【The 転職 Vol.2】「転職」が県を救う!? 全国で2番目に人口が少ない島根の人材獲得戦略 | RBB TODAY

【The 転職 Vol.2】「転職」が県を救う!? 全国で2番目に人口が少ない島根の人材獲得戦略

エンタープライズ その他

公益財団法人ふるさと島根定住財団UI推進課の安原光男参事(写真右)と、植田和枝課長代理(同左)
  • 公益財団法人ふるさと島根定住財団UI推進課の安原光男参事(写真右)と、植田和枝課長代理(同左)
  • JR松江駅前のビル内にある、ふるさと島根定住財団
  • ふるさと島根定住財団のオフィスには、キャリア・サポートを行う「ジョブカフェ」が併設
  • 島根県の転職関連の冊子やチラシ
 人口が鳥取県に次いで、全国で2番目に少ない島根県(総務省統計局 人口推計 2014年10月1日)。現在人口は70万人を下回り、最も人口が多かった60年前に比べると、約4分の1にあたる23万人も減少していると言われている。

 過疎化地域が8割を占め、空き家問題や農業などの第一次産業人口の減少も付随した大きな課題である島根県にとっての転職の2文字は、人口増のためのUターン、Iターン促進を中心としたものだ。人口減少抑制策としての島根県の転職事情について、公益財団法人ふるさと島根定住財団UI推進課の安原光男参事と、植田和枝課長代理に話を聞いた。

■「転職だけ」では終わらない、島根県の戦略

 島根県が人口減少を危惧し財団を設立したのは1992年のこと。若年者の県内就職の促進、県外からのU・Iターンの促進、地域づくりの促進を3つの柱として、当初から県外からのU・Iターンを念頭に設立されている。その初期から進化しながら行われているのが、現在はインターネットなどを利用したU・Iターンを対象とした無料の職業紹介事業だ。

 県内のほとんどが中小企業と言われる島根では、大手の就職情報サイトなどに情報を載せる掲載料は大きな負担となる。同財団の無料紹介事業では、企業側は求人情報を登録、求職者側も就職希望地の目安になる出身地など詳しい情報を登録し、一般的な求人サイトと同じように利用することができる。企業側はリクエストとよばれる求職者のスカウトも可能で、新システムでは求職側も直接企業とやりとりをすることができる。昨年度の求職登録者は1,613人、求人件数は814件、今年度はすでに昨年を上回る勢いで数値を伸ばしているという。

 この事業の特徴は、それがただサイトや事務所に終始していないことである。各市には企業を訪問するスタッフがおり、足で情報を集めながら求職登録者をアプローチする作業を行う。また、「企業体験」という、U・Iターンのネックになる登録者が来県し企業を面接などで訪問する時の交通費を、財団が半額助成し、同時に企業側にも助成を行うシステムも存在する。第一次産業と伝統工芸・介護を対象とした3カ月以上1年以内の本格的な「産業体験事業」も、着実に成果を上げている事業の一つだ。
《築島 渉》

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