華やかな照明や本格的な加工がない卒業写真は、スターにとって最もごまかしにくい“過去写真”かもしれない。
韓国でまた、スターの学生時代の写真が話題になっている。
きっかけは、『涙の女王』などで知られる女優イ・ジュビンだ。
5月26日に放送されたSBSのバラエティ番組『法輪ロード:僧侶と客』に出演したイ・ジュビンは、自身の幼少期や無名時代について率直に語った。番組では学生時代の写真も公開され、写真の彼女は初々しく幼い雰囲気ながら、はっきりした目鼻立ちと清楚な魅力で視線を集めた。
韓国メディアも、イ・ジュビンの学生時代の写真について「今と大きく変わらない自然な美貌」と伝えている。学生時代の写真にも、現在につながる面影がはっきり表れていたというわけだ。
ただ、今回の話題は単なる「昔から美人だった」というだけでは終わらない。
イ・ジュビンは番組で、中学生の頃から生活費と学費を用意するためにアルバイトをしていたこと、21歳ごろに母と弟がアメリカへ移住し、父も仕事で別々に暮らすようになったことを明かした。さらに約10年の無名時代を経て、30歳ごろに初めて演技を始めたことも語っている。

卒業写真に写る変わらない美貌と、そこから長く続いた無名時代。そのギャップがあるからこそ、イ・ジュビンの過去写真はより強く見える。
韓国スターの卒業写真はなぜ話題になるのか
韓国では、スターの卒業写真が公開されるたびに話題になる。
理由はわかりやすい。卒業写真は、広告の撮影でも、ドラマのスチールでも、音楽番組のステージ写真でもない。学生時代の制服、決まった証明写真の構図、時代を感じる髪型や眉、ほとんど加工のない表情。そこには、現在のスターとして作られたイメージとは違う、生々しい過去が写っているからだ。
だからこそ卒業写真は、韓国芸能界では一種の“ビジュアル検証”のように見られる。
特に女優の場合は、「今と変わらない清楚美貌」として語られやすい。
例えば、ソン・ヘギョは高校時代に「恩光女子高3大美女」と呼ばれるほど美貌で知られていたと報じられている。卒業写真では、高校生らしい初々しさがありながら、現在の顔立ちがそのまま残っているとして、たびたび“レジェンド卒業写真”の代表格として扱われてきた。

キム・テヒの卒業写真も、毎年のように語られるレジェンドのひとつだ。飾らない髪型や学生らしい雰囲気でありながら、整った目鼻立ちと知的な表情が注目され、ソウル大学入学を控えていた模範生時代の姿としても紹介されてきた。

チョン・ジヒョンは、卒業写真で意外にもショートカット姿を見せている。現在の長い髪のイメージとは違うが、白い肌と少女らしい雰囲気が印象的で、ハイティーン雑誌モデルとしてデビューしたのも自然だったと語られることが多い。

そしてハン・ソヒも、制服姿の過去写真が話題になった女優のひとりだ。蔚山女子高時代の写真がオンラインコミュニティに広がり、韓国メディアは「素朴なのに光っている」といった反応とともに紹介した。制服にリュック、白い運動靴というごく普通の女子高生の姿でも、はっきりした目鼻立ちと独特の雰囲気が目を引いた。

アイドルは“完成型”と“ギャップ”で話題に
一方、K-POPアイドルの卒業写真は、女優とは少し違う見られ方をする。女優の場合は「今と変わらない美貌」が強調されやすいが、アイドルの場合は「完成型ビジュアル」や「ステージ上とのギャップ」が注目されやすい。
最近の代表例が、IVEのウォニョンだ。
ウォニョンはソウル公演芸術高校を卒業した際、黄色い制服に大きなリボンをつけた卒業写真が話題になった。韓国メディアは、彼女の卒業写真について「卒業写真の新しい歴史を書いた」と表現し、はっきりした目鼻立ちと爽やかな雰囲気を高く評価している。

TWICEのツウィとチェヨンも、卒業写真が話題になったアイドルだ。2019年、2人の高校卒業写真がオンラインコミュニティで拡散され、端正でハツラツとした雰囲気が注目を集めた。アイドルとしてステージに立つ姿とは違う、学生らしい自然な雰囲気が人気を呼んだ。


LE SSERAFIM・チェウォンも、卒業写真が“プロフィール写真のようだ”として取り上げられてきた。韓国メディアでは、プロフィール写真のような仕上がりだとして紹介され、「1日に1回は告白されただろう」といった見出しで話題になったこともある。

Red Velvetのアイリーンも、卒業写真が“レジェンド”として語られるアイドルの代表格。学生時代から有名だったという逸話もあり、ある番組では、男子学生たちが彼女の顔を見ようと窓のそばに集まったという話も紹介された。そうした逸話と卒業写真が結びつき、「昔から目立つ存在だった」というイメージを強めている。

少女時代のユナも外せない。制服をきちんと着こなし、長い黒髪でカメラを見つめる卒業写真は、韓国メディアで「清純女神」と評された。過去のアイドル卒業写真の中でも、トップクラスの“レジェンド”として扱われてきた。

逆に、今とのギャップで話題になるケースもある。
BLACKPINKのジェニーは、デビュー前の卒業写真でハートポーズを作る素朴な姿が取り上げられた。現在のクールで洗練されたイメージとは違う、あどけなさが残る写真として注目された。

ジスも中学時代のおかっぱ頭の卒業写真が話題になり、今とは違う雰囲気が韓国メディアで取り上げられている。

つまりアイドルの卒業写真は、「昔から完璧だった」だけでなく、「今とは違う」「でも面影はある」という楽しみ方もされている。
韓国スターの卒業写真がここまで注目されるのは、単なる懐かしさだけではないだろう。そこには、SNS時代ならではのビジュアル文化がある。
いまは、写真も動画も加工できる。照明、メイク、スタイリング、角度、フィルターによって、スターのイメージはいくらでも作り込める。だからこそ、学生時代の卒業写真は、逆に“加工前の証拠”のように見られる。
もちろん、卒業写真だけで人の美しさや価値を判断するのは乱暴だ。成長すれば顔つきも雰囲気も変わるし、メイクやスタイリングによって印象が変わるのは当然だ。
それでも卒業写真は、スターの過去を最もストレートに見せる写真のひとつだ。
だからこそ、そこに変わらない面影があれば“天然美貌”の証明になり、今との違いがあれば“成長”や“垢抜け”の物語になる。
韓国スターの卒業写真が何度も話題になるのは、そこに美貌だけでなく、現在のスターになる前の時間が写っているからなのだろう。
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