――今後、その観光人口をどのくらい増やしていこうとしているのか?現在、3大都市圏でいうと首都圏から230万人、関西から250万人、中京からが200万万人という具合だ。これを首都圏を倍の500万人にしたい。3大都市圏で約1,000万人にきていただきたい。今はとにかく遠い。JRが「行きたかった、あの日本へ」とPRしているが、まさにこれが東京のみなさんの心境だ。「行きたかったけど遠いよね」と。でも北陸新幹線の開通で今度2時間28分で東京までつながってしまう。心理的にも違うし、認知度上がれば荒唐無稽な話ではなく、目指すべき数字だ。――課題はどこにあるのか?課題は、金沢一極集中にしないこと。今「能登、加賀へ」というのを進めている。加賀は昔ながらの温泉郷があり四温泉、能登には和倉温泉がある。日本の原風景を感じながら、素朴な料理と温泉で癒しを体験していただきたい。NHKの連続テレビ小説では能登地方が舞台になるので、その効果も期待している。ロケ地を知っていただき、リピーターになってもらいたい。――実際に加賀、能登に観光客を誘致するにはどうしたらよいか金沢プラスワンで能登へ行く旅行商品を募集したり、それぞれの地域で実施するキャンペーンを用意している。――観光地域としてのライバルはどこになるのか?京都という見方もあるようだが、特に京都は意識していない。京都は世界的にガリバーであり、京都を超えるのは無理。京都は公家で、こっちは武家とかいろいろあり、それは大切にしなければいけないが、勝つなどということにはならない。金沢のポテンシャルとテイストの異なる能登・加賀をトータルでアピールしていく。――県内の交通機関に変化はあるのか?一昨年3月31日から能登有料道路は「のと里山海道」として無料化した。――富山と福井に対しては?スクラム組んで北陸というくくりで相乗効果を狙っていかねばならない。打ち消しあってはいけないと思う。今度は北陸デスティネーションキャンペーンを実行委員会形式で実施予定だ。