【CEATEC JAPAN 2009(見どころチェック)】ケータイが感情と意思を持ち“相棒”となる——NTTドコモ「マチキャラの進化」 | RBB TODAY

【CEATEC JAPAN 2009(見どころチェック)】ケータイが感情と意思を持ち“相棒”となる——NTTドコモ「マチキャラの進化」

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ユーザーを気遣うメッセージとともに、マチキャラが鉄道の運行情報を教えてくれる
  • ユーザーを気遣うメッセージとともに、マチキャラが鉄道の運行情報を教えてくれる
  • NTTドコモ 移動機開発部 アプリケーション開発担当の山下恵理香さん
  • デモを行う山下恵理香さん
  • ユーザーの「うれしい気持ち」に反応し、マチキャラがやさしいメッセージをくれる
 NTTドコモは、今月6日より幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2009」で、携帯電話の画面上を愛らしく動き回るキャラクター「マチキャラ」が生き生きと感情を持った表現で語りかけユーザーをサポートする新機能を出展する。

 マチキャラとは、2006年11月に発売された903iシリーズに初めて導入された機能だ。電話の着信やメールの受信時など、端末の状況に応じて様々なアクションを能動的に行い、携帯電話をユーザーの相棒(パートナー)へと進化させる。同社が2008年冬にスタートさせたプッシュ型の生活支援情報サービス「iコンシェル」では、ユーザーが住むエリアの鉄道運行遅延状況や天気予報などの生活情報を、メッセージ付きの吹き出しとともにマチキャラが知らせてくれる。

 マチキャラは携帯電話にプリインストールされているほか、iモードサイトで好みのキャラをダウンロードすることもできる。マチキャラ対応の機種は現在29機種で、対応機種は現在までに合計500万台を超えて販売されている。またマチキャラを使用するiコンシェルの登場により、マチキャラのダウンロード数は増加している。

◆まるで意志をもっているかのようにしゃべるマチキャラ

 そんなマチキャラはこれまで、どちらかといえばユーザーに「利便性」を提供する存在だった。だが同社は今回の新機能でキャラクターにエンターテインメント性をもたせ、よりユーザーに親しみを感じさせるUIを実現している。マチキャラがあたかも自分で考え、意志を持っているかのようにユーザーに語りかけるのである。

 たとえばiコンシェルで鉄道の運行状況に関するお知らせがあるとき、従来はマチキャラが「鉄道運行情報があります」のような硬い表現でメッセージを伝えていた。一方、新機能では「電車が遅延したよ」などと、キャラのイメージに合ったポップな表現に替えられるようにした。発案者であるNTTドコモ 移動機開発部 アプリケーション開発担当の山下恵理香さんは言う。

 「表現を親しみのあるものにしたのがまず1点です。またそれだけでなく、たとえばその日が金曜日なら、『週末はお出かけすることが多いから電車が気になるよね』などと、ユーザーさんを気遣う言葉をキャラがしゃべります。あるいはメイドのキャラクターの場合、『今日は電車を使う予定はおありですか? もしかしてほかの使用人とデート? もう信じられませんっ』などと、メイドが嫉妬したりします(笑)」

 つまり曜日や時間帯、ユーザーのスケジュール状況などに応じ、まるでマチキャラが自分で考えているかのような話し方をするのだ。では、こうした新機能の狙いはどこにあるのだろうか?

 「今後はユーザーさんが同じケータイを3年、4年と長期間使い続けることが予想されます。では飽きずに長く使っていただくには何が必要か? それは今まで以上に所有するケータイに愛着を持っていただくことだ、と考えました。そのためケータイをユーザーさん好みのものに、どんどんパーソナライズできるようにしようという狙いです」(山下さん)

◆ユーザーと共に暮らし、共感するマチキャラ

 たとえば従来からあるきせかえツールという機能では、メニュー画面や待ち受け画面のデザインなどをすべて一括で設定し、ドラえもんならドラえもんキャラの世界一色にケータイをカスタマイズできる。この機能を使えばどの画面にもドラえもんがおり、電波や電池の表示もすべてドラえもんの顔になるなど統一感がある。だがそれでも完全ではなかったという。残る「宿題」について、山下さんはこう語る。

 「きせかえツール機能により、任意のキャラクターごとにある程度の世界観は統一できているとは思います。ですがそのマチキャラがiコンシェルのメッセージをしゃべるときには、従来のパターンでは杓子定規な『です・ます調』になってしまうんです。そのあたり、メッセージの表現という部分ではまだ課題がありました」

 確かにキャラクターそのものはポップなのに、話し言葉がお堅い調子ではイメージが崩れる。ユーザーもギャップを感じるかもしれない。

 「で、この部分を改善することにより、キャラクターがケータイの中に住んでいて、あたかもユーザーさんといっしょに暮らしているかのような演出をしようと考えました。マチキャラがその暮らしぶりを知っていて、その知識をもとに話しかけてくれれば親しみがわきます。たとえばアラームを設定し忘れたとき、『アラームを設定してないよ!』とマチキャラが教えてくれれば愛着を感じますよね。ユーザーさんのそんなパーソナルな状況に応じ、マチキャラがその都度反応する。こうしたパーソナル化により、キャラに対する親密度をアップさせようと考えたのが今回の開発のきっかけです」(山下さん)

 パーソナル化には大きく分けて3つの方向がある。ひとつはユーザー個々のライフスタイルを切り口にしたパーソナル化だ。たとえば明日は会社の始業前に出勤し、片付けなければならない仕事があったとしよう。ところがユーザーはアラームを設定していなかった。そのときマチキャラが「ひとりで起きられる?」と聞いてくれば、キャラがあたかもユーザーの生活の中身を知っているかのような演出ができる。これがひとつめのパーソナル化だ。

 次にもうひとつの切り口は端末の状態である。たとえば電波状態が悪かったり、バッテリーがなくなりかけているとき、こうした端末のパーソナルな状態に反応し、「もう電池がないよ」などとマチキャラが教えてくれれば便利だ。

 そして第3のポイントは、キャラクターに「自分の気持ちをわかってもらえる」という情緒的な部分を満たす仕掛けである。

 「たとえばユーザーさんが今日体験したばかりのうれしい出来事を、だれか人に伝えて『よかったね』とすぐに言ってほしいとします。でも知り合いはみんな忙しく、すぐに返事を返してくれないことってあるでしょう? あるいは本人が残業帰りで時間が遅く、だれかに電話やメールをするわけにはいかない状況だったり。そんな『いますぐ反応がほしいのにもらえない』というときに、マチキャラがタイムリーに反応してくれると嬉しいですよね」(同)

 事前取材のデモでは、さまざまなシチュエーションにマチキャラが反応し、ユーモラスなメッセージを投げかけてきた。「ここまでやるか?」と驚かされるような芸の細かさである。現時点では全貌を明かすことができないが、「CEATEC JAPAN 2009」のNTTドコモ・ブースでぜひ実際に体感してみてほしい。きっと、「ケータイの明日がここにある」と実感するに違いない。
《松岡美樹》

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