【機内Wi-Fiを試す!】ANA国際線機内Wi-Fiは課金に耐えうるサービスか? | RBB TODAY
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【機内Wi-Fiを試す!】ANA国際線機内Wi-Fiは課金に耐えうるサービスか?

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【機内Wi-Fiを試す!】ANA国際線機内Wi-Fiは課金に耐えうるサービスか?
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もうしばらくの間、主に仕事の関係で年に6~7度ほど日米間を往復している。私が住むロサンゼルスの空港は全米規模としても大きく、成田や羽田、あるいは郷里の関西方面への直行便も多く、アメリカの他地域に比べれば非常に恵まれている 。それでも、だいたい太平洋路線は往路で10~11時間、復路で9.5~10.5時間ほどかかる。復路はたいがい疲れているのと時差ボケを回避するために爆睡することが多いのだが、往路については夕方に日本着の便を利用することが多いため、可能あれば起きていたいし、到着までに仕上げないといけない仕事があることもしばしば。今回はそんな国際線の中で仕事に役立つ(!?)Wi-Fiについての体験記を簡単に記してみたい。

 今回利用したのは全日空NH005便。ロサンゼルス国際空港(LAX)発成田空港行き。筆者が利用することが最も多い便の一つでもある。日本でのイベントに備え、機内でしておきたい作業があったためWi-Fiを利用することにした。料金プランは三つで、30分、1時間、そして到着するまで。作業分量的に短いプランでは足りなそうなので、到着までのプランを選択。ちなみに気になる価格だが、4.95ドル(30分、15MB制限)、8.95ドル(60分、30MB制限)、そして目的地までで19.95ドル(100MB制限)である。複数端末からのログインは認められていないようだ。







さて、最近話題になっている機内インターネットだが、911テロ以前も使えたと記憶している。到着後に打ち合わせする相手とSkypeでやり取りをしていたことを覚えているし、音声通話もテストで試したことがある(すぐ隣に他の乗客がいるので、ほとんど声を出せなかったが)。後に使えなくなったのは、テロリストがネットで機内からやり取りしていたからだという噂を当時耳にした。その真偽の程は確かではないが、確かに機内でのネット利用はそれからしばらく姿を消した。

全日空機で前回ネットを利用したのがいつだったのかはよく覚えていない。実は前前回の渡航時に他社便でネットを利用した際に到着までの利用を選んだにも関わらず通信不良になり、結局30分ほどしか使えなくて大迷惑を被った。それ以来ネットプランの購入には慎重になっている。結論から言うと、今回はそこまでのトラブルには見舞われなかった、が、安心して使えるレベルではなかった。かなりストレスが溜まる上に、信頼に足るレベルではないというのが率直な感想だ。

 使用した端末はMacBook AirとiPhone 6S。登録自体はまずスマホからOnAirというSSIDを選択して始める。ユナイテッド航空などとは異なり、全日空の公式アプリとは特に連動はしていない様子(パンフレットにはアプリを勧めているのだが、意図が今ひとつ不明瞭)。まずスマホからブラウザで普通にサイトを見ようと思うが、これがとても遅い。あまりの遅さにスピードを計測してみようと思い、あれこれ試したが、日本にサーバを置くサービスではそもそもレイテンシーが遅すぎてエラーになってしまい、測定できなかった。スピードテストのサイトでは進展がなかったので、アプリを使ってみようと思ったが、そもそもApp Storeとの接続が最悪でストアが立ち上がらないので断念。たまたま入っていた一つのOoklaのアプリで何度か試してみたところ、ダウンが0.35~0.56MB、ダウンはその倍くらいである。自動で決まる接続先は何故かロンドンになっていた。しかし遅い。ネット黎明期にダイヤルアップで繋いでいたころを思い出すスピードである。当然いまのサイトやサービスはそんな遅いスピードを前提としてデザインされていないので、接続エラーが勃発するわけである。頭の中にあのモデムの接続音が聞こえてくるようだ。

スピードもさることながら、せっかく到着地までという一番高いプランを選択して約20ドルを支払ったにも関わらず100MBという通信制限がかかっている。10時間使い放題というわけにはいかなそうだ。これには困った。LINEやFBも試したのだが、下手にスタンプや写真など送ってこられたらすぐに使い切ってしまいそうなレベルである。しかもこちらにその選択の余地はない。LINEでのやり取りを仲間としていたのだが、繋がったり繋がらなくなったりする。何が最大の問題かというと、通信状態がまったくわからないこと。無線の電波の強さを示すバーはルーターとの接続だから常に最大になっているにもかかわらず、明らかに電波は入ったり入らなかったりしているのだが、これが利用者にはまったくわからないので何とも信頼できない。もちろんこれはモバイルルーターのレンタルなどでも生じる問題だが、あちらは端末を見たら電波状態がわかるだけかなりマシである。









まったく期待していなかったのだが、一応YouTubeの動画も再生してみた。もちろん仕事で使う分にはほとんど動画視聴は必要ないし、そもそも機内WiFiでも推奨されている使い方ではないのは承知の上だ。結果はやはり、というか、動画はまったく再生されなかった。再生しようとしたのは、日常的に唯一視聴する将棋のコンテンツ。息抜きというわけにもいかないようだ。

 メールは送信しなかったが、ウェブメールの受信については通信状態がよい状態でできるので問題はなさそうだった。最低限メールとブラウジングだけできれば、多くの方が仕事に利用できるかとは思うが、普段使っているネットの延長というわけにはいかないようだ。19.95ドルというのは2,300円ほどになる。機内でわざわざお金を払ってネットをしようとしている人に対する期待に応えうるだけのものとはならないであろう。少なくとも現時点では、だが。大人しく映画やドラマを見ている方が無難かも知れない。
《立入勝義》
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