“暗めの照明”で読み書き、団らん、リラックスに問題がなし……LIXILが実験 | RBB TODAY

“暗めの照明”で読み書き、団らん、リラックスに問題がなし……LIXILが実験

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クレペリンテスト結果(大人)
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  • 心拍数
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  • LF/HF。主に交感神経活動と関連。ストレスや疲労により上昇する傾向 がある。個人差はあるがだいたい2〜3が通常値。
  • LF/HF。主に交感神経活動と関連。ストレスや疲労により上昇する傾向 がある。個人差はあるがだいたい2〜3が通常値。
 LIXIL住宅研究所は、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授指導のもと実施した『住宅空間における照明の効果実験』で、“一般的な照明の明るさよりも暗めの照明で読み書き、団らん、リラックスに問題がない”ことを実証した。

 今回の実験は、“日本の住宅における照明の明るさは明るすぎるのではないか?”との疑問から、生活シーンにあわせた最適な照明空間を追究し、心と体にやさしい照明、電気代のかからないエコな照明を検討するため、照明の効果を実験した。

 今回の実証実験では、JIS(日本工業規格)で「読書・勉強」に必要とされている500~1000lx(ルクス)より暗い250~350lxの明るさで、人の「作業効率」「気分の変化」「自律神経系の指標」を調査した。

 その結果、照明の明るさを抑えても、それらに影響がないことが実証された。LIXILでは、昨今の電気料金値上げの流れも踏まえ、従来の照明計画提案を見直し、顧客のライフスタイルに合った心と体にやさしいエコな暮らしを実現できる照明をめざす。

実験概要
●実験場所:LIXIL実験住宅「次世代スマートハウス“GURU GURU”」のリビングダイニング
●被験者:大人(35~46歳)40名、子ども(10~12歳)39名
●実験期間:2012年2月14~24日、6月26~7月6日
●実験空間:すべて電球色(3000k)で4つの明るさを設定
250lx、350lx、500lx、600lx

測定項目
●計算問題(クレペリンテスト)、認知テスト→作業効率
●アンケート(VAS法)→気分の変化
●心電図計測(HR、LF/HF、CVRR)→自律神経系(緊張・精神的ストレス・リラックス状態)への影響

実験結果
●作業効率:クレペリンテスト(一桁の計算問題)、認知テスト(記憶問題など3種類)より。大人・子どもとも明るさの違いにより作業効率が変化することはない。→4種類の明るさで作業量の違いは見られない。
●気分の変化:アンケート(VAS法)より。大人は明るい方が計算問題がやりやすく、字が読みやすいと感じているが大きな差はない。→大人は250lxの明るさのみ少し差が出た(値が低い)が、子どもには差が見られない。
●自律神経系への影響:心電図の計測より。大人・子どもとも明るさの違いによる自律神経系(緊張・精神的ストレス・リラックス状態を反映する指標)への有意な影響は見られない。→どの作業をしているときも通常値内で明るさの違いによる有意差は見らない。

 川島教授のコメント:「生活環境が人間の脳の働きにどのような影響を与えるのか? 科学的に解明されてはいない新しい研究領域だった。予想通り『感性』の領域、すなわち気分は明るさの影響を受けていたが、『知性』の領域、すなわち認知機能や、『身体』の領域、すなわち自律神経機能には、影響を与えていないことは新しい発見だ。今回は短期的な影響を見る実験だったが、長期間の影響を見る実験も行なう価値がある」
《高木啓》

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