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【韓国LGレポート(Vol.3)】LTE対応スマートフォン「Optimus LTE」を試す!

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韓国で10日に発売予定の「Optimus LTE」
  • 韓国で10日に発売予定の「Optimus LTE」
  • 背面カメラは裏面照射型の800万画素
  • 韓国のワンセグにあたるDMBを受信可能
  • ホームキーを含めタッチ式
  • 右は米国で発売済みの「Optimus Revolution」
  • Optimus Revolutionに比べかなりの薄型化を実現していることがわかる
  • Quadrantベンチマークの結果。1.5GHzのデュアルコアプロセッサを搭載していることを考えると、さらに高いスコアを期待したい
  • Quadrantベンチマークのアプリから見たシステム情報
 幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2011」のNTTドコモブースでは、LG製のXi(クロッシィ)LTE対応スマートフォンが展示されているが、韓国では今月10日にLTEスマートフォンの新製品「Optimus LTE」が発売される予定だ。

 現時点でNTTドコモはXiスマートフォンの仕様を公開していないため両製品の関連性は不明だが、SamsungのGalaxyシリーズやLGのOptimusシリーズなどの海外製品も積極的に国内で販売しているドコモだけに、Optimus LTEから日本国内版のLG製スマートフォンに継承される要素もあると考えられる。今回、韓国でOptimus LTEの実機に触れる機会を得たので、簡単に使用感をお伝えしておきたい。

 LGは既に米国でVerizon Wireless向けに「Optimus Revolution」を提供しているが、Optimus LTEはこれを単に韓国のLTE網に対応させただけではなく、大幅なスペックアップが図られている。スマートフォンとしては最も大画面・高解像度な部類となる4.5インチ・1280×720ドットのディスプレイは、同社グループ会社のLGディスプレイによるIPS液晶パネルを採用しており、高精細・広視野角かつ自然な色彩を実現。また、1.5GHz動作のデュアルコアプロセッサ・Snapdragon APQ8060(LTEベースバンドチップはMDM9200)を搭載し、高速な動作を可能にしている。また、サービスとしては日本のワンセグに相当する、携帯端末向けテレビ放送のDMBにも対応する。メインカメラは裏面照射型CMOSセンサーを採用した800万画素、自分撮り用のサブカメラは130万画素となっている。

 LTE通信機能を搭載したことに加え画面サイズも大きいため、外形寸法は132.9×67.9×10.4mm、重量は135gと、スマートフォンとしては大型で重くなっているが、両手にOptimus LTEと従来の端末を持って比較した場合は気になるものの、Optimus LTEだけを単体で手にしたときはそれほど気になる大きさではない。長時間片手で保持してブラウジングを続けると若干重さが気になるかもしれないが、VerizonのOptimus Revolutionは厚さが約13mm、重量が約170g程度あったのに比べると、半年でこれだけの薄型軽量化が図られている点は特筆に値する。

 また、ディスプレイの表示は非常に精細感が高く美しい。従来の液晶ディスプレイは、かなり高精細なものであっても、画面に目を近づけるとピクセル間の格子が見えるため、白一色の表示であってもドットの存在を意識させられることがあったが、Optimus LTEのディスプレイでは完全に均一な白にさらに近づいた。また、明るい写真などを表示しても青白い色かぶりなどが少なく、比較的ナチュラルな色彩になっているように思われた。

 一方、今回の試用機に搭載されていたソフトウェアはまだ開発途中のバージョンだったようで、動作自体は比較的スムーズであるものの、1.5GHzのデュアルコアプロセッサというスペック表ほどの高速性を体感できる場面は少なかった。Optimus LTEでは画面解像度が従来機種に比べかなり高くなっているためか、むしろ従来のOptimus Revolutionのほうが画面の描画自体はスムーズに感じられた。ストレスを感じる場面はなかったものの、ハードウェア自体はさらに高いスペックを持っていると考えられるので、最終製品版での改善を期待したい。

 LTEエリア内ではLTEネットワークが優先的に使用され、LTEの電波が届かない場所では自動的に3Gに切り替わる。今回試用したのは、3GではCDMA2000方式を採用するLGテレコム(サービスブランドは「U+」)向けのモデルだったが、ユーザーがネットワークを明示的に選択するようなメニュー項目は存在しなかった。また、バックグラウンドでダウンロードをしながら電話の着信に応答してみたが、通話中にダウンロードは正しく終了していた。今回の試用期間中に通信方式について詳細を確認する時間はなかったが、少なくとも試した限りでは通話とパケット通信の同時使用も問題はない模様だった。

「U+」のLTEのスピードだが、ネットワークが空いている早朝の時間帯には、端末単体で下り20Mbps、上り10Mbpsを超える速度を確認できるときもあった。上りはおおむね8~10Mbpsの速度を維持していたが、下りの速度には顕著な低下が見られ、日中の時間帯に得られるのは5~6Mbps程度という印象だった。また、ソウル市内と言えどもエリアの構築が万全ではないため、バスで移動しながらの使用ではLTEから3Gに落ちる場面が多く、移動中の通信速度は不安定だった。基地局の整備や、運用ノウハウの蓄積によってまだまだ改善の余地はあると考えられるが、ソウル中心部では3Gトラフィックが過密傾向にあるので、LTEでつながりさえすればスマートフォンの使用感がかなり向上するのは間違いない。

 韓国ではライバルSamsungの「Galaxy S II LTE」に続く2機種目のLTEスマートフォンとなるOptimus LTEだが、最高クラスのスペックとLTE通信機能をそつなくまとめており、十分に競争力のある製品に仕上がっていると感じられた。Samsungも同じく1280×720のHDディスプレイと1.5GHzのデュアルコアプロセッサを搭載した最上位機種「Galaxy S II HD LTE」を発表してきており、この年末商戦でスマートフォンの性能競争には一層の拍車がかかった形だ。
《RBB TODAY》
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