【Interop Tokyo 2012】過酷な屋外環境に対応したNECの超小型マイクロ波通信システム | RBB TODAY

【Interop Tokyo 2012】過酷な屋外環境に対応したNECの超小型マイクロ波通信システム

 日本電気ブースで特に目を引いた製品が、屋外向けの超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK AOR(All Outdoor Radio)シリーズ」だ。

ブロードバンド テクノロジー
干渉の少ない60Hz帯を採用した、屋外向けの超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK AOR(All Outdoor Radio)シリーズ」
  • 干渉の少ない60Hz帯を採用した、屋外向けの超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK AOR(All Outdoor Radio)シリーズ」
  • iPASOLINK AORシリーズのデモの様子。屋外利用を前提に、かなり過酷な環境でも利用きることをアピール
  • マイクロ波通信システム・iPASOLINK SXにシャワーを浴びせているところ
  • L2/L3マルチレイヤスイッチ「iPASOLINK GX」。インタフェース部には耐水用のコネクタが採用されている
  • GXは、SXよりもさらに耐環境性に優れる。IP67に準拠しており、一時的な水没・噴流にも対応
 日本電気ブースで特に目を引いた製品が、屋外向けの超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK AOR(All Outdoor Radio)シリーズ」だ。この製品は、Interop Tokyo 2012のキャリア/SP/エンタープライズ向けネットワーキング部門で「BEST OF SHOW AWARD 特別賞」を受賞した製品。

 現在、固定ネットワークといえばFTTHが主流だが、東日本大震災を機にバックアップ用のマイクロ波通信が脚光を浴びている。というのも、モバイル基地局同士を結ぶ光ファイバーや、各種情報網を結ぶ光ファイバーが分断されたときのバックアップ通信網として機能するためだ。消防・防災、地方自治体といった公共ネットワーク向け通信システムなど、今後さまざまな利用シーンでの活用が期待される製品だろう。

 今回、新製品として展示されていたのは、世界145ヵ国に累計170万台以上(2011年8月末)も出荷している超小型マイクロ波通信システム「PASOLINK」の屋外設置型にあたるもの。展示ブースでは、無線免許が不要な60GHz帯を活用したマイクロ波通信システム「iPASOLINK SX」と、PoE給電機能を備えたL2/L3マルチレイヤスイッチ「iPASOLINK GX」が紹介されていいた。いずれも屋外向け全天候型ということもあり、実際のデモでは両製品にシャワーで水を掛けながら動態展示を行っており、非常に厳しい環境で利用できることを強くアピールしていた。

 「iPASOLINK SX」の大きな特徴は、前述のように60GHz帯の無線通信であるため、免許が不要で、誰でも自由にネットワーク構築が可能なこと。また60GHz帯は酸素による減衰率が大きく、伝送距離は1kmと短いものの、指向性が非常に高いため、都市部での電波干渉を起こしにくいというメリットもある。したがって災害対応だけでなく、一般的なビル間通信などにも応用できる。通信には、周波数利用率が高い多値変調方式(256QAM)を採用しており、無線伝送容量も最大320Mbps(256QAM)とFTTHをしのぐ。またマイクロ波送受信部(ODU)、変復調部(IDU)、アンテナが一体になった構造で、サイズもW200×L200×H80mmとコンパクトだ。電灯の支柱のようなところでも容易に取り付けられるほか、これまで設置が不可能だった場所でも使えるようになったという。

 もう一方のL2/L3マルチレイヤスイッチ「iPASOLINK GX」は、防水・防塵構造で、過酷な環境にも耐えられる。SXはIP66だが、GXはIP67に準拠しており、一時的な水没・噴流にも対応する。これはSXとGXを併せて設置する際に、SXよりも下のほうに取り付けられるからだという。またGXは、動作温度範囲がー40度~+70度と通常より相当広くカバーしている点も大きな特徴だろう。

 GXも、SXと同様にPoE給電機能を備えている。アンテナ、監視カメラ、サイレンなど、防災関連の周辺装置と併用して利用することも多いため、イーサネット経由での給電は特に便利だ。ただしGX本体にAC電源もあり、そこにソーラーなどの自家発電機を取り付ければ「As a Service 」的な幅広い使い方も可能だという。担当者によれば、「たとえば普段はキャンパスネットとして使ってもらい、将来的にOpenFlowが実装されるようになれば、有事のときにネットワークを切り替えて防災無線としても利用できるようになるかもしれない」という。
《井上猛雄》

関連ニュース

特集

page top