【インタビュー】「魔法の天使 クリィミーマミ」キャラクターデザイン・高田明美さんインタビュー “いつも、ホームグラウンドのように心の中に。” 後編 | RBB TODAY

【インタビュー】「魔法の天使 クリィミーマミ」キャラクターデザイン・高田明美さんインタビュー “いつも、ホームグラウンドのように心の中に。” 後編

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高田明美さん
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  • 高田明美さんインタビュー後編 “いつも、ホームグラウンドのように心の中に。”「魔法の天使 クリィミーマミ」キャラクターデザイン
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『魔法の天使 クリィミーマミ』のキャラクターデザイン、アニメ版『機動警察パトレイバー』、『うる星やつら』、『きまぐれオレンジ☆ロード』などで知られる高田明美さんに『クリィミーマミ』について伺ったインタビューの後編。
マミ誕生秘話や、キャラクターの現代性などについて語っていただいた。
[取材・構成:細川洋平]

高田明美(たかだ・あけみ)
イラストレーター/宝飾デザイナー。タツノコプロを経てフリー。主なキャラクターデザインに『魔法の天使 クリィミーマミ』、TVアニメ『うる星やつら』、『機動警察パトレイバー』、『魔法のステージ ファンシーララ』などがある。



「魔法の天使クリィミーマミ」30周年記念 高田明美原画展&プレミアムショップ
OSAKA マンガ・アニメフェスティバル in ATC 4月19日(土)~4月30日(水) アジア太平洋トレードセンターITM棟 5階 特設会場
マルイシティ渋谷  5月23日(金)~6月15日(日)  マルイシティ渋谷9階特設スペース

■ 現代にも通じるキャラクター

―AA
高田さんは長年『クリィミーマミ』の絵を描かれています。その中で画材やタッチの変化もあったと思いますが、『クリィミーマミ』を成立させる軸は何だとお考えでしょうか。

―高田明美(以下、高田)
やっぱり髪、でしょうか。シルエットにしてもふわりとした前髪と後れ毛があったらマミだと思ってくれますし、あとは何と言っても色ですね。他に同じ色のキャラクターがいないので極端に違うヘアスタイルにしても成立するんです。ファッションによって髪型を変えたりするんですが、それでもマミになる。紫というのは大きなポイントだったと思います。

―AA
キャラクター達の柔らかい色遣いは『クリィミーマミ』の世界観をよく表していますよね。

―高田
私にとっても初のオリジナル作品なので好みの色、パステル調というのがかなり出ていると思います。あと、アニメでは小林七郎さん(※4)による水彩の美術というのもかなり印象は大きいと思うんです。手描きの優しい美術があって、その上にキャラクターが乗る。もちろん美術というのは工程でいうとずっと後に出てくるものなので、デザイン上では意識したわけではないんですけど。

―AA
『クリィミーマミ』は今やファッションアイテムとしても人気が高く、原宿系といった若い女の子からの支持も集めています。

―高田
ファッションは周期で回ってきたりしますよね。サイクルも年々早くなっている印象があります。その中でも特に女の子の好きなパステルカラーがメインだったというのが人気の要因としてあるのでないでしょうか。
『クリィミーマミ』という作品自体かなりリピートが多くて、男性ファンの年齢層では30代、40代が多いんですけど、女性ファンは10代から40代までと広いんですよね。身近では、お母さんが連れていらした6歳の女の子が「マミちゃんかわいい~」って言ってて。マミのかわいさには普遍性があるのかなと思っています。


■ かわいいとは、守りたくさせる何かをエレガントに外へ出したもの

―AA
マミのかわいさというのはどう意識して描かれているのでしょうか。

―高田
絵の“かわいい”“かわいくない”は、生まれつきなんじゃないかなと思っています。絵って心の中のものが出るんですよ。1人ずつ性格が違うように、心の中で「カッコいい絵が描きたい」とか「不気味なのがいい」とかありますよね。
マンガ描く人も、自分の心の一部がそれぞれ作品になってるわけですから。だから「マミがかわいい」と言っていただけると自分の内面を褒められているみたいで嬉しいです(笑)。

―AA
高田さんが投影されている、ということですね。

―高田
若い頃は何も考えずに描いて、かわいいねって言われていたんですけど、そのうち「じゃあその『かわいさ』というのはいったいどういうものなんだろう」と考えるようになりました。辿り着いたのは、「かわいさというのは、守りたくなるような弱さ、そういうものをエレガントに外に出したもの」ということ。私、戦闘系の美少女は描かないんです。美少女はそもそも戦わなくて済むと思うから。殴りかかろうとしても、相手がかわいい子だったら思わず止めちゃう。かわいいにはそういった平和な力があると思うんです。
世界を融和したい、みんなを明るい気持ちにしたいという平和な感情が「かわいい」には宿っていて、マミのような作品はずっと引き継がれていくのではないかなと思います。




■ クリィミーマミが完成した瞬間

―AA
デビュー間もない太田貴子さんがクリィミーマミに決まり、実際にご覧になった時、どう感じられましたか?

