「携帯会社変えたら思ったより高かった」が全体の3割、ソフトバンクでは「安くなった」が7割−ブランド総合研究所調べ | RBB TODAY
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「携帯会社変えたら思ったより高かった」が全体の3割、ソフトバンクでは「安くなった」が7割−ブランド総合研究所調べ

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月別の携帯乗り換え者数と、携帯電話会社別の乗り換えシェア のグラフ
  • 月別の携帯乗り換え者数と、携帯電話会社別の乗り換えシェア のグラフ
  • 携帯会社別 乗り換え後の料金に対する印象
  • 乗り換えにあたって感じた不満点ベスト10
 民間調査会社のブランド総合研究所は20日、6月2日から7日にかけて実施された、携帯電話番号ポータビリティ(MNP)スタート以降の携帯電話の乗り換え実態に関する調査の結果を公表した。今回、調査対象となったのは、MNP制度がスタートした2006年10月24日以降に携帯電話会社を変更(乗り換え)した、国内の16歳から49歳までの男女1,560人。

 同社ではこの調査に先立ち、全国の16歳から49歳までの男女約8万人に対して、2006年10月24日以降の携帯電話の乗り換え状況について調べる予備調査を実施。その結果、この期間に契約変更をしたのは全携帯ユーザーのうち6.2%で、また乗り換えた人のうち3人に2人に当たる64.4%の人がMNP制度を利用しているという。

 また、乗り換え者数については、MNP制度開始後から12月までは増加したものの、1〜2月はやや減少、その後3月に増加した後に再び減少しているという。各社の乗り換え者におけるシェアでは、auがMNP制度開始後からトップを保ってはいるものの、1月までは低下。その後3月にはいったん上昇したが、その後も低下しているため、決して「安泰」とは言えないと同社ではしている。一方、ソフトバンクは3月にややシェアが低下したものの、開始後からほぼ順調にシェアを伸ばし、5月にはauにほぼ並ぼうとするまで急増しているという。

 次に本調査の結果では、携帯電話会社の乗り換えを考えた際に最も重視したものはという問いに、「携帯電話会社の料金(料金プラン、割引サービスなど)」と答えた人が半数を超える55.4%を占め、「携帯電話機」(19.2%)「携帯電話会社のネットワーク(エリア・通話品質など)」(18.1%)といった理由を大きく上回る結果となっている。

 同社ではこの結果から、「携帯電話の機能やネットワークなどにおける携帯電話各社間の差別化要素が少なくなってきており、実際に変更を検討する場合には、料金が検討項目の中心に上がってくるという消費者心理が垣間見えます」と分析している。

 では、その料金に対して「実際に乗り換えの前後で、どれくらい料金が変わったか」という質問では、「安くなった」と答えた人が全体の50.5%となっている一方で「高くなった」と答えた人が22.5%もいたという。

 料金について、「予想より安くなった」と答えたのは17.7%で、「予想通り」が38.8%、「予想より高くなった」が29.8%という結果もでており、乗り換えの主目的が料金であっただけに、「期待がはずれた」との声が少なくない状況がわかるとしている。

 では、会社別に見るとどうなるかという調査では、auは「安くなった」と答えた人が40.6%いる一方で、29.8%の人が「高くなった」と回答。また、ドコモも「安くなった」が34.9%、「高くなった」が28.4%という結果で、1人平均の料金で安くなった額は月に約100円前後だとしている。

 しかし、ソフトバンクにおいては「安くなった」と答えた人が74.6%にも達し、「高くなった」の9.9%を大きく上回り、月額でも1人平均1,500円以上安くなっているという。同社ではこれについて、「1月に導入したホワイトプランへの加入率が77.4%であったことから、このプランの利用が料金低下の要因と考えられます」と分析し、料金面では同社がもっとも有利であることがわかったとしている。

 最後に、料金が「思ったより高い」という意見の分析において同社は、3社全体で「携帯の変更にあたって、不満を感じたもの」という質問の回答として最も多かった「料金やサービス、機能の種類が多く、理解しにくい」(33.5%)を挙げ、「携帯乗り換えに対する情報が十分でなかったこと」が主な原因ともいえる、とした。

 また、「料金に対する説明がわかりにくい」という回答も26.2%あり、MNP制度を期に始まった携帯電話各社の新料金プランの導入や、相次ぐ新サービス・新機種の投入は、結果として一部の消費者には利益をもたらしているものの、内容や機能がまだ十分に理解され浸透していないことが伺え、携帯電話各社には「わかりやすい料金と情報発信」を強く望む人が多いようだ、とレポートを締めくくっている。
《村上幸治》
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