防災グッズ!? 自分の視力に合わせて調整できる万能メガネを使ってみた | RBB TODAY
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防災グッズ!? 自分の視力に合わせて調整できる万能メガネを使ってみた

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フレーム全面の両端にあるダイヤルを回すことで、左右それぞれの目の視力に調整できる(撮影:防犯システム取材班)
  • フレーム全面の両端にあるダイヤルを回すことで