LTEは“数”ではなく“質”で勝負……KDDI田中社長、一問一答(前編) | RBB TODAY
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LTEは“数”ではなく“質”で勝負……KDDI田中社長、一問一答(前編)

エンタープライズ モバイルBIZ
KDDIの田中孝司社長
  • KDDIの田中孝司社長
  • 来年3月までに、75Mbpsエリアの実人口カバー率を96%にすると宣言した
  • 下り最大112.5Mbpsへの高速化も検討している
  • 800Mhz帯を用いてのLTE展開
  • 小型基地局「ピコセル」
  • 3つのこだわり
 17日、au 2012年冬モデルの新商品発表会に出席したKDDIの田中孝司社長は、記者団の囲み取材に応えた。

 記者団との主な一問一答は以下の通り。

――新商品は全機種LTE対応としているが、なぜこの時期にLTEに力を入れようと思ったのか?

 我々の戦略は、マルチデバイス、マルチネットワーク、マルチユースの“3M(スリーエム)”戦略。スマホやタブレットだけでなく、TVもそういった世界に入ってくる。そうすると、どうしてもネットワークがもっと高速でなければならない。そこでLTEに力を入れようといった時に、デバイスであるスマホも全部LTEにしようということで、一年ほど前からこうしようと決めていた。

――LTEの充実の差で、顧客獲得に差が出てくる?

 そう思う。ネットワークが、ある所が速くてある所が遅いというのでは、お客様はストレスが溜まるので。

――iPhone 5でLTEを始めて、ソフトバンクは基地局がauより多いと強調しているが?

 数って、いくらでも作れる。やっぱり質だろうと思っていて、ユーザーが求めるものとちょっと違うと思っている。あえて数でなく、質で訴求していく。

――ソフトバンクの孫社長の発言は気になる?

 というか、ちょっとタイプが違うからね(笑)。

――どういう風に違います?

 私は、真摯にお客様目線でやっていかないと企業というのは存続できないし、月額料金を頂いているお客さんに対しても奉仕していけないと思っている。

――国内の通信業界の再編で、周波数が足りなくなってくるが?

 今回イー・アクセスさんが経営統合され、日本でメジャーは3社になってしまった。これ以上(の統合)はよくないと思っている。我々は、我々の大事にしていることを守ってお客さんにちゃんと伝えていく。

――ソフトバンクがスプリントを手に入れることで、その規模で端末を購入すると、価格競争が激しくなるのでは?

 我々も色々なことを分析しているが、直接的には効果はあまりないと思っている。スプリントは、どちらかというと通信方式も我々と一緒でソフトバンクさんとは方式が違う、周波数帯も日本とは違っている。

 端末購入時のパワーは、どれだけ買うかということで決定するかというと実はそうでもなく、各社十分すぎるほど買っている。私が思うのは、もうネットワークやデバイスだけの時代でなく、トータルでお客様に何を価値として提供していくのかが重要。やはり、企業の存在価値というものを本当に大事にしなければならないと思っている。

――日本市場が縮小していく中、海外進出はあるのか?

 100人の方に聞いて9割の方が東南アジア、アフリカと答えるでしょう。米国はこれから下線に向かっていく市場なので、スプリントさんも大変な思いをしたと認識している。

※後編に続く
《編集部》
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