【事件現場を歩く#001】中野・劇団員女性殺害事件……中野区弥生町周辺 | RBB TODAY
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【事件現場を歩く#001】中野・劇団員女性殺害事件……中野区弥生町周辺

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事件現場にほど近い中野新橋駅。周辺は昔ながらの商店を中心に構成されたどこか落ち着く街並みが広がる(撮影:防犯システム取材班)
  • 事件現場にほど近い中野新橋駅。周辺は昔ながらの商店を中心に構成されたどこか落ち着く街並みが広がる(撮影:防犯システム取材班)
  • 事件現場のマンションへの道のりは、街のメインストリートと言える雰囲気で人通りが多く街灯も完備されていた(撮影:防犯システム取材班)
  • パチスロ店の店頭に設置された防犯カメラ。防犯カメラ設置のステッカーなどもあり防犯効果を発揮(撮影:防犯システム取材班)
  • 同店の防犯カメラをよく観察すると夜間撮影にも対応した赤外線ライトを搭載したモデルだと確認できた(撮影:防犯システム取材班)
  • 弥生町二丁目の交差点にあるパチンコ店の防犯カメラ。はす向かいのコンビニの入り口にもドーム型カメラが設置されていた(撮影:防犯システム取材班)
  • パチンコ店の防犯カメラも夜間撮影に対応したモデル。事件現場となったマンションから駅に向かう人をとらえる形で設置(撮影:防犯システム取材班)
  • コンビニに設置されていた道路側を向いたボックス型の防犯カメラ。入店者や周辺の道路の様子をとらえていると思われる(撮影:防犯システム取材班)
  • 事件現場に向かう途中のマンションの入り口に設置された夜間監視にも対応した防犯カメラ。他のマンションや小売店にも防犯カメラは確認できた(撮影:防犯システム取材班)
 8月26日夜に明らかになった中野区のマンションに住む女性劇団員の殺害事件。警察による捜査の成果が連日報じられているが、現場周辺の防犯状況を検証すべく事件現場の最寄駅である中野新橋駅(東京メトロ・丸ノ内線)周辺の街の状況、防犯カメラの設置状況などを調査してきた。

●商店街と住宅地で構成された落ち着いた街並み

 中野新橋駅を出ると、目の前に広がるのは昔ながら商店を中心に構成されたどこかホッとする街並み。深夜には大半のお店が閉店するが、随所にコンビ二があったり、街灯が細かな路地にまで設置されていたりと、女性が一人暮らしするには、安心感を得られる街並みだと言える。

 事件現場となったマンションは、駅から約400mほど離れた場所にあった。中野新橋駅周辺のメインストリートと呼べる商店街を途中で細い路地に入ってすぐの場所である。

 途中、パチンコ店が街頭撮影用に設置している防犯カメラが2つ(いずれも夜間撮影が可能な赤外線ライト搭載タイプ)、その他、個人商店やコンビ二などにも通りを撮影できる場所に防犯カメラが設置されており、事件現場にたどり着くまでに計10台ほどの防犯カメラが確認できた。

 この防犯カメラの設置台数が多いか少ないかでいえば、過去の事件現場取材を元に判断すると住宅を中心とした街としては多い方になる。昨今の報道などを見ると、防犯カメラの設置が増えている印象もあるが、繁華街や通学路以外では、まだまだ設置されていない地域も多いのだ。

 そして事件現場となったマンションの入り口には、目立つ場所に1台のボックス型の防犯カメラが設置されていたが、確認できたカメラは1台だけ。メインストリート側からマンションに向かう人をとらえる形で設置されていた。抑止効果としては十分な効力を発揮していると言える。

 ちなみにマンションには、メインストリートからのアクセスの他に2方向からアクセスできるのだが、確認できた防犯カメラからは死角になる。

 被害者が女性ということを考えると、深夜の帰宅時には駅からほぼ一本道で、街灯があるメインストリートからアクセスするルートを帰宅経路に使っていたと考えられる。

●防犯カメラは容疑者をとらえているのか?

 仮に容疑者が徒歩や自転車で事件現場に行っていたなら、今後の警察による映像解析により解決に結びつく映像が明らかになる可能性は高い。被害者の後を追って犯行に至ったなら、駅から現場までの道のりのどこからしでカメラにとらえられるからだ。

 ただし、容疑者が土地勘のある人間であれば、マンション前に設置された防犯カメラの死角となる道を選ぶ可能性があり、捜査は難航することが予想される。また、死角になる側の一方のアクセス経路の先には、小さな商店街があるものの、防犯カメラの設置は目に見える範囲では確認できなかったので、そのルートを使って待ち伏せのような形であれば防犯カメラがとらえきれていない可能性が残る。

 他にも車などを使って現場にアクセスした場合は、推定犯行時刻が夜間であることと、確認できた各防犯カメラのモデルから考えると事件解決に結びつく決定的な映像をとらえている可能性は現段階では低い。別の証拠を積み重ね、その裏づけ的な映像になるだろう。ただ、現場となったマンションの前はクルマ1台ほどのスペースしかない道路であること、直近のメインストリートも交互一車線の2車線道路なので、夜間にクルマを停めていればそれなりに目立つので、周辺住民の目撃情報なども期待できる。

●女性の一人暮らしなら周辺の防犯環境の確認を!

 今回、事件現場を歩いてみて、街の雰囲気、マンションの立地、マンションの防犯環境はそれなりに整っていた印象を持った。冒頭にも書いたが、女性が一人暮らしをするには、一定の安心感が得られる街であり、マンションの立地であり、設備と言えるだろう。

 事件現場となってしまったマンションにも防犯カメラが設置されていて、しかもそれが抑止効果を伴うような目立つ場所への設置ということからも、マンションの防犯に対する一定の意識が感じられる。撮られているという意識が働けば、犯行への抑止力にもなるし、万が一ストーカー被害があれば、映像を証拠に警察に被害を訴えることもできる。

 一人暮らしの女性は、帰宅ルートにある防犯カメラ(コンビニやパチンコ店、銀行などに多い)を確認したり、住んでいるマンションやアパートの防犯状況を把握しておくだけでも、予期せぬトラブルに対処できるだろう。

 事件のいち早い解決が望まれる。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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