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【インタビュー】10Gbpsインターネットサービスは18年度中投入……ケイ・オプティコム

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インタビューに答えるケイ・オプティコム 執行役員 コンシューマ事業推進本部 副本部長の土岐尚氏
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■10Gbps超高速通信サービスの時代はまもなくやってくる

――光ファイバー回線のサービスはどこまで高速化が進むと思いますか。

土岐氏:これからスマートホームやIoTがトレンドとして注目されるようになると、家庭の中にある様々なデバイスがインターネットにより数多く接続されるようになります。ご家庭あたりのデータ通信容量はさらに増えるとみています。10年前には1Gbpsの高速ネットワークは持て余すだろうと言われていましたが、現在はもう当たり前になりました。そして今後10Gbpsの超高速サービスを使っていることの方が常識になる日も遠くはないはずです。

また高速通信の時代には、4K映像配信やオンライン対戦ゲームなどのネットワークを活用するエンターテインメントを快適に楽しめる環境が一般化してきます。当社としてもその時に備えて、今からサービスの土台を強化する必要があります。

4K映像配信についてはライバルが間違いなくやってくると思いますので、当社も遅れを取ることなくインフラを整備するとともに、独自に高画質コンテンツを制作できる環境も整えました。当社は地域に向けて地上波11チャンネルでコミュニティチャンネルの放送を行っていますが、大阪の本社ビルにスタジオを作っており、そこでは4K映像の製作にも取り組んでいます。

――eo光の10Gbps高速サービスはいつ頃商用化されるのでしょうか。

土岐氏:ソニーネットワークコミュニケーションズの「NURO光」が2018年1月下旬から東海・関西に進出してきましたが、eo光もスピードやサービスを充実させていくようしっかりと取り組んでいきたいと考えています。当社では2017年1月から同年6月まで、最大通信速度が上り/下りともに10Gbpsという高速通信サービスの試験提供を大阪府枚方市で実施しました。試験から得たデータを元に、2018年度中の本格導入に向けたサービス開発をいま進めていきます。

――10Gbpsの超高速通信の時代にふさわしいサービスにはどのようなものがあると思いますか。

土岐氏:多くの方々にご利用いただくためには価格面が魅力的であることも大切ですが、10Gbpsという高速ネットワークのインフラ上で活きるコンテンツを見つけて、アピールするための知恵を絞る必要もあります。

eo光のネットワークサービスを強化するにあたって、家単体だけでなく、ネットワークのゲートウェイも含めたネットワーク全体でのセキュリティを強固にしていくことにも取り組みます。10Gbps対応の高速ルーターの開発についても準備を進めていますが、商品の投入時期など具体的なことについてはまだ今回の時点ではお伝えできないのでご了承ください。

当社ではスマートホームに関連するサービスとして、昨年にGoogle Homeスマートスピーカーの販売を開始しています。スマートスピーカー自体はお客様に好評を得ていますが、これからさらに価値を創造するために連携コンテンツの準備も大事になってくると自覚しています。

■固定回線とモバイル、それぞれの今後はどうなる

――モバイル向けサービスのmineo(マイネオ)はいかがですか。

土岐氏:おかげさまで当社が提供するマイネオのサービスも契約数が順調に伸びています。契約数については本年4月に100万を突破し、2020年頃までに200万まで何とか到達したいと考えていますが、ライバルとの競争は今後さらに熾烈なものになるとみています。

モバイル側の戦略としては、価格や通信スピードだけを競争軸とすることが難しいので、やはりユーザーとのコミュニケーションを密にしながら、サービスの改善・充実化に結果として反映すべきだと思います。そのためにファンどうしが交流もできるコミュニティサイト「マイネ王」をこれからさらに活発化してまいります。

――昨今は日本企業の元気がないとも言われていますが、ケイ・オプティコムとしてどのように一石を投じたいと考えていますか。

土岐氏:当社のビジネスは生産性と付加価値の向上を果たしていくべきと考えています。そのためには、今後も情報処理や通信に関連する技術やサービスを、ビジネスモデルの中に積極的に採り入れていきたいと思います。具体的には、例えば単純作業を求められる仕事はAIやロボティクスの技術に置き換えて、ヒューマンリソースをよりクリエイティブな方向に振っていくことが考えられます。先にご紹介したカスタマーサポートのチャットボット「つなぐちゃん」もそのテーマを体現したサービスの一環と言えます。

――固定回線のネットワークサービスは、これからどうなっていくと思いますか。

土岐氏:私は今後も固定回線のサービスがなくなることは絶対にないと信じています。ご家庭でリッチなエンターテインメントコンテンツを楽しむためには、帯域が太く安定している回線が有利です。一方、アウトドアであれば無線通信の方が有効に決まっていますし、各々のすみ分けが、今後5G通信が登場する頃により鮮明なかたちで浮き彫りになると思っています。当社としては独自性の強いサービスを、固定回線とモバイルの双方で打ち出していきながらユーザーに響くサービスをこれからもお届けしてまいります。

――ありがとうございました。
《RBB TODAY》
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