韓国のバラエティ番組に、「30代女性」の人格を持つ男性が登場した。
韓国で放送されたSBSのバラエティ番組『わぁ!本当に?世の中にこんなことが』(原題)では、「私は多重人格者です」編の最後のエピソードが公開された。
同エピソードに出演したのはオ・ソンジンさん。トレーナーとして20年、フィジーク選手として17年活動する彼は「解離性同一性障害」を患う。過去の放送では「リール動画を撮影するのが好きな30代女性カンスン」と“もう一人の自分”を紹介し、スタジオに衝撃を与えた。
オ・ソンジンさんは「30代女性」の人格を持つようになった原因として、幼少期の性的虐待によるトラウマを挙げた。
「幼い頃、大家の息子が自分にセクハラをしてきた。それで思春期が来るまで、自分が女性だと思っていた。小学生の頃も、同じクラスの同級生からセクハラを受けたことがある。そこで人生への虚しさが募り、女性の人格が現れたのだと思う」

同番組に出演した理由を「家族を守るため」と明かしたオ・ソンジンさん。「妻に“すべての財産をあげるから離婚しよう”と言ったのに、彼女は僕のそばを守ってくれた」と切ない家族愛を語ると、「他人に迷惑をかけず、平凡に生きたかったのに…」と涙を流す。その後、医療スタッフとの相談で「昔住んでいた家を避けず、再び訪ねることがトラウマ克服に役立つか」と質問すると、「役に立つ可能性もある」と回答を得たことから、かつての街を訪れる決意をする。
そうして実際に以前住んだ家の付近を訪れたオ・ソンジンさんだが、過去とは180度変化した街の姿に、「記憶の中の風景とまったく違った。現実のように感じられなかった。自分だけが過去に縛られて生きていた気がした」と語り、号泣していた。

これをスタジオで見守ったMCのチョン・ヒョンムは「勇気を出してトラウマに向き合ったんだ」とコメント。元プロ野球選手のキム・テギュンも「仕事も家庭も責任感を持って築かれていて、本当に立派だと思う。きちんと治療を受けて、望む幸せを存分に享受してほしい」と温かくエールを送っていた。
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