リンク、中小企業向けIPビジネスフォンサービス「BIZTEL(ビズテル)」説明会を開催 | RBB TODAY
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リンク、中小企業向けIPビジネスフォンサービス「BIZTEL(ビズテル)」説明会を開催

ブロードバンド その他
デモ風景
  • デモ風景
  • 「BIZTEL」のウリの機能のひとつである不在応答設定画面。メッセージ(不在メッセージ)を流す、留守番電話(録音内容をあらかじめ設定したメールアドレスにボイスメールで自動送信)にする、転送(あらかじめ設定した番号に自動転送)するといった3種類の設定が可能。
  • 音声ナビゲーション設定画面。「中小企業においても潜在ニーズは高い」と同社システムソリューションの加藤拓氏。問い合わせの内容(=選択されたナンバー)によって着信させる端末やグループを振りわけることができる。
  • 独自開発したソフトフォン。ボタンの大きさ、日本語使用、など直感的に操作できるインターフェイスを採用している。
 リンクは、27日、19日に発表になったエムトゥエックスとの共同開発によるIPビジネスフォンサービス「BIZTEL(ビズテル)」についての報道関係者向け説明会を開催した。

 IPビジネスフォンサービス「BIZTEL(ビズテル)」は、オープンソースIP-PBX「Asterisk(アスタリスク)」をベースに開発したもの。同社のレンタルサーバ・サービスの「AT-LINK専用サーバ・サービス」で稼動中のサーバにインストールすることで、ウェブ、メール、IP電話を提供する。

 「BIZTEL」は中小企業、あるいは大企業の部署単位、プロジェクト単位の導入を狙ったサービスだ。同社取締役営業部長の眞神克二氏は「IP電話は中小企業ではまだまだ普及していない。この原因は、初期費用がかかりすぎる点にある。拠点間通話は無料と言われても、中小企業に複数拠点はそんなにない。通話料が安くなるといっても、最初に千万単位の費用がかかったのでは、その通話料の差額で回収していくのに何年かかるかわからない。IPセントレックスみたいなサービスが登場したが、使えるPBXの機能も限定的だ」と現状のサービスの問題点を指摘し、これらの問題をクリアしたのが今回のサービスであると強調する。

 同サービスの特徴のひとつが、PBXのサーバをユーザー宅内に設置しない点だ。ユーザーサイドにはブロードバンドルータだけあればいい。契約しているAT-LINKからユーザーが使用する場所までのISPは特に限定しない。氏は「このネットワーク環境にすることによって、海外出張中に自分宛にかかってきたダイヤルインの電話番号をダイレクトにとることができる。また、ダイレクトにとった電話番号をオフィスにいる人に保留転送して引き継がせることができる。さらにこの逆もできる。会社にかかってきた代表電話をオフィスでとって、Aさんあての電話(自宅)に転送して自宅で引き継いでもらうということが簡単に行うことができる」とアピールする。


 また、「Asterisk」の使い勝手も特徴だ。Asteriskは非常によくできたソフトウェアだが、技術者じゃないと使えないと眞神氏は話す。同社ではインターフェイスを独自に開発し、インターネットを日常的に使っている人であれば内線設定、グループ設定、保留転送の設定などPBXの機能の設定を簡単に行えるようにした。電話機も、1万円から1万5000円で販売できるようなハードフォンを揃えているという。とにかく、初期コストを抑えたいというユーザーのためにソフトフォンも独自に開発を行なっている。

 ちなみに、サービス料金は初期費用が3万1500円、月間利用料(電話番号5個含む)が1万5750円。オプションとして電話番号の追加(1番号)初期費用525円、月間315円、音声ナビゲーションサービスなどのシステムカスタマイズは個別見積もり、通話料などという具合になっている。「BIZTEL」はAT-LINK専用サーバ・サービスの有償オプションなのでサーバー利用料がかかる。

 眞神氏は、このサービスの提供を業界に対する挑戦であり、ユーザーへの選択肢の提供であると表現している。大企業にIP電話を入れる場合はまずネットワークの調査から入りデータ領域、音声領域をしっかり測定し、音声が優先できるようなQoSの機器に全部入れ替える。それから電話機もIP化しPBXも導入し、運用保守もベンダーが行う。これを積み上げていくと数千万円、億円の金額になってしまう。それを中小企業にも同じ形態で当てはめようとしているのがこれまでのIP電話のサービスだ、と氏は問題点を挙げる。しかし、同サービスはルータがあれば利用できるためベストエフォートといえる。「そのベストエフォートの電話と既存の数百万、数千万かけ品質の担保されているものとを提示して選んでもらえるような選択肢ができた」ことも、ビジネスフォンに価値を与えたのではないかと話す。
《小板謙次》
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