レイ・ブラッドベリ(1920-2012) | RBB TODAY

レイ・ブラッドベリ(1920-2012)

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米国の作家のレイ・ブラッドベリが2012年6月5日に亡くなった。享年91歳。その日、オフィシャルサイトのトップページには訃報が掲載された。
また、CNNやロイターは、出版社ハーパーコリンズの広報担当者からの発表として「長い闘病生活の末に、安らかに亡くなった」と伝えている。

レイ・ブラッドベリは、1920年8月22日、イリノイ州に生まれた。その後、家族とともにロサンゼルスに移住し、ハリウッドの間近で育った。幼いころより映画やコミックに夢中になり、12歳の頃から創作をはじめた。
初めて短編小説が雑誌に掲載されたのは1940年。戦争を経て、1947年に初の短篇集『DARK CARNIVAL』(日本では『黒いカーニバル』として独自に編集)を刊行。そして1950年に、代表作となる『火星年代記』を発表し、作家としての地場を固めた。

ブラッドベリは、しばしばSF作家という肩書きで呼ばれたが、手がけた作品は、恐怖小説、幻想小説からハードボイルド・ミステリーまで幅広い。70年を越える執筆活動が生み出したのは、子供たちの夢想や日常に忍び寄る不穏な影、銀色に輝くロケットと宇宙飛行士、ノスタルジックな田舎町や人間性を失った未来都市など、多岐にわたっている。メタファーに満ちた華麗な文体は、ブラッドベリのトレードマークであり、「SF界の抒情詩人」といった称号で讃えられた。
その繊細な魅力は、日本においても伊藤典夫や小笠原豊樹といった優れた翻訳家の手によって移し替えられ、多くのファンを育てた。星新一は『火星年代記』を読んでSFの道を志し、萩尾望都は『ウは宇宙のウ』をコミカライズした。手塚治虫や石ノ森章太郎など、影響を受けた作家は数しれない。

多くの優れた作家と同様、ブラッドベリの作品の多くが映像化されている。『原子怪獣現わる』(1953)は、巨大怪獣が登場する先駆的な特撮映画であり、『ゴジラ』のお手本となった。なお、特殊効果を手がけたレイ・ハリーハウゼンは、ブラッドベリの旧友である。『華氏451度』は、1966年にフランソワ・トリュフォーの監督により映画化され(『華氏451』)、近年も、フランク・ダラボンやメル・ギブソンらによるリメイク企画があった。
ブラッドベリ自身も、ジョン・ヒューストン監督に請われて『白鯨』(1956)の脚本を担当している。また、テレビドラマ『ヒッチコック劇場』『トワイライト・ゾーン』にも脚本を提供した。1985年には『レイ・ブラッドベリ・シアター』の放送がスタート。7年間にわたって続く人気番組となった。

ブラッドベリは、日本のアニメにも関わったことがある。1980年代のはじめ、テレコム・アニメーションフィルムがウィンザー・マッケイの新聞マンガ『リトル・ニモ』の映画化をすすめており、シナリオライターとして招聘されたものだ。高畑勲や宮崎駿も参加していたこの企画は、しかし実を結ばず、はるか後に別のスタッフによって実現することになる。(ブラッドベリの名は「原案」としてクレジットされている)

創作意欲は晩年においても衰えず、80歳を越えても、長編小説や短編集を次々と刊行した。2000年に全米図書協会からアメリカ文学特別功労賞、2004年に全米芸術基金からナショナル・メダル・オブ・アーツを授与されている。また、2007年にはピュリツァー賞特別部門を受賞した。
[多摩永遠]





レイ・ブラッドベリ氏逝去 「火星年代記」「華氏451度」など残す

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