■速度アップの体感度は7割以上――サービスインから1年以上が経ちましたが、手ごたえはどうでしょうか? サービス開始当初にも公言しましたが、当初はなるべく早いタイミングでユーザー数を10万人まで増やすという目標がありました。テレビCMで認知度が高まったこともあって、月間の加入者数は1年で20倍以上に増えており、当初の予定を前倒しで達成できそうです。――サービスインに当たっては、どのようなユーザーの加入を想定していたのでしょうか? やはり、アーリーアダプター層に刺さるサービスだという自信はありました。ただ、ふたを開けてみると、幅広い層から弊社のサービスが支持されているようです。ONUに無線LANを内蔵したり、セキュリティーソフトを無料で提供していることやFTTHサービスの中ではコストパフォーマンスが良いことも大きいですね。先日ユーザーの方にアンケートを行ったのですが、満足度は8割を超えました。通信速度についても、7割の方から“速くなった”とご回答いただいています。――加入者がハイペースで増えると、宅内工事を担当する業者への負担も大きくなるかと思います。現在はどのぐらいの日数で回線が通じるのでしょうか? その時々で異なりますが、申し込みから開通までのリードタイムは、ほかの回線事業者に負けないように努力しています。実際に結構いいポジションにいるのではないでしょうか。■NURO 光がゲーム環境を変える!?――下り2Gbpsという高速回線をユーザーの方はどのように使っているのでしょうか? 使い方として圧倒的に多いのは音楽・動画のダウンロードやストリーミングですね。あとは、スマートフォンや最新型のゲーム機が普及したことで、複数の端末が同時にネットを利用するシーンが増えています。このような状況でも快適に通信できるのは、回線速度に余裕があるNURO 光の特徴ですね。――ゲームといえばPlayStation 4が登場しましたが、何かアドバンテージはあるのでしょうか? 一番分かりやすいのはゲームのダウンロード速度ですが、もう一つ評価していただいているのが“SHARE”ボタンの機能です。これは、プレイ中継を他のプレーヤーに共有する機能ですが、アップロード速度が遅いと画質が悪くなってしまいます。その点、NURO 光はアップロード速度が速いので、この機能を快適に利用していただけます。――今後の取り組みとして力を入れていきたいことは何ですか? 事業的には加入者数で10万人を達成することが、一つのマイルストーンだと思っています。その次は黒字化ですよね。これも、せっかくですから世界最速を狙ってみようかなと(笑)。ほかにも、お客様からは様々なご要望を頂いており、こうした検討課題に取り組んでいきたいと思います。――ソネットはソニーのグループ会社ですが、サービス面での連携などは考えられるでしょうか? 4Kテレビやハイレゾウォークマンなど複数のネットデバイスとの連携などが考えられます。グループ会社に「アクトビラ」がありますが、例えば宅内工事でお客様の自宅にお伺いしたときに、テレビの設定を無料で行うのもアリかもしれません。――ONUの無線LAN規格が11nまでですが、11acへの対応はどうでしょうか? ユーザーアンケートを見ると、NURO 光に乗り換えても、まだまだ回線の高速化を望む声はあるんです。そういう意味では、11acへの対応も検討しなくてはと思っています。――WiMAX 2+やLTEの高速化などは、競争相手ととらえているのでしょうか? モバイルシーンでのニーズを拾い上げることも重要視しています。ソネットでもモバイルルーターやSIMなどを提供していますが、これらとNURO 光とのパッケージングはぜひ検討したいですね。 世界最速を目指すというDNAから始まったNURO 光。インタビュー中で会田氏は、今後も“世界で一番○○”に挑戦していきたいと度々コメントした。ソニーらしいチャレンジスピリッツを受け継ぎながら、次はどんな世界一を実現するのか? 今後もNURO 光のサービス展開に注目していきたい。