【CES 2012】富士通、LTEでフェムトセル市場に初参入! | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【CES 2012】富士通、LTEでフェムトセル市場に初参入!

ブロードバンド 回線・サービス
富士通初のフェムトセル製品となる「BroadOne LTE」。LTEに加えWi-Fiにも対応
  • 富士通初のフェムトセル製品となる「BroadOne LTE」。LTEに加えWi-Fiにも対応
  • クアッドコアCPUを搭載する防水スマートフォン。今年夏の発売を予定しているという
  • スペックについてはNVIDIAのTegra 3の資料を展示していた
  • スペックについてはNVIDIAのTegra 3の資料を展示していた
  • ブースの片隅には“京”スーパーコンピューターのシステムボードも
  • ブースの片隅には“京”スーパーコンピューターのシステムボードも
 富士通は米ラスベガスで開催された2012 International CESに出展し、LTEに対応したフェムトセル基地局「BroadOne LTE」の展示を行った。年始に発表した同社初のフェムトセル製品で、今月より北米などを含む世界の携帯電話事業者向けに販売活動を開始している。

 フェムトセルは屋内に設置する携帯電話基地局で、無線LANアクセスポイントと同等サイズの小型の機器。フェムトセル基地局の近くでは、多数の端末で共用する屋外基地局ではなく、宅内の基地局を“独り占め”する格好となるので、住宅街の夜間、オフィス街の日中など、屋外のエリア(マクロセル)が混雑する時間帯にも高速な通信が可能。屋外基地局の電波が届きにくい建物の中の電波強度を改善する効果もある。フェムトセル基地局と携帯電話事業者の間は、ユーザー宅のブロードバンド回線を利用して接続される。

 今回富士通が商品化したBroadOne LTEは、LTEだけでなくWi-Fiでも端末との通信が可能で、さらに両方式を協調制御できるのが特徴。例えば、フェムトセルの電波とマクロセルの電波が干渉してパフォーマンスが出ない場合にはLTEの出力を抑えてWi-Fi側を優先したり、逆にWi-Fiが混雑しているときはWi-Fiの電波をオフにしてLTEのみで通信したりといった制御が行われる。また、将来的に端末側が対応すれば、LTEとWi-Fiの両方を同時利用(リンクアグリゲーション)することでさらなる高速通信が可能になるという。また、電源とブロードバンド回線を接続するだけで自動的に初期設定が行われるため、技術者がユーザー宅に出向いて設置作業を行う必要がないのも特徴となっている。

 富士通によれば、CDMA方式を用いる3Gに比べ、LTEではマクロセルとフェムトセルの境界付近での干渉が通信品質に与える影響が大きく、従来のフェムトセル製品よりも高度な制御を行わなければ十分なパフォーマンスが得られない場合があるという。BroadOne LTEは同社初のフェムトセルだが、LTEに関しては基地局やコアネットワークで既に多くのノウハウを蓄積していることから、製品の品質には自信を持っているという。

 LTEの周波数幅は5MHzまたは10MHzが使用可能で、下り方向の通信では2x2 MIMOに対応する。北米、日本、アジア太平洋地域を中心としたグローバル市場で販売活動を行い、2015年度末までに累計100万台の販売を目指すとしている。

■Tegra 3搭載スマートフォンを夏モデルで投入

 そのほかの参考出展製品としては、NVIDIAのクアッドコアプロセッサ「Tegra 3」(1.2GHz動作)を搭載するスマートフォンを展示。4.6インチのHD液晶ディスプレイ、1310万画素・最大ISO25600対応の高精細・高解像度カメラを搭載したLTE対応の防水端末で、今回はゲームアプリの画面のみの紹介だったが、2月にスペイン・バルセロナで開催される展示会「Mobile World Congress」では来場者が触れられる形での展示を行いたいという。この夏の発売を予定しているといい、NTTドコモの夏モデルとしての発売が期待される。
《日高彰》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top