―高田明美(以下、高田)
最初はびっくりしました(笑)。個性的で一度聞いたら忘れられない声だったし。ラム(『うる星やつら』)とかマミといった女性キャラクターを当時描いたり、シナリオを読んだりしてた時に脳内の声は私だったんです。その後、動いた絵に声が付いた途端にストンと切り替わる。
マミも太田さんの声が付いて「なるほど、こういうキャラクターになったんだ」と。そこでやっとキャラクターが完成した、という感覚でした。太田さんの声は健康的ですよね。

―AA
マミや優ももちろんですが、キャラクターみんながキラキラしています。

―高田
そうですね。今の作品にはどうしても影のあるキャラクターというのが出て来がちですが、80年代のアニメにはいないんですよね。今ではなかなか作り出せない世界観なのかなと思います。


■ホームグラウンドのように心の中にある作品

―AA
改めて『クリィミーマミ』という作品は高田さんの中でどういった作品だったのでしょうか。

―高田
今までいろんなメディアになりました。ベータやVHS、LDで出て、DVDで出て、今回またBlu-rayで出て。その度に描き下ろしなどで向き合う作品なので、ずーっと今でも終わっていない作品です。いつのまにか30年経ってた。私らしさも含めていつもホームグラウンドのように心の中にある感じです。

―AA
発売になるBlu-ray Boxで初収録となるコメンタリー、高田さんは最終話に参加されています。

―高田
そうそう(笑)。太田さんと水島(裕)さんと私。とにかくフリーダムな世界ですので絶対聞いてください! 爆笑のオーディオコメンタリーです。どの話数のコメンタリーも相当だと思いますが、これも面白い(笑)。ファンの人が聞いたらたぶん爆笑。ぜひ期待して下さい。

―AA
最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

―高田
『クリィミーマミ』は、良い子のぴえろが良い子のために作ったアニメです。ですからお子さんがいらっしゃる方はぜひご一緒にご覧ください。昔から好きだという方は、昔の自分に返って清らかに楽しくご覧ください!

※1 布川ゆうじ:竜の子プロダクション(現タツノコプロ)を経て、株式会社スタジオぴえろを創業。『うる星やつら』や『魔法の天使 クリィミーマミ』を送り出す。

※2 伊藤和典:脚本家。TVアニメ『うる星やつら』の途中から文芸担当になり、『クリィミーマミ』では原案・シリーズ構成・脚本を担当。アニメ版『機動警察パトレイバー』、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』など多くの作品の脚本を手がける。

※3 「今年の夏頃に、今回出てきたラフなどをまとめて、30周年記念本として出せたらと考えています。盛りだくさんな内容にしたいと思っていますので楽しみにしていてください」(高田明美)

※4 小林七郎:アニメーション美術監督。『魔法の天使 クリィミーマミ』をはじめ、『ルパン三世 カリオストロの城』、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』、『少女革命ウテナ』など、数多くの作品で美術監督を務める。


「クリィミーマミ Blu-rayメモリアルボックス」
発売日: 2014年5月28日
店頭予約締切日:4月16日(水)
税抜価格: 45,000円

5月28日発売

[各種特典]
キャストインタビューを含む解説書(24P予定)
[特典DISC]
「永遠のワンスモア」<1984年制作OVA版>/「永遠のワンスモア」<1984年制作 TV放映版>
[特典DISC2]
「ロング・グッドバイ」<1985年制作OVA>
「ミンキーモモVSクリィミーマミ 劇場の大決戦」<1985年制作劇場用公開映像>
ノンテロップOP・ED集(全5パターン)<1983年~84年制作>
「クリィミーソープ」<1987年制作OVA>
新作ピクチャードラマ<2014年制作>/デジタルギャラリー(静止画)
[映像特典]
「ラブリーセレナーデ」<1985年制作 ミュージッククリップ>
「カーテンコール」<1986年制作 ミュージッククリップ>
「Zutto Kitto Motto」<1998年制作 ミュージッククリップ>
[音声特典]メインキャスト・スタッフによる初のオーディオコメンタリー
DISC1 第1話「フェザースターの舟」 : 太田貴子、水島裕、肝付兼太、三田ゆう子
DISC2 第10話「ハローキャサリン」 : 太田貴子、水島裕、肝付兼太
DISC3 第23話「星のパラソル」 : 太田貴子、水島裕、島津冴子、井上和彦
DISC4 第26話「バイバイ・ミラクル」 : 太田貴子、水島裕、布川郁司
DISC5 第35話「立花さん、女になる!?」 : 太田貴子、水島裕、井上和彦
DISC6 第46話「私のすてきなピアニスト」 : 太田貴子、水島裕、藤山房伸
DISC7 第52話「ファイナル・ステージ」 : 太田貴子、水島裕、高田明美
[他、仕様]

BOX、インナージャケットは高田明美による描き下ろしイラスト 

高田明美さんインタビュー後編 “いつも、ホームグラウンドのように心の中に。”「魔法の天使 クリィミーマミ」キャラクターデザイン

《animeanime》

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