気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。2011年11月30日付●アメリカン航空破綻(読売・1面)●社説:自動車課税、代替財源示さぬ廃止は拙速だ(読売・3面)●プリウスPHV受注開始(読売・8面)●JFE、いすゞ相互出資へ(読売・8面)●沖縄防衛局長を更迭、防衛相、アセス提出「年内」暴言問題(朝日・1面)●ゴーン氏得意げ「提携ではお互いを尊重」スズキとVW側に(朝日・11面)●トヨタ、プリウス改良来月値上げへ、最低価格217万円(毎日・8面)●スズキ株保有継続変わらず、VW会長(毎日・8面)●新型ランボルギーニ、4100万円ナリ(産経・10面)●エコカー戦略加速(東京・7面)●「良い会社」ドコモ1位、総合評価「NICES」(日経・1面)●帝人、量産車に炭素繊維、最速製造設備20億円で、来夏試作生産(日経・9面)●「ミライース」今期11万台販売(日経・9面)ひとくちコメント日経新聞が実施した2011年度版総合企業ランキング「NICES(ナイセス)」で、1位はNTTドコモ、2位は武田薬品工業、3位はキヤノンだったという。きょうの日経がその調査結果をくわしく分析して取り上げているが、基準となるのは業績の変動に加えて消費者の認知度、従業員の働きやすさなど幅広い観点から上場企業を総合的に評価したとしている。ランキング上位の企業をみると「強固な顧客基盤や製品力をテコに、積極投資で成長戦略を加速する企業が上位に並んだ」(日経)とみている。このうち、超円高など“6重苦”を抱えている自動車関連では、前回2位のホンダが8位に大幅後退し、同25位だったトヨタ自動車が28位、同27位の日産自動車も33位と順位を下げた。独VWとの提携解消でこじれているスズキも同45位から95位に落ちた。一方で、前回129位の富士重工は88位と100社内に浮上。87位だったマツダは161位と下げた。自動車関連の評価が相対的に低下しているのは気掛かりだが、指標別では、雇用、納税、社会貢献など「社会」面で、トヨタがキヤノンに次いで2位をキープしたのがせめてもの救いではないだろうか。明日12月1日からは2013年春入社を目指す大学3年生の就職活動が本格化する。「良い会社」を選ぶ参考にはなるが、米国では航空業界3位のアメリカン航空が破綻するというショッキングなニュースも伝えられている。損失隠しが発覚したオリンパスを例に上げるまでもなく、国内外で「一寸先は闇」という経営環境はしばらく続くことは間違いない。