TEPCOひかりCMソングを歌う奥華子〜Web限定アニメCMにも登場する奥さんに話を伺った | RBB TODAY

TEPCOひかりCMソングを歌う奥華子〜Web限定アニメCMにも登場する奥さんに話を伺った

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インタビューに答える奥華子さん。トレードマークの赤いメガネがよく似合う
  • インタビューに答える奥華子さん。トレードマークの赤いメガネがよく似合う
  • スタジオのピアノの前で
  • ピアノを前に目振りを手振りを交えて、言葉を選びならが丁寧に答える姿は歌うときのイメージそのもの
  • 時折見せる笑顔がかわいらしい
  • 最後はピアノまで披露してくれた奥華子さん。ありがとうございました
 奥華子(おくはなこ)さん--この夏話題となった劇場版アニメ映画「時をかける少女」主題歌の作詞作曲そして歌唱に抜擢され、一躍脚光を浴びた、シンガーソングライターだ。RBB TODAY読者にとっては、東京電力TEPCOひかりのCMソング「♪テプコひかりに決めたのは〜♪」を作曲・歌っている人、といったほうが親近感が沸くかもしれない。

 “キーボード弾き語りシンガーソングライター。まっすぐな歌声、聴いた瞬間から心に染み入るメロディと歌詞が魅力”と、自身のサイトの紹介文にあるとおり、その心地よい声と優しいメロディは、聴くものを即座に魅了する。

 では、ご本人はいったいどんな人なのか? 誰もが覚えてしまったTEPCOひかりのCMソングから、ほぼ2年。楽しく覚えやすいこの歌は、視聴者にも大人気。ブランドとともにずっと愛され続け、ついには60秒までになったロングバージョンの楽曲とともに、オリジナルアニメCMが制作され、TEPCOひかりのホームページで限定配信されることとなった。この機会に、RBB TODAYでは奥華子さんにインタビューを試みた。

◆インディーズ時代からTEPCOひかりCMソングとともに

RBB:今日はよろしくお願いします。それでは、RBB TODAY読者のために、自己紹介からお願いします。

奥華子:はい。……奥華子と言います。…うーん、自己紹介?(笑)。キーボードを持ち歩き、2004年2月から路上ライブを始め、歌を歌っています。そういったインディーズの頃からTEPCOひかりのCMソングをやらせていただいてきました(2004年10月1日〜)。2005年7月に「やさしい花」でメジャーデビューしたんですが、それからも、ずっと一緒にTEPCOひかりの歌にお世話になりつつ、ひとりでも多くの方々に奥華子を知っていただきたいという気持ちで、全国色々なところでライブ活動をしています。

RBB:路上ライブを始めて、わりとすぐにCMソングを歌われたんですね。

奥華子:そうですね。たまたま私のプロデューサー(福田政賢氏)が、当時TEPCOひかりのCM制作でサウンドエンジニアもやっていて、私が仮歌のお仕事をやらせていただいたんです。ほかの作家さんが作られた曲を私が歌っていたんですけど、「もう1つ曲の候補が欲しいね」という話が出まして、急遽作って歌ったら、たまたま採用された、って感じだったんですよ。

RBB:メロディを思いついてすぐ鼻歌みたいに、ということなんですか?

奥華子:はい。歌詞はもともとあったので、そこにフフゥ〜と(笑)、鼻歌をつけてでき上がりました。MP3ファイルにして、家からすぐにメールで送りました。それがそのまま採用されてしまった、という感じですね。

RBB:へえ!パソコンもかなり使いこなしてますね。

奥華子:以前はぜんぜんダメだったんですけど、路上ライブを始めてから、自分でCDを作ったりホームページを作ったりするうちに覚えました。イヤでもやらなくちゃいけなくて覚えた感じです。今では欠かせないものですね。

RBB:今使われているパソコンは?

