【真田広之インタビュー】ハリウッド活躍10年「ようやく初心者マークが取れた」 | RBB TODAY

【真田広之インタビュー】ハリウッド活躍10年「ようやく初心者マークが取れた」

 本能と直感――。インタビューを通して真田広之の口からたびたび、この2つの言葉が発せられる。

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  • 『ウルヴァリン:SAMURAI』 (C)2013 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved
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 本能と直感――。インタビューを通して真田広之の口からたびたび、この2つの言葉が発せられる。

 2003年の『ラストサムライ』からおよそ10年。本人曰く「出稽古のつもりで」、海外を拠点に数々の作品に参加し、実りの10年を駆け抜けた。まもなく公開となる世界的人気シリーズ最新作であり日本を舞台にした『ウルヴァリン:SAMURAI』で凱旋を果たした。ハリウッドで活躍する日本人俳優の先駆者として、押しも押されもせぬ地位を確立したように見えるが、そんな周囲の見方をよそに当人は「ようやく初心者マークが取れて、これからがスタートという感じかな」と自らの立ち位置を語る。それは単なる謙虚さから出てきた言葉ではない。異国の地での戦いの意味、そこで掴み取った自信とは――?

 日本人俳優としての戦いという意味で本作『ウルヴァリン:SAMURAI』は象徴的だ。以前から主演のヒュー・ジャックマンは「次回作は日本で」と希望を口にしていたが、真田も正式なオファー以前に、シリーズ次回作は日本を舞台にするらしいというウワサを耳にし、原作のアメコミの日本を舞台にしたエピソードを読んでみたという。だが原作が刊行されたのは日本についての認識や知識が格段に乏しい30年近くも前のこと。
 「さすがに80年代ですからね。『えっ? ニンジャ…? あれ?』という描写が多くて(苦笑)、それはそれで面白いんですが、これをいま実写にするとなるとどうするのか? 台本を読んで、監督と話してみないことには分からないなと思ってました」。

 しばらくして「何の因果か実際に僕にオファーが来て、監督とお会いすることになった」。ここで真田はジェームズ・マンゴールド監督の日本文化に対する認識の深さを目の当たりにし出演を決意する。
 「監督は日本文化へのリスペクト、小津安二郎、黒澤明、溝口健二の作品から受けた影響について語り、そこに自分なりに思い描く日本をミックスさせてオリジナルの日本を描きたいと。それならば逆に日本人には作れない日本が描けるんじゃないかと思ったし、意見を交換しつつ、原作が背負う世界観と現実の日本の折衷案が探せるんじゃないかと思いました」。

 大作であればあるほどリスクはつきまとう。場合によっては日本の描写について、制作陣よりも日本人キャストである真田に批判の矛先が向けられる可能性すらある。
「逆に言うと、危険を感じている人間がやらなくちゃいけない作品だと思いました。言われるがままやるのでは、20世紀と変わらない作品になってしまう。誰が出ようと作られることは既に決まっていたので、それなら自分が飛び込んで、どこまで良い作品に出来るか? 自分たちの世代で悪しき慣習を断ち切って、次の世代へ繋げるのが醍醐味であり、使命だと感じました」。
《黒豆直樹》

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