無くて、乗り越えなきゃ行けない壁って沢山あるよねって事だと私は思っていて、もちろん考え方や正解を押し付けるような作品じゃないから、そう言った言葉選びだったりの話をちゃんとしたり、セクシャリティに関してはALLYの活動をしてる当事者の方から直接お話を聞く会を設けてもらったり、同じような題材の映画をみんなで鑑賞したり、稽古場でも、少しでも気になった事、わからない事を話題にとにかく話をします。そんな風にみんなで思考錯誤をしながら、この物語に生きる登場人物たちを丁寧に作り上げていっています。そして根本的にはコメディなので、どれだけ笑ってもらえる作品にできるかも大切なポイントです。

――これまでにさまざまな舞台に出演されていますが、2回目となる主演舞台はどんな気持ちですか?また、「パンセク♡」についての想いも教えてください。
主演という立ち位置は全く意識してなくて、基本的にどの舞台をやる時もやることは変わらなくて、私は私のやり方でコミニケーションをとって、作品をよくすることだけを考えて生きてます。今回は人数も少ないから、とにかく沢山お芝居の事もプライベートな事もお話ししたり、面白い芝居されたら、くそう、悔しいー面白いなーこの人!って、自分もより面白いお芝居をお返ししたいなと思って、全員をリスペクトしながら作品を作ってます。
――最後に今作のみどころとファンの皆さんへメッセージをお願いします!
「パンセク♡」とっても面白くてハートフルな仕上がりになってます!下北沢小劇場B1は2面の客席で違う角度から観られる劇場なので、観る席によって全然受け取る表情も違うと思うので、色んな席から観てもらえるとより楽しめると思います!気軽に遊びに来てください!
