【富士通フォーラム 2007(Vol.1)】NGN時代に向けた「FENICSネットワークサービス」の革新 | RBB TODAY

【富士通フォーラム 2007(Vol.1)】NGN時代に向けた「FENICSネットワークサービス」の革新

エンタープライズ その他
富士通 ネットワークサービス事業本部 FENICSシステム統括部長 
香川進吾 氏
  • 富士通 ネットワークサービス事業本部 FENICSシステム統括部長 
香川進吾 氏
  • 金融【今まで】金融情報が分散
  • 金融【これから】本人が金融情報を横連携
  • お客様のビジネス現場の革新
  • 作る時代から使う時代へ
  • 安心安全を提供するパーソナルアクセスソリューション
  • スポットキャストのしくみ
  • 【今まで】モバイル業務のIT化はリスク
 富士通は5月17〜18日の2日間、東京国際フォーラム(東京・有楽町)で、企業向け製品およびソリューションを一同に集めた「富士通フォーラム 2007」を開催した。同フォーラムのソリューションセミナー「NGN時代に向けた“FENICSネットワークサービス”の革新」では、NGNの利活用による企業のビジネス革新のシナリオ、および5月16日に発表されたマルチキャリアネットワークサービス「FENICSII」が紹介された。

●NGNを使うビジネスを利用者が創造していく

 登壇した富士通 ネットワークサービス事業本部 FENICSシステム統括部長 香川進吾氏は、「キャリア各社が、NGNの機能やサービスをどう規定し、インプリメントし、さらに提供していくかに話題が集中している感があるが、重要なのは、利用者がNGNをどう利活用できるか、どのようなメリットを享受できるかをしっかり見極めていくこと」と語った。

 インターネットの場合、不特定多数が参加することでビジネスが飛躍的に拡大する可能性があるが、その一方、犯罪や過失のリスクが伴う。また、イントラネットをはじめとするクローズドなネットワークの場合は、特定少数しか参加しないのである程度安心安全は確保されるが、ビジネスの飛躍的拡大は見込めない。

 この観点でNGNに期待できることは、特定多数が参加するオープンな場であり、ネットワーク自体が本人認証機能を備えていることが挙げられる。これを基に、枠にはめることなく利用シーンを自由に発想していき、例えば「個人情報など秘匿性の高い情報を利用者や組織が分散した状況で横断的に活用できるビジネス」を創造できれば、それを金融や医療、専門家コミュニティ等へ適用できるのではないか。香川氏は、こうした利用者やビジネスの視点からNGNを使いこなすことを提案、具体的にいくつかの例をあげてビジネスがどう革新するかを説明した。

 その中のライフプラン設計サービスの例で言えば、フィナンシャルプランナーが顧客のライフプラン設計を行う際に、銀行や信販、損保、勤務先といった複数の組織間に分散する情報を、確実な本人確認によって必要な情報をすべて開示してもらい、Webビデオ会議で遠隔コンサルティングを行えればどうだろうか。顧客の利便性が上がると同時に、プランナー側も手間とコストが軽減し、また自動プランニングを取り入れればサービスのラインナップも拡充できる可能性が生まれる。

●富士通がNGNの利便性を引き出しやすくする

 富士通は、ユーザーにとってもxSPにとってもNGNの利便性を引き出しやすいネットワークサービスを実現することがミッションと考え、新しいコンセプトを打ち出した。それが、5月16日に発表した「Network as a Service」である。

 香川氏は、「ITを“マス”に向けて作り上げると、平均的な点数しかとれないサービスになってしまう。しかしこれからは、多様な“個”の利活用シーンを捉え、ネットワークを中心としたIT活用を進めていくことで、ビジネス革新が起こる」と語る。拠点と拠点をつなぐネットワークから、人とビジネスをつなぐネットワークへ、それが「Network as a Service」の目指す世界だ。そして、ネットワーク基盤やITインフラ基盤、アプリケーション基盤といった、人とビジネスをつなぐための共通の「サービス基盤」を富士通が提供することで、企業が多様な変革に迅速に対応できる環境を実現していきたい構えだ。すなわち、企業がネットワークを「作る時代」から「使う時代」へ。富士通は「Network as a Service」の実現を目指し、来るNGNで企業のフィールド・イノベーションを加速する商品やソリューションを投入していくという。

 そのサービス基盤の1つとなるのが「FENICSII」である。これは、富士通の法人向けマルチキャリアネットワークサービス「FENICS」を強化したものだという。新たにグローバル対応し、将来的には各キャリアのNGNも含めたシームレスな接続を目指す。またそれぞれの利用者のポリシーを1つの物理ネットワークで提供することで、サービス提供のリードタイムを大幅に短縮していく。香川氏は、「今まで市場投入までに6カ月かかっていたサービスがあるとすると、それを1.5カ月、約4分の1のリードタイムに短縮できるようにしていきたい」と、FENICSIIよるビジネスの加速度を強調する。

 また、「個」に対してカスタマイズされたサービスを安全かつ快適に受けられるように、利用シーンに最適な特化IPクライアントの提供にも注力する。そのソリューションの1つが、本人/機体/環境を統合した本人確認を可能にする「パーソナルアクセスキー」である。USBメモリに認証のしくみを入れ、動作ポリシーはFENICSセンターから集中管理することで、安全かつ確実な本人認証を実現する。

 特化IPクライアントのもう1つのソリューションとして、2006年3月発表のコンテンツ配信システム「スポットキャスト」も紹介された。ワンセグを利用し、免許不要な微弱電波で2〜3m圏内にコンテンツを配信するというもので、バーゲン情報やイベント告知などでの利用が期待される。

 この他、約170カ国へエンドツーエンドで接続可能になるグローバルVPNサービス(5月末発表、6月上旬開始予定)とWeb会議システム「JoinMeeting」(現在、NTTのNGNフィールドトライアルでも実証実験中)を組み合わせたソリューションをはじめとして、すでに様々な商品・ソリューションの提供が始まっている。

 なお、「Network as a Service」のサービス基盤の1つである「アプリケーション基盤」については、「SaaS(Software as a Service)プラットフォームサービス」として近日発表の予定で、企業の新規ビジネス構築や異業種間の連携を容易に行うための基盤となる。
《柏木由美子》

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