牛が空を飛ぶ……日本人がゴミを拾うとブラジルに衝撃 | RBB TODAY

牛が空を飛ぶ……日本人がゴミを拾うとブラジルに衝撃

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日本対コートジボワール戦(6月14日)
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  • デモ隊を鎮圧する警察当局(6月12日、サンパウロ市内) (c) Getty Images
  • 教育、公共交通、医療の改善を求めるデモ(6月15日、リオデジャネイロ市内) (c) Getty Images
  • 日本が19日にギリシャと戦うナタル (c) Getty Images
  • 日本が19日にギリシャと戦うナタル (c) Getty Images
 日本のサポーターたちがコートジボワール戦終了後にアレナ・ペルナンブーコの客席でゴミ拾いをしたことが世界的に話題になっているが、ブラジル国内では3日経った今でもソーシャルメディアに投稿されるコメントが尽きない。

 ゴミ拾いをしたサポーターたちにとっての「当たり前のこと」は、それほどブラジル人に衝撃を与えたようだ。「彼らは何かを教えに来たわけでもないのに多くのことを教えてくれた」という反響を呼んでいる。

 ツイートの中には、「これはスーパーゴールだ」、「我々はサッカーでは勝てても礼儀正しさでは大敗を喫する」というものから、単に「おお神よ!」というつぶやきもある。ブラジル人に「自分でゴミを拾う」という習慣がないこともあるが、「試合に負けたのに礼儀正しく振る舞えることに驚き」ということもあるらしい。「自分のゴミだけならともかく他人の出したゴミまで片付けるとは!」という点でも驚きを示している。

 掲示板には日本在住経験者や訪問経験者らもコメントを寄せている。「日本では体育館を使った後は道具を元に戻すし、モップがけをしてから帰る」、「スリッパは次の人が使いやすいよう向きを変えて脱ぐ」、「ブラジル人は掃除をして家の前の道に捨てるが日本人は家の前の道を掃除する」といった「衝撃の体験談」の数々が紹介されている。

 普段は陽気でジョーク好きなブラジル人であるが、その中には自虐的なネタも多い。「ブラジル人もいつかは礼儀正しくなれるのだろうか」という問いかけに対しては、「我々の息子たちの世代ではきっと……。なぜなら我々の生きている間は……」というものから「数千光年後も変わらない」(編注:光年は距離の単位だ)、「ブラジル人が礼儀正しくなった日には牛は空を飛んでいることだろう」というものまである。

 連日ワールドカップの試合と同じほど紙面をにぎわせている「反政府デモ」も必然的にネタとなってくる。「サッカーよりも教育が優先されるべきことが証明された」というのだ。しかし、すかさず「政治家を批判する前に個人の振る舞いから変えていこう!」という反論も出ている。

 ワールドカップ開催に先駆けてブラジル各地で起きている「反政府デモ」では、ソーシャルメディアがデモへの参加呼びかけに使われている。「日本人に倣ってゴミを拾うことからこの国を変えていこう」という呼びかけが全国に広まるかどうか注目していきたい。

筆者紹介:高木耕(たかぎ・こう)……神田外語大学ブラジル・ポルトガル語専攻教員(准教授)。1994年筑波大学大学院修士課程修了。外務省専門調査員、国連平和維持活動選挙監視員、国際協力機構長期派遣専門家を経て2001年より現職。「ポルトガル語」、「ラテンアメリカ政治論」、「国際開発論」などの科目を担当。ブラジルのリオデジャネイロとレシフェに5年ずつとコロンビアのボゴタに3年間住んだ経験があり、それぞれの国ではスタジアム、対戦カードを問わずサッカー観戦を繰り返す。昨年、テレビ朝日系「世界なるほど!CM学院」に出演している。
《高木耕》

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