NEC、デスクトップPCに内蔵可能な小型電池を使ったデータバックアップ試験を実施 | RBB TODAY

NEC、デスクトップPCに内蔵可能な小型電池を使ったデータバックアップ試験を実施

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 日本電気(NEC)は5日、デスクトップPCへの電力供給が突然停止した際、作業中のデータをハードディスクに格納する間、電池だけの電力を使ってPC駆動できる、小型で高出力、かつ環境に優しい「有機ラジカル電池」を開発し、実証試験にてその性能を確認したと発表した。

 この実証試験は、NEC製デスクトップPC(Pentium4プロセッサ搭載、消費電力:最大228V、平均96W)を使い、今回開発された35Wの同電池を4個直列(140W)に接続して行われた。また、PCに供給されるAC電源が停止すると、異常を自動的に感知して有機ラジカル電池からの電力供給に切替え、作業中のデータをハードディスクに格納する仕組みもあわせて組み込んだという。なお、今回開発された有機ラジカル電池のサイズは、4個直列で55×45×16mm、重さは88g。

 同社では、今回の高出力有機ラジカル電池によるデータバックアップの実証により、実用化を目指し、今後とも積極的な研究・開発活動を強化していく計画だとしており、小型化、低価格化が実現しやすく、環境にも優しい有機ラジカル電池を搭載することで、UPSがなくても安心してデスクトップPCを利用できる環境が実現できるとしている。

 有機ラジカル電池は、電解液中でも溶解しない「ポリラジカル」と呼ばれるプラスチック材料に電気を蓄積するもので、2001年にNECが提案している。同電池は化学反応の速度がほかの電池に比べて10倍以上も高速なため、短時間での充電や、大きな電流での使用が可能だという。さらに今回の実証試験では、ポリラジカルの一種である「PTMA」に特殊な化学処理を行い耐久性を高めたものが新たに開発されたのに加え、高出力を引き出せるような電極を採用することで、安定性と高出力を兼ね備えた電池を実現したとしている。
《村上幸治》

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