【デジージョ レポート】5Gで何ができる!? 2020年の実用化に向けてドコモが様々なユースケースを提示 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【デジージョ レポート】5Gで何ができる!? 2020年の実用化に向けてドコモが様々なユースケースを提示

IT・デジタル スマートフォン
ドコモブースでおこなわれた人型ロボットを使っての書道のライブビューイング。ドコモブースでは実際に5Gの簡易基地局とアンテナを設置してデモを実施していた
  • ドコモブースでおこなわれた人型ロボットを使っての書道のライブビューイング。ドコモブースでは実際に5Gの簡易基地局とアンテナを設置してデモを実施していた
  • 「MWC 2018」の基調講演に登壇した、ドコモの吉澤和弘社長
  • 「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」ほか、ドコモの5Gサービスについて説明
  • コマツの自動制御機能を持つICT油圧ショベルなどを使用し、60km離れたコントロールセンターから遠隔操作
  • 450km離れた遠隔地の診療所から和歌山県立医科大学に、患者の様子を映す4K画像や心臓の様子を写すエコー画像を伝送
  • 人と同じように動いて字を書くロボット。なかなかの達筆で書き上げた時には拍手が!
  • 建設現場の「ランドログ」のイメージ。様々なデータが集まることで、5Gに適した新しいサービスを模索する
  • スポーツの新しい観戦方法を提案するジオスタ(ジオラマスタジアム)
 1月9日~12日にアメリカ・ラスベガスで開催された「CES 2018」でも、2月26日~3月1日にスペイン・バルセロナで開催された「MWC 2018」でも、テーマとなった「5G」。高速大容量、低遅延、多接続という特徴はわかっているものの、いったいどんなことができるの?正直、私には自動車の自動運転しか想像できませんでした。そんな未来の世界を、もっとリアルにイメージさせてくれたのが「MWC 2018」のドコモブースです。

5Gでこれからの仕事がより効率的に変わる!


「MWC 2018」では、ドコモの吉澤和弘社長が基調講演で5Gに対する取り組みを説明しました。幅広いパートナーと共に5Gの新たな利用シーンを創出するため、ドコモでは「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」を2018年2月21日から開始。5Gの技術や仕様に関する情報を提供したり、パートナー間の意見交換などをおこなうこの取り組みに、610を超える企業・団体が参加を表明。これまでにも15のパートナーとの協業により、5Gの新たなサービス創出の取り組みをおこなっているそうです。

「MWC 2018」の基調講演に登壇した、ドコモの吉澤和弘社長
「MWC 2018」の基調講演に登壇した、ドコモの吉澤和弘社長


「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」ほか、ドコモの5Gサービスについて説明
「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」ほか、ドコモの5Gサービスについて説明


 基調講演では5Gの取り組みの一例として、コマツとの5Gを用いた建設現場のICT建機の遠隔制御システムや、和歌山県立医科大学との遠隔診療の実証試験が紹介されました。

コマツの自動制御機能を持つICT油圧ショベルなどを使用し、60km離れたコントロールセンターから遠隔操作
コマツの自動制御機能を持つICT油圧ショベルなどを使用し、60km離れたコントロールセンターから遠隔操作


450km離れた遠隔地の診療所から和歌山県立医科大学に、患者の様子を映す4K画像や心臓の様子を写すエコー画像を伝送
450km離れた遠隔地の診療所から和歌山県立医科大学に、患者の様子を映す4K画像や心臓の様子を写すエコー画像を伝送


 この基調講演をより具体化するべく、ドコモのブースでも5Gを使ってどんなビジネスができるのか、産業がどういう風に変わるのかというユースケースをリアルなカタチで展示していました。

 中でもドコモと新日鉄住金ソリューションズが共同開発した人型ロボットを使用しての書道のライブビューイングは、毎回、多くの人で賑わっていました。これは5Gの低遅延という特徴を活かしたデモで、人の動きをロボットに遅延なく伝えることで、ロボットが書道を披露。デモンストレーションでは書道でしたが、この技術を活用することで、人が立ち入れない危険箇所で遠隔作業をしたり、遠隔診療や遠隔手術も可能になります。

ドコモブースでおこなわれた人型ロボットを使っての書道のライブビューイング。ドコモブースでは実際に5Gの簡易基地局とアンテナを設置してデモを実施していた
ドコモブースでおこなわれた人型ロボットを使っての書道のライブビューイング。ドコモブースでは実際に5Gの簡易基地局とアンテナを設置してデモを実施していた


人と同じように動いて字を書くロボット。なかなかの達筆で書き上げた時には拍手が!
人と同じように動いて字を書くロボット。なかなかの達筆で書き上げた時には拍手が!


