出場停止は10から8に減った。
主張が一部認められた結果だ。
しかし、完全な潔白が認定されたわけではない。失った時間や球団からの信頼、メジャー昇格争いへの影響は残ったままだ。
コ・ウソク(ミネソタ・ツインズ)の代理人事務所「リコスポーツ」は8月3日、異議申し立てを経て、米メジャーリーグ機構(MLB)が出場停止処分を10試合から8試合に軽減したと発表した。
リコスポーツによると、MLBが異物使用の取り締まりを強化して以来、退場処分と出場停止処分を受けた投手の中で、異議申し立てによって処分が軽減されたケースはコ・ウソクが初めてだという。
問題が起きたのは7月25日(日本時間)に行われた、3Aセントポール・セインツ対コロンバス・クリッパーズ(クリーブランド・ガーディアンズ傘下)戦だった。2-3と1点ビハインドの7回表、セインツのコ・ウソクは3番手としてマウンドに向かった。
しかし、審判団はマウンドへ向かうコ・ウソクの両手とグラブをチェック。その際、審判の1人がグラブの内側に異物があると指摘し、他の審判を呼び寄せた。審判団はしばらくグラブを調べた末、コ・ウソクに退場を命じ、グラブも没収した。
MLB機構は2日後に10試合の出場停止処分を科したが、コ・ウソクはすぐさま潔白を主張。「問題になったグラブ内の物質は、汗やロージンが繰り返し付着し、革の中で固まって形成されたものだ。これまで一度も不正な方法で競争しようと考えたことはない」と主張し、選手会を通じて異議申し立ての手続きを進めた。

今回の処分軽減は、コ・ウソクの説明に一定の説得力があると判断されたことを意味する。以前、同じ規定によって処分を受けたマックス・シャーザーやエドウィン・ディアスらの異議申し立てが認められなかったことを考えても、その意味は小さくない。
ただし、処分そのものが取り消されたわけではない。MLB機構は8試合の出場停止処分を維持しており、コ・ウソクが異物を一切使用していなかったと公式に認められた結果とは言えない。
異議申し立てによって取り戻したのは2試合分だ。コ・ウソクは処分を終え、5日のルイビル・バッツ戦から出場可能となる。
ライバルも続々
より大きな課題は、マウンド上で待っている。コ・ウソクは先月10日、ミネソタ・ツインズのユニホームを着て念願のメジャーデビューを果たしたばかり。しかし、4試合で4イニングを投げ、8被安打4失点、1ホールド、防御率9.00という成績にとどまっている。
7月21日に3Aへ降格した理由も、投球フォームを修正し、再びメジャー昇格の機会をつかむためだった。しかし、復調を目指していた矢先、最初の登板で異物使用疑惑と退場処分が重なった。
競争環境もさらに厳しくなっている。ツインズはコ・ウソクを獲得後、トミー・ナンスを加えたほか、最近ではメジャー通算420試合登板のベテラン左腕A.J.ミンターも補強した。
ミンターは今季25試合で防御率2.22を記録している。左腕と右腕という違いはあるものの、限られたブルペン枠と40人ロースターの枠を争うという点では同じだ。
コ・ウソクに必要なのは、3Aでの確実な復調だ。安定した投球を続け、メジャー4試合で防御率9.00に終わった印象を払拭し、球団が再び呼び戻す理由を作らなければならない。
異議申し立てによって不当な処分だという思いは一部晴らされた。しかし、8試合のブランクや揺らいだ信頼まで消えたわけではない。2試合分の出場停止を取り戻した先に、成績と信頼、そしてメジャーの座を再びつかむ必要がある。
◇コ・ウソク プロフィール
1998年8月6日生。仁川出身。高校卒業後、2017年にLGツインズでプロデビュー。2019年に韓国プロ野球史上最年少30セーブ(21歳1カ月7日)達成、2022年に42セーブでセーブ王に輝き、韓国プロ野球史上19人目の通算100セーブ到達。2024年1月にサンディエゴ・パドレスと契約したが、開幕前の40人ロースター入りはならず。同年5月にトレードでマイアミ・マーリンズに移籍したものの、同月31日にDFAとなった。2025年6月、デトロイト・タイガースとマイナー契約。代表では2019年プレミア12、2021年東京五輪、2023年WBC、杭州アジア大会に出場。2023年WBC開幕前には、大谷翔平への“死球発言”が物議を醸したこともある。2023年1月、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボムの娘で、イ・ジョンフの妹イ・ガヒョンと結婚した。



