■エヴァの「第3新東京市」をミニチュアで再現 2020年にオープン予定のSMALL WORLDSは現在、企画・設計の段階をほぼ終えて模型制作の段階に進んでいるという。具体的にはどんなエンターテインメントが楽しめるようになるのだろうか。現時点で教えていただける限りのことを近藤氏に訊ねてみた。 「まだ場所は明らかにできませんが、各交通機関でのアクセスがとてもよい都内の場所に竣工を予定している商業施設の中に、SMALL WORLDSは総面積約7,000平米のフロア規模でオープンを計画しています。」 ミニチュアの展示と聞けば動かない模型を想像するかもしれないが、SMALL WORLDSでは「動くミニチュア」による“魅せる展示”にもこだわっている。動くミニチュアは広大なフロアのなかに、美術館で言うところの「常設展示」と「企画展示」のように複数のテーマに分かれたブロック単位で展開されることになりそうだ。その目玉のひとつはアニメ「エヴァンゲリオン」シリーズに登場する「第3新東京市」を再現したミニチュアだ。 第3新東京市には“エヴァ”をリフトから射出するシーンや、使徒の襲撃に備えて街が地下階層に沈むモードチェンジの様子、そして名シーン「ヤシマ作戦」の様子などが一定周期で動きながら再現される。 通常のテーマパークの場合は、来場者が触れられないように展示物はガラスケースの遠く向こう側に配置されていることが多い。近藤氏は、SMALL WORLDSでは精巧なミニチュアの細かなところまで見て、写真も撮りやすいように来場者と展示の距離が近いテーマパークに挑戦したいと目を輝かせる。 また、ミニチュアの世界の中で車を走らせる様子をリアルに再現するために、センサーを使った車の自動走行・衝突防止技術を導入したり「IoT的」な要素を取り込む計画もあるという。 「展示テーマのひとつである『空港』では飛行機の離着陸の様子を再現します。最初は物理的な仕掛けで動かすことになりますが、将来はドローンの技術を使うことも検討しています。AR(拡張現実)の技術も、例えばパークの入場ゲートでスキャンした来場者の姿をホログラフに再現して動かしてみたり、未来的な要素を感じられる展示に活かせるのではないでしょうか」。