ソフトバンク、「タダデコ」に「ホワイト学割」の詳細——サイバー大学でもOK | RBB TODAY

ソフトバンク、「タダデコ」に「ホワイト学割」の詳細——サイバー大学でもOK

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孫正義氏:「やってみなければわからない」と孫社長。たしかに本音とも思えるが、綿密なシェア拡大のシナリオがあるのかもしれない。
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 21日、ソフトバンクモバイルの孫正義社長が、新しい無料サービスと学割キャンペーンについて発表を行った。

 この日、ウィルコムが2008年春モデルの新型携帯やサービスの発表を行っているが、それにかぶせるようにソフトバンクモバイルの発表会の連絡が編集部に届いた。今週、来週と携帯キャリアの発表がいくつか予定されているが、やはりソフトバンクは動いてきたということだ。

 内容は、まず、若年層ユーザーに浸透しつつあるHTMLなどを利用した「デコラティブメール」について、テンプレートを10,000以上も用意した「タダデコ」サービスの発表だ。メール素材は通常のテンプレート以外にGIFによる「マイ絵文字」なども用意されている。「タダ」というのは情報提供料やサービス利用の会費などが無料ということだ。通信料は別途発生する。また、基本部分としてS!ベーシックパック(月額315円)の契約が前提となる。

 「タダデコ」のサービスインは3月1日を予定しているが、2月1日より、「+magazineモバイル」サイト内で約1,000点のメール素材の提供を始めるという。ソフトバンクによればメール素材で10,000点のサービスは他社にはないものだとしている。

 次に「ホワイト学割」についての発表だ。孫氏いわく「学生が携帯の代金のためにアルバイトをするのはおかしい。」とのことで、新規契約時に学生証の提示があるとホワイトプランの基本料が3年間無料となるサービスを開始するというものだ。また、パケット定額も、新規加入から3年間は0円〜4,410円(ホワイトプランでは、1,029円〜4,410円)となる。つまり定額の最低金額が0円、使わなければ発生しない契約となる。必要な契約はS!ベーシックパック(月額315円)のみとなる。

 ただし、通信料や他社への通話料は通常どおり課金される。また、端末購入代金も別立てで考えるので、一括購入ならば契約時に端末代金が、割賦購入なら月々の支払いに端末分割払いの代金が発生する。このとき、途中で端末を変更したり解約した場合の残債清算も通常契約と同じ考え方となる。

 学生の範囲は小学生から大学生までで、1年以上の履修科目など一定の規定を満たした学校の生徒、学生となる。この規定でも通信制の放送大学やサイバー大学も対象となるそうだ(ソフトバンクが指定する条件の学校名のデータベースを作成し照合する)。また、社会人や定年後に大学に入学した場合も対象になるが、本科ではない短期コースなどは対象にならない場合もある。学割を小学生から適用というサービスも他社にはないが、ソフトバンクも2月からフィルタリングサービスを原則適用となり、従来から未成年の契約は保護者の承認を必要としているので、安易に未成年をターゲットとしているわけではないとしている。

 「ホワイト学割」は2月1日から受付を開始し、5月31日までの間販売を続ける。現状では期間限定のキャンペーンとしての位置づけだが、その後のサービス展開については未定だ。キャンペーンから正式料金メニューに昇格したり、契約済みの学生ユーザーへの適用などは、今後のユーザーの反応や業績への影響などから考慮する可能性はあるそうだ。

 また、「ホワイト学割」に加入したユーザー向けに無料ポータルサイトのサービスも始めるという。「コンテンツ学割クラブ」は、情報提供料無料(通信料は別途発生する)で、前出の「タダデコ」のみならず人気コミックの1話を楽しめる「タダコミ」(2,100作品以上)、「タダゲーム」(1,000本以上を予定)「タダ本」(500本以上を予定)などを提供する。お笑いネタを100本程度予定している「タダネタ」(仮称)や将来的には、位置情報を利用したアルバイト情報などのサービスも検討しているという。「タダゲーム」はガンホーなどグループ企業の協力を得てゲームの収集を行うとのことだ。「タダ本」は学生のために名作全集や文学全集などを取り揃える予定だ。それぞれサービスインは3月1日で、前述の予定本数は年内で達成させる数字だ。

 質疑応答では、上記のような料金プランの詳細や適用条件などが細かくだされたが、ARPUが高い学生(孫氏談)に対してむしろARPUを下げることになる今回の施策は対株主的にどうか、という質問については、「ホワイト家族や新規ユーザーでは学生さんの評価を得ているソフトバンクだが、学生ユーザーのシェアでいったら全体の7%程度でしかない。これがもっと高いシェアならばARPUを下げることが収益に与える影響を無視できないが、ウチならば契約数を増やすことで対応できる。」とした。

 課題は、むしろこのキャンペーンが成功し、コンテンツ利用が急激に増えた場合の対応だろう。質疑応答でもでていたが、申し込みの事務処理、サポート、トラフィック制御(輻輳によるダウンや遅延その他障害排除)だろう。とくにトラフィック制御は、規模が大きくなってくるとキャリアやプロバイダーは対応するための設備投資と通信料収入とのバランスが難しくなる。定額制モデルでは付加価値をいかに導入してARPUをいかに維持するか高めるかが収益を左右してくる。確かに上昇局面では契約数の拡大はこれらのリスクを吸収してくれるだろう。発表会で孫氏は「やってみなければわからない。」と述べていたが、同時に「さまざまなシミュレーションも行った」ともいっている。今後の展開を注視したい。
《中尾真二》

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