【インタビュー】ワークスタイルの変革がモバイル市場を加速させる……インテル「Ultrabook」が目指す世界(前編) | RBB TODAY

【インタビュー】ワークスタイルの変革がモバイル市場を加速させる……インテル「Ultrabook」が目指す世界(前編)

エンタープライズ ハードウェア

インテル モバイル事業開発部 廣田洋一氏
  • インテル モバイル事業開発部 廣田洋一氏
  • インテル Ultrabookの特徴
  • Ultrabookのクラウド利用で節電対策
  • 何を組み合わせ、どう活用するのか
  • 持ち歩いても、机上でも快適なPCを目指す
  • 大塚商会「たよれーる Office 365」のサービス群
■モバイルPCをもっと身近に! いつでも持ち歩けるUltrabookの強み

 近年、ビジネスシーンでもモバイル化が進んでおり、ワークスタイル自体も変化をみせている。海外ではBYOD(Bring Your Own Device)への対応も容認され、クラウドサービスの利用もさらに高まるなかで、今後、国内でも同様の流れが加速していくかもしれない。そうしたなかで、2011年春にインテルは「Ultrabook」のコンセプトを提唱。それから約1年半が経ち、市場に多くのUltrabook製品が出揃い始めた。今回、インテルでモバイル事業を手掛ける廣田洋一氏に、Ultrabookが目指す世界感や、それによってオフィスワークがどう変わるのかを聞いた。

 Ultrabookの究極的な目的について廣田氏は、「PCをもっと身近で使えるものにしたいという想いがありました。まだまだ様々なシーンでUltrabookが使える可能性があると考えています」と語る。可搬性のあるノートPCやNetbookについても「やれることを考えた場合、コストが安いNetbookのようなものでも表面上それほど差がないかもしれません。たとえばレンダリングで30分掛ったとしても、我慢すれば何とか使えるでしょう。しかし生産性を考えながら3年、4年の間ずっと使い続けると、それで本当によいのだろうか? という問題になると思います」と強調する。価格面ではNetbookに比べて高くても、生産性のことを考えればUltrabookのほうに分があるという考え方だ。同社は、そのような位置づけでUltrabookの展開を図っているという。

■Ultrabookの要件

 そんなUltrabookの仕様は細かく規定されているが、大きく分けると「薄さ」「起動速度」「バッテリー駆動時間」「性能面」という4つの特徴がある。「薄さ」については、13インチで18mm以下、A4サイズで21mm以下という規定がある。「起動速度」は7秒以下となっており、「ラピッドスタートテクノロジー」といった技術を取り入れ、起動ボタンを入れてすぐに使えるような工夫も凝らされている。もちろん起動速度はパフォーマンスが左右する部分だ。Ultrabookでは基本的にインテルCoreプロセッサー・ファミリー(インテルCore i5/Core i7プロセッサー)が採用されている。Core i7(Sandy Bridge:32nmプロセス、4コア、3.9GHz)からリリースし、この7月からはCore i7(Ivy Bridge:22nmプロセス、4コア、3.9GHz)を搭載した最新のUltrabookが登場。バッテリーが長持ちするように現状では超低電圧版のプロセッサーが使われており、駆動時間は5時間以上が規定値になっている。

■クラウドサービスとの組み合わせで業務効率を高める

 廣田氏は「モバイルが浸透してきたとはいえ、まだ持ち歩いて使うという便利さがユーザーに十分に伝わっていないように思います。その原因はいろいろありますが、具体的にどのように活用してよいのか分からないユーザーも多いと感じています」と説明する。

 確かに、先述したようにデスクトップPCや一般的なノートPCと比べて、表面的な“出来ること”というのはさほど変わらないため、具体的な活用方法が思いつかないユーザーも多いだろう。ここでもやはりキーになるのは生産性だ。Ultrabookとクラウドサービスを組み合わせれば、社外利用での利便性が向上し、業務効率とワークライフバランスの改善に役立つという。

 「モバイル利用での一般的な業務は、メール、ドキュメント作成、スケジュール管理、プレゼンテーションなど定型的なものがほとんど。こういった作業にはクラウドサービスが便利です」と廣田氏。たとえば大塚商会では、「Microsoft Exchange Online」、「SharePoint Online」、「Lync Online」、「Office Professional Plus2010」を組み合わせた「たよれーる Office365」を提供している。ビジネスシーンで必要な基本機能がクラウドサービスですべてサポートされており、Ultrabookとの親和性も高い。また、「たよれーる Office365」を導入し、社内インフラを簡素化すれば、節電も可能で、インテルの試算によれば1日で147円程度のコストカットに繋がるという(100Wサーバ×4台×24時間稼働の場合)。さらに運用・管理面での人的コストも低減できるだろう。

 そのほか、消費電力面からも見てみよう。5、6年前のCeleron DとWindows XP搭載のタワー型PCと比べると、Ultrabook(東芝製 R631)への移行によって性能を5~6倍にアップしながら、消費電力は100Wから10Wへ、約10分の1まで抑えられる。これは1日あたり33円程度のコスト削減になる。「ピークシフト機能を使って節電することもできます。電力使用の少ない夜間帯に充電しておいて、昼間の電力使用の多い時間にはバッテリー駆動させるという使い方もできるでしょう」(廣田氏)。

※後編に続く
《井上猛雄》

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