NEC、小田急に列車無線のデジタル化システム納入……周波数再編、2016年から全面稼働 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

NEC、小田急に列車無線のデジタル化システム納入……周波数再編、2016年から全面稼働

エンタープライズ ハードウェア
小田急電鉄の新列車無線システム(車上局)
  • 小田急電鉄の新列車無線システム(車上局)
  • NECのデジタル列車無線SDR(ソフトウェア無線)
 日本電気(NEC)は12日、小田急電鉄に、「SDR」(Software-Defined Radio、ソフトウェア無線)技術を採用した新列車無線システムの納入を開始したことを発表した。2016年7月の全面稼働に向けて、今後、順次納入を行う。

 本システムは、相互乗り入れする関東の鉄道事業者向けに作成された、デジタル列車無線の共通仕様に基づく初のシステムとなっている。従来、鉄道事業者間で車両の乗り入れを実現するには、鉄道事業者ごと・乗り入れの線区ごとに、複数台の列車無線機器を、それぞれ運転台スペースに搭載していた。本システムでは、ソフトウェア無線技術の採用により、1台の装置で、柔軟な機能・仕様の追加・変更・修正が可能となる。

 ソフトウェア無線の採用により、既設のアナログ無線機との互換性を確保したまま、デジタルシステムへの機能の切換が簡単に可能で、設備更新がすべて完了するまで、既設設備と同一の機能/操作を実現した。なお採用されているソフトウェア無線機は、グローバル標準アーキテクチャーである「SCA(Software Communication Architecture)」規格を採用している。

 また、システム導入後は、現在のアナログ方式からデジタル方式に変更されるため、音声通話に加え、データ通信も簡単になり、乗務員や乗客に対して、より正確な情報伝達の迅速化が可能となる。

 本システムは、総務省の「周波数再編アクションプラン」に基づき、安全化・高度化が望まれている列車無線のデジタル化を実現するものだ。NECでは、今後「SDRデジタル列車無線システム」を、他の鉄道事業者へも提供するとのこと。
《冨岡晶》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top