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「辛いときは私に愚痴を言ってください」……LINEのスマートスピーカー“WAVE”を自宅で使ってみた

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LINEのAIアシスタント・Clovaを搭載するスマートスピーカー「WAVE」を自宅で使ってみた
  • LINEのAIアシスタント・Clovaを搭載するスマートスピーカー「WAVE」を自宅で使ってみた
  • 音声コマンド入力のスタンバイ状態になると天面のLEDが緑に点灯する。ウェイクワードの入力や音楽再生などタッチセンサー式のボタン操作で代用できる。
  • 背面に電源プラグの差し込み口と主電源ボタン、マイクミュートを搭載
  • バッテリー内蔵なので電源プラグを抜いて家の中の色んな場所で使える
  • 「LINE Clova」アプリで設定やステータス確認が行える
  • 音声入力の操作方法もアプリで紹介
  • ネットワーク設定はアプリの説明に従って簡単にできた
  • テレビの操作もWAVEからできる
■何気ない会話にClovaらしさは現れるのか

 WAVEとの雑談力をGoogle Homeと比較してみたところ、WAVEの方が会話の節々に日本的な“こころづかい”が感じられた。例えばそれぞれのスピーカーに「悩みごとがあるんだよ」と打ち明けてみると、「辛いことがあったのであれば、私にグチを言ってください/大丈夫でしょうか?私でよろしければいつでもお話を聞きますよ」といった具合に、WAVEはいくつかの気の利いたパターンを返してくる。一方のGoogle Homeに同じ質問をぶつけると、正しく答えを返してきた場合は「私で答えられることであれば、ぜひお力になりたいと思っています。」というフレーズだ。ちょっと距離感がある。比べてしまうとWAVEの方が日本的なコミュニケーションの勘所を心得ていると言えないだろうか。

 互いに相手の印象を聞いてみた。WAVEに「グーグルのことは好き?」とたずねてみると、「はい、とても尊敬していますよ」というリスペクトを込めた回答が返ってきた。かたやGoogle Homeは「すみません、お役に立てそうもありません。」という返事を繰り返すばかり。知っていてはぐらかしているのか、あるいは…。

【動画】WAVEと何気ない会話を楽しんでみる


■バッテリー内蔵でポータビリティが高い

 ほかにもWAVEの魅力は本体に5,000mAhのバッテリーを内蔵しているところだ。連続音楽再生可能時間という単位でスペックは示されていないが、おそらく1~2時間はプラグから外して使っても問題はなさそうだ。ホームネットワークのつながる場所であれば、WAVEを1台持っていればリビングだけでなく、キッチンやプライベートルーム、ベランダなどに移動させながら使える。わが家で一番「声による操作」がフィットするロケーションを見つけるのにもポータビリティが確保されていることは大きくプラスに働くだろう。

バッテリー内蔵なので電源プラグを抜いて家の中の色んな場所で使える
バッテリー内蔵なので電源プラグを抜いて家の中の色んな場所で使える


 反対にもし家に2台以上のWAVEを揃えても、今はまだグループ化をして管理ができない。Clovaのプラットフォームに合流できているスマート家電やIoTデバイスがまだないため、現時点ではそれほど気にならないことかもしれない。だがもし、今後連携できる家電機器が増えてきたら、例えば親子がそれぞれの部屋にWAVEを置いて、朝起きた時にリビングのエアコンや照明をどちらの部屋からでもオンにできれば便利に感じられることもあるだろう。このへんはGoogle Homeが得意とするところなので、WAVEにもぜひキャッチアップしてもらいたい。

■既存のLINE関連サービスがClovaにつながってくれば大逆転の可能性も

 年内にはアマゾンのAIアシスタント「Alexa」を搭載するスマートデバイスも国内に上陸すると言われている。アマゾンやグーグルは海外ではひと足先にスマートスピーカーと、これに対応するサービス、連携できる機器を広げてきたので、ずいぶんと先行しているイメージもあったが、実際にGoogle Homeを使ってみると、できることはまだ限られていると感じざるを得ない。そうなると、日本国内で圧倒的に普及するコミュニケーションプラットフォームであるLINEをベースにしながら、今後スマートサービスを開拓できるClovaやWAVEが有利なポジションに立てるシナリオも十分に考えられるだろう。人々が便利に感じられるキラーサービスやコンテンツを既に多くの生活シーンで実現しているアドバンテージをLINEがどのように活かせるのか、これからが要注目だと思う。
《山本 敦》
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