 基調公演で紹介されたコマツとドコモの取り組みは、実際の現場を模したセットを用意。ICT建機を遠隔操作することに加え、SAPジャパンとオプティムも含めた4社で協業する「ランドログ」についても紹介していました。これは5Gの多接続性を活かして建設現場の様々なものを繋ぎ、現場の効率化を図ることが狙い。土木の現場では1日の作業によって、どのように地形が変わったのかが重要。ドローンを飛ばして地形を測定したり、その日の天候などに応じて建機が採掘する土の量や、その土を運ぶダンプの数を自動的に判断して指示を出すなど、様々な方法が検討されているそうです。

建設現場の「ランドログ」のイメージ。様々なデータが集まることで、5Gに適した新しいサービスを模索する
建設現場の「ランドログ」のイメージ。様々なデータが集まることで、5Gに適した新しいサービスを模索する


5Gを使用するとエンターテインメントがもっと面白くなる!


 エンターテインメント面では、フジテレビと共同で、スポーツ観戦の新しいスタイルを提案。スーパーフォーミュラーを題材にして、ジオスタ(ジオラマスタジアム)のデモをおこなっていました。盤面は鈴鹿サーキットの俯瞰の映像ですが、これにスマホをかざすとARを表示。ドライバーの情報が表示されたり、スピードとアクセル、ギアの回転数などをマシンごとに確認することができます。デモではマークを読み込むことでARを表示していましたが、最終的にはアプリをダウンロードして、同じような情報を観られるようにすることを目指しているそうです。リアルタイムの中継の場合、膨大な映像容量になるので、5Gであることが不可欠。競馬やサッカーなどにも利用できるので、未来のスポーツ観戦はより詳しい情報を知ることで、さらに盛り上がれるかもしれません。

スポーツの新しい観戦方法を提案するジオスタ(ジオラマスタジアム)
スポーツの新しい観戦方法を提案するジオスタ(ジオラマスタジアム)


レースの展開と共に、ドライバーの情報が観られる。テレビの中継映像と自分の見たい映像を一緒に観ることも可能
レースの展開と共に、ドライバーの情報が観られる。テレビの中継映像と自分の見たい映像を一緒に観ることも可能


 ソニーが開発したニューコンセプトカートの4Kディスプレイを活用した、高精細映像のリアルタイム伝送も体験することができました。このカートには窓がなく、外に取り付けた超高感度イメージセンサーの映像を4Kディスプレイに表示。以前、沖縄でおこなった実証実験では、夜間にゴルフコースを自動運転しながら、動物の映像が流れるコンテンツをディスプレイに表示したそう。まるでサファリパークみたいですね。まだ法律の問題があるので実際の道路は走ることができませんが、仮に実際の走行中の映像を配信すれば、遠隔地の家族や友達とも、一緒にドライブを楽しんだりと、いろいろな活用方法が考えられそうです。

超高感度イメージセンサーを設置することで、夜間でもヘッドライトなしで視認できる
超高感度イメージセンサーを設置することで、夜間でもヘッドライトなしで視認できる


車内の4Kディスプレイに、超高感度イメージセンサーの映像を表示。自動運転が可能になれば、このディスプレイで映画鑑賞したり、ゲームを楽しむことも
車内の4Kディスプレイに、超高感度イメージセンサーの映像を表示。自動運転が可能になれば、このディスプレイで映画鑑賞したり、ゲームを楽しむことも


 ドコモブースで遠隔操作や未来のエンターテインメント、自動運転のコンセプトカートなど、5Gの様々な活用方法を体験することができて、俄然、興味がわいてきました。5Gのサービスは日本では2020年を目安にしていますが、グローバルでは2019年からスタートするところも。もう間もなく始まろうとしている5Gのサービスで、今の暮らしがどのように変わっていくのか楽しみです。


執筆したデジージョ:綿谷 禎子
執筆したデジージョ:綿谷 禎子

※今さら?いや、今こそ学びたい「5G」
《綿谷 禎子》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top