“先制医療”分野でのビジネスを視野に……眼鏡型ウェアラブル端末「JINS MEME」が11月5日に発売 3ページ目 | RBB TODAY
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“先制医療”分野でのビジネスを視野に……眼鏡型ウェアラブル端末「JINS MEME」が11月5日に発売

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11月5日に発売される、メガネ型のウェアラブル端末「JINS MEME」
  • 11月5日に発売される、メガネ型のウェアラブル端末「JINS MEME」
  • ジェイアイエヌの田中仁氏
  • ノーマルなウエリントンタイプの「JINS MEME ES」
  • 東北大学加齢医学研究所所長の川島隆太氏(左)と、慶応義塾大学スポーツ医学研究センター准教授の橋本健史氏(右)も発表会に出席した
  • 「JINS MEME ES」と専用アプリ
  • 3点式眼電位センサーをノーズパッドのところに搭載
  • リムのところに6軸センサーを搭載
  • アタマ年齢やカラダ年齢を測定できる
■“先制医療”分野でのビジネス展開を視野に

 記者発表会にはジェイアイエヌの田中仁社長が登壇し、JINS MEMEのコンセプトを紹介。「今までのウェアラブル端末のように、ただユーザーのステータスを計測できるだけでなく“Better Me”を実現するためのサポート機能を含んでいるところがJINS MEMEの特徴」とアピールした。

 通常の眼鏡=アイウェア商品の販売も好調に推移しているが、田中氏は「センシングモジュールを徹底的に小型化して、今後5年ぐらいまでの期間にJINSの製品すべてにMEMEを搭載したい」と意気込みを語った。

 JINS MEMEを活かした新しいビジネス領域の開拓にも意欲を見せる。田中氏はなかでも今後飛躍を遂げそうな有望なフィールドとして「先制医療」を挙げて、今後この領域でのキープレーヤーになると宣言。先制医療の内容については、東北大学の川島氏が説明を加えた。

「日本はいま急速なスピードで国民が高齢化しつつあり、医療費も膨大になって社会を圧迫している。この状況を変えるため、一人ずつが病気になる前に防ぐ策を講じる、病気に先制しながら対処して健康を維持することが大事になる。そのために、JINS MEMEの開発チームは睡眠時無呼吸症候群、糖尿病、眼科領域やメタボ、パーキンソンン病、認知症などのフィールドで活躍する著名医学者と一緒に研究を進めている。認知症の研究については私も専門とする領域だが、脳のはたらきを活性化することで、認知症は未然に防げる可能性が高い。ぜひJINS MEMEでこれを実現したい」(川島氏)

 田中氏はこれらの先制医療に関連する取り組みとして、研究をサポートするためのアカデミアパックを正式に発売することを明らかにし、さまざまな企業とのコラボレーションにも積極的に取り組む姿勢をみせた。また2016年春ごろにはアプリの更新により、研究成果を活かした新しいサービスを追加していく考えを述べた。

 製品のバリエーション拡大については、今回はノーマルタイプとスポーツタイプの2種類を発表するにとどまったが、その理由については「バッテリー基盤や眼電位センサーが極小化できないため、今はまだ、どうしてもサイズやデザインの制限がある。今後はそれぞれを小型化することで、さまざまなフレームに対応できるものを作っていきたい。タイムスケジュールとしては今から5年後ぐらいを想定しているが、1~2年間隔で新しいことを随時探っていくつもりだ」と述べた。

 今後のビジネスの展開について田中氏は、「2010年にPC用やスポーツタイプの眼鏡を発表し、“視力の低い方以外も楽しめるメガネ”を提案。いずれはアイウェアを1兆円市場に育てていきたいと宣言した。JINS MEMEは、アイウェアユーザーのすそ野を広げる新しいキラーデバイスになると考えている。また世界初のイノベーティブなウェアラブル製品なので、海外でも十分に展開できると考えている。いま日本の企業は、世界市場でのプレゼンスを急速に失いつつある。日本企業の発信するプロダクトやサービスが、多くの人を惹きつける哲学を見いだせていないからだと思う。今後当社は、日本発のイノベーションモデルを世界に展開していって、世界一を目指しながらグローバル企業として成長したい」と力を込めて語った。
《山本 敦》
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