奥華子:自宅はデスクトップパソコンで、出かけるときはノートパソコンです。2台持っています。

◆CMソングで観客と一体になれた初コンサート

RBB:さて、TEPCOひかりのCMソングについてお伺いします。ずっと路上ライブなどで15秒のCMソングを歌われていましたが、Aメロ・Bメロがついて、サビがあって、60秒の楽曲になりましたね。いつ頃からAメロ・Bメロを付けようと思ったんでしょうか?

奥華子:路上ライブでは、自己紹介代わりに歌っているんですけど、9月に九段会館で初めてのホールコンサートをやったときに、そこに来ていただく皆さんは、もうこの曲と奥華子の関係は知っていらっしゃると思ったので、何か違うことができないかな、と思って作ってみました。

RBB:なるほど。

奥華子:実際のCMで7種類あって、7種類のの歌詞があるので、それを全部メドレーで歌うのもいいかな? と思ったんですけれど、それじゃ芸がないかもしれないと思って、だったらフルサイズの1曲にしようと思ったんです。思いついたのはけっこう直前ではあったんですけど。

RBB:コンサートの曲順が変わったりしませんでしたか?

奥華子:いえ、ここでこのCMソングを歌う、という順番は決めていたので大丈夫でした。

RBB:コンサートのときも、やっぱり大人気でしたね!

奥華子:自分で歌っていても、新鮮な感じがしましたね。思った以上に皆さん盛り上がってくださいましたし。3回も歌っちゃいました(笑)。

RBB:初コンサートで皆が一緒に歌える歌がある、というのは良かったですよね。

奥華子:私の曲はバラードが多いので、皆で歌える歌がないんですよ。でも、あそこでTEPCOの歌で一体感がもてたことで私もリラックスして乗れたし、お客さんも和んだし、その空気感は凄いと思います。路上ライブの時でもそうですし、皆が知っている、ってことは凄いことなんだなあ、と思いました。

◆アニメCMの印象は“持ち歩きたい”

RBB:その曲が、今度はアニメになったわけですね。完成作品はご覧になりました?

奥華子:はい! すごくカワイイというか、“持ち歩きたい”感じでした(笑)。常に一緒にいて、いつも見ていたいと思いました。

RBB:Webで公開されるそうですし、ファンも大喜びだと思います。このアニメには、奥華子さん自身のキャラクターが出てきますが、今までにこういった感じでキャラクター化されたことってありますか?

奥華子:もちろん初ですね。そんなのありませんでしたよ(笑)。

RBB:制作途中はどんな感じでした?

奥華子:最初のキャラクターを見せていただいたときに「何か違う」と思ったんです。で、最初、「本当の自分の目は、もっと離れてる」って思ったんですよ(笑)。だから「もっと目を離してほしい」「小さくしてほしい」とか、いろいろと要望を出させていただきました。あと、メガネの形にはすごくこだわっているので、これに似せるようにしてもらいました。今しているメガネは特注で作ってもらったもので、この形が奥華子っぽいんだな、と思ったんですよ。

RBB:トレードマークの赤いメガネですね。そのメガネを掛けてから、路上ライブの反響が大きくなったという「幸運のメガネ」ですよね?

奥華子:初代幸運のメガネは、もともと1,000円で偶然買ったものなんですが、ひとつしかないのも不安なので、まったく同じ形のものを作りました。

RBB:キャラクターについての要望を奥華子さん自身がイラストを描いて、スタッフに見せたというお話も聞いたんですが?

奥華子:はい、やはり自分自身のキャラクターの絵について、結構皆でああでもないこうでもないと、話し合いました。そのときに、自分でメモにちょこちょこっと描いてみたりとか。前髪の形や、ひとつひとつを変えていくことで、奥華子に近づいているように思ったので……。少し変えると、また違ってくるんですよね〜。

RBB:キャラクター作りにもどんどん関わられたんですね。個人的には、ジャージ姿じゃないのが残念です(笑)。

奥華子:私はいつもダボッとしたパンツを履いているんですけど、最初の絵では、スリムなパンツに大きなTシャツでした。そこもやっぱり「こんなに細くない!」と言って変えて頂きました。作っている方々もイヤになったかもしれません(笑)。

RBB:ほとんどもう、Directed by 奥華子、ぐらいに意見をおっしゃったんですね(笑)。

奥華子:いやいやいやいや(笑)

RBB:フルサイズのCM曲が出来上がったとき、まずどなたに聞かせました?

奥華子:まずプロデューサーに聞いて貰いました。そうしたら「あ、いいね」という反応で。

RBB:あっさりした反応だったんですね(笑)。いつもプロデューサはそんな感じなんですか?

奥華子:いえ、もっと駄目出しをされることが多いんですけど、この曲についてはすぐ「いいねぇ」と言ってくれたので、忘れないようにすぐに録音しました。いつも、曲は出来上がったときに録音するようにしているんです。

RBB:2年間のCMの集大成として、フルサイズバージョンが、アニメと一緒に完成したわけですね。おめでとうございます。それに加えて、11月29日には最新シングル「小さな星」が発売、12月19日には2度目のホールコンサート「奥華子コンサート 小さな星の降る夜〜」(渋谷C.C.Lemonホール・旧渋谷公会堂)を開催、と年末に向けて大忙しですね。

奥華子:新曲もたくさん作りつつ、いろいろ準備を進めています。

RBB:早く聴きたいですね〜。

奥華子:はい、がんばります(笑)。

◆路上で自分を試す!

RBB:ここからはファン目線なんですが、一般的な質問をさせてくださいね。アルバム「vol.best」のライナーノーツに「5歳でピアノ、9歳の時にトランペットを始める」とあるんですが、かなり幼いときから音楽を始められたんですね?

奥華子:5歳のときに、自分から習いたいと言い出して、近所のピアノの先生のところに通うようになりました。親の影響などではないですね。トランペットは、小学校の器楽部に入ったときに、たまたま他にやる人がいなかったので始めました。

RBB:トランペットを吹いていたから、あの声量なのかと思いました。

奥華子:いえいえ、あまり関係ないと思いますよ。音楽大学に入りたくて、でもピアノではきっと無理だね〜、とピアノの先生に言われてしまい、なくとなく続けていたトランペットを頑張って練習して音大に進みました。

RBB:高校時代から曲を作り始めて、大学に入ってからライブ活動を始めたんですよね。

奥華子:そうですね、はじめからピアノだけで弾き語りのスタイルでした。たまにバンドで活動もしてまして、ボーカルとして他の人の曲を歌っていた時期も少しありましたね。ただ基本的には、ずっと一人でやっていました。

RBB:路上でライブを始めたのは、比較的最近なんですよね。

奥華子:メジャーデビューということに憧れて、ライブハウスで活動していたんですけど、「いつか(デビュー)できるよね〜」って自信満々だったんですよ。根拠のない自信があって(笑)。お客さんも増えない……という状態が何年も続いていて、でもメジャープレゼンしても全然ダメだったんです。そんなときに今のプロデューサーに出逢って、「そのままじゃ無理だ。自分が変わらないと絶対に駄目だよ」と言われました。もう、結構ズタズタで……。「お金取れる歌じゃないよ。自分からたくさん人がいるところに行って聴いてもらえば?」とも言われました。そこで「今の自分じゃあダメなんだ」と気付いて、新しい曲をたくさん作って、路上ライブを始めたんです。「路上で自分を試す!」という気持ちでした。

RBB:道場破りというか武者修行というか?

奥華子:本当にそんな気持ちでしたね。全部自分で用意して、バイトしてキーボードもオークションで買って、CDも自分で焼いて、リュックに積んで、泣きそうになりながら(笑)。キーボードとアンプってすごく重いんですよ〜。

RBB:ご自身の車で移動とかはされないんですか?

奥華子:免許証を持っていないんですよ、取りかけていたんですけど……(笑)。

RBB:さすがにまだ、路上ライブ全都道府県制覇とかはしていないですよね?

奥華子:まだまだです。本当に日本って広いなあと思います。出身が千葉県船橋市なんですけど、船橋でさえ知らない場所があるし、行ったことのない駅もあるし。果てしないですよね。どんなところに行っても行っても人はたくさん住んでいる。時間と体力があれば、どこにでも行って路上ライブをやりたいと思っています。

RBB:寒いときも暑いときも、雨のときも風のときもあるわけですよね……大変なことだらけですよね。

奥華子:でも、そんなに「大変だぁ!」とは思っていなくて。路上ライブをやることは、実は私の原動力になっているんです。聴いてくれて感動してくれた方々の顔を見て自分が感動するし、パワーを頂いています。だから、辛さが上回ることはないですね。かえって嬉しいことのほうが多いです。以前に比べれば、今はスタッフも一緒なので、荷物が重くて泣きそう……という事はなくなりましたね。

RBB:歌っている本人が楽しそうで嬉しそうだから、聴いている人たちも楽しく嬉しくなるんでしょうね。それを見ている観客同士まで、幸せになってしまう(笑)。

奥華子:本当にお互い様ですよね。私の歌を聴いてくれて、元気になれたとか優しくなれたと言ってくれるんですけど、そういう人を見て私もとても感動しています。だからライブというのが一番大事ですね。

◆面倒くさがり屋で自宅大好き!

RBB:奥さん自身の曲ですと、恋愛の歌詞がすごく心に響くんですけれど、これは小説などに影響をうけているんでしょうか? それとも実体験を題材としているんでしょうか?

奥華子:すべてが実体験ではないです。ただ「感情」の部分は、実体験がないと書けないんじゃないかと思います。その感情を包む、周りの世界とかストーリーとかは、作り上げたりします。小説はたくさん読みますね。女性の作家さんの作品を読むことが多いですかね〜。

RBB:そういえばブログに食事の写真がすごく多いように思うんですが?

奥華子:そうですか? 食べ物には全然こだわってないんですよ。量は食べるんですけどグルメとかではないです。牛丼とかラーメンとか、1人でよく食べに行きますね。

RBB:アルバムの制作などに入ると、そちらに意識が集中してしまうんでしょうか?

奥華子:ただ単に面倒くさがり屋なんですね(笑)。自炊ができていなくて、一時期やろうと思ったんですが、文字どおり三日坊主になってしまいました。健康管理のためにと思って、毎日納豆を食べています。あと、麺類はパッと食べられるので好きですね。

RBB:面倒くさがり屋で自宅大好きだと、こもりがちになっちゃいそうですね(笑)。

奥華子:1か月どこも行かずに部屋にいられますよ〜。ダメですか?(笑)

RBB:9月の九段会館でのコンサートの時、一人一人のファンが奥さんの歌やMCに聞き入っていた気がします。

奥華子:そのお一人お一人の「気」を感じていました(笑)。でもあんなに多くの人の前で喋ったのは初めてだったし、喋ること自体苦手なので、MCなどは何を話していいかわかりませんでした。だけど、皆に助けられながら喋っていました。

RBB:MCのときは緊張されてたんですね。

奥華子:歌のときも緊張してます。コンサートのときは、声も震えてたし、緊張でペダルが踏めませんでした。舞台に出た瞬間、客席が真っ暗で見えなくて、怖かったんですよ。TEPCOの歌を歌って、会場が明るくなって、それでやっと気持ちが落ち着いたっていうのはあります。表情が見えるってことはすごく大事なんだと思いました。

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 小さな体にバイタリティいっぱい。丁寧に謙虚に、しかし明確に力強い受け答え。とてもしなやかで、意志の強い女性なのだなあ、と感じた。

 だからこそ、彼女のその声は、遠く、深く聴く者に届いているのだと思う。
 奥さんがアニメのキャラクターになって登場するアニメCMは「TEPCOひかり内の特設ページ」にて、500kbps、1Mbps、3Mbpsの3帯域で12月末までの予定で配信されている。本人からのビデオメッセージも公開されているので、こちらも要チェックだ。
《冨岡晶》

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