ソニー、1本のケーブルでデータ伝送と電源供給が可能な技術を開発 | RBB TODAY
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ソニー、1本のケーブルでデータ伝送と電源供給が可能な技術を開発

エンタープライズ ハードウェア
「ワンワイヤ・インターフェイス技術」の概念
  • 「ワンワイヤ・インターフェイス技術」の概念
  • 開発ハードウェアの構成
  • 試作システムにおける技術仕様(暫定値)
  • 従来技術との比較
 ソニーは20日、データ伝送と電源供給を1本のケーブルで行うことを可能とする信号・電源統合伝送技術「機器内ワンワイヤ・インターフェイス技術」を開発したことを発表した。

 ワンワイヤ・インターフェイス技術では、複数種類の信号を時分割多重することで、1本のケーブルで各種信号の双方向伝送を可能とした。さらに、その信号線に電源も重畳した。これにより、映像・音声・制御信号や電源などこれまで数十本のケーブルで行っていた機器内配線が、1本のケーブル(銅線)にまとめることが可能になるという。

 さらに、独自開発の多値符号を用いることで、直流成分を抑圧し、かつ、使用する周波数帯域を抑えて、電源供給とデータ伝送の高速化も図られている。開発されたハードウェアは、(1)多値符号化を行うデジタル部、(2)データの送受信を行うアナログ部、(3)直流電源の重畳部で構成され、直流成分を持たない独自の多値符号化技術の開発により、高速で周波数利用効率の高い伝送を実現。電源も重畳することが可能となり、試作システムでは、高い伝送速度(940Mbps)が得られた。

 ソニーでは、本技術の早期実用化に向けて、周辺技術分野で実績のあるロームとアナログ部の試作チップの共同開発を行い、技術検証を実施。今後は、今回開発した技術のうち、ソニーが開発したデジタル部のIPをロームへライセンスし、アナログ・デジタルを合わせた送信側・受信側、双方の回路の1チップ化を進める。これにより、折り曲げや回転などの可動機構を持つモバイル機器のデザインの自由度、信頼性や耐久性の向上に寄与する技術として、早期の実用化を目指す。
《冨岡晶》
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