現地時間25日、米Amazonはドローン宅配サービス「Amazon Prime Air」による配達テストに関して、英国政府と提携したことを発表した。
「Amazon Prime Air」とは、ユーザーが5ポンド(約2.3キログラム)以下の商品を注文してから、30分以内に配達するサービス。Amazonが独自に開発を続けてきた、小型のドローンを用いてこれを行う。独自開発のドローンには、自動回避センサーが搭載されているため、障害物を安全に回避することが可能だが、これまでは米連邦航空局(FAA)による規制によって、そうした機能の有用性を街中で確認したり、実証したりすることができなかった。しかし、今回の英国政府との提携により、風向きが変わりそうだ。
Amazonのグローバルイノベーションポリシー/コミュニケーション担当副社長を務めるPaul Misener氏は、今回の提携について「英国はドローンによるイノベーションを可能にするリーダーである。我々は、長きにわたって同分野に投資してきた。今回の発表によって、英国とのパートナーシップを強化し、英国およびグローバルにおいて、『Amazon Prime Air』サービスを確立する足がかりとする」と語った。
Amazonは公式に認めてはいないが、同社をはじめとした通販会社にとって、輸送にかかるコストは非常に大きいものであると考えられる。「Amazon Prime Air」については、速達性重視の付加価値サービスだが、将来的には多くの輸送が、こうしたドローンによって、すべて置き換わってしまう時代がくるかもしれない。