--- YAYOI SMART CONNECTは目玉と言える機能だと思うが、多くは弥生がやっているのではなく、他社のソフトとの連携だった。結局アプリケーションサービスを信用していないから、YAYOI SMART CONNECTを使えないという方もいるのではないか?「これは非常に難しい問題でして、金融機関のIDやパスワード、乱数表などを保存するのが本当に良いのかという懸念を持っています。お客様がそのリスクを知って使うには問題ないのですが、リスクをどこまで知っているかとなると疑問が残る。他社との連携で機能としては提供していますが、法人には求められるセキュリティレベルがあり、また問題となる範囲も広いので、社内でもいろいろと議論をしました。その結果として、今回のタイミングでの提供は見送り、きちんとした確信のもとで10月にサービスを提供したいと考えています」--- パッケージ版とクラウド版では、YAYOI SMART CONNECTで利用できる機能に差が出るのか?「基本的にはありません。YAYOI SMART CONNECTは共通機能として設計されているので、同じ機能が利用できます」--- では、法人向けのCSVファイルのエクスポートは、デスクトップ版でもできるのか。「はい、そうですね」--- デスクトップとクラウドの将来的なユーザー比率の想定を教えてほしい。「割合に関してはふたを開けてみないと分からないが、社内では5年後にフローベース(新規利用)で5割だろうと話しています。デスクトップ版は根強い需要があるので、会計事務所でもデスクトップ版を勧める層がいますし。とはいえ、クラウドアプリは今後浸透していくでしょうし、我々としてもそう動いていきます。ただ、5年後の時点では、まだデスクトップ版の利用ユーザーが多いという見立てです」--- ソフトウェアをクラウド化することで収益が落ちるケースも多いが、業績にどのような影響があると考えているのか?「お客様がデスクトップ版とクラウド版、どちらを使っても我々への影響はほとんどありません。クラウド版の価格設定をものすごく安くしていることもありませんし、利益率には影響はないでしょう。ただ、ユーザーがデスクトップ版からクラウド版に移行しても、正直あまり得るものは多くありません。新しいサービスで、従来の会計ソフトが敷居が高いと思っていた人への利用を進めていくことが目的です。それは、『やよいの青色申告 オンライン』などでも実現できていると考えています」--- デスクトップ版のユーザーがクラウドに移行したいと考えた場合、将来的にはプロフェッショナルユースなエディションも提供していくのでしょうか?「デスクトップ版とクラウド版で機能に差を作るつもりはありません。より高度な機能がほしいとなれば、クラウド版でも提供していくつもりです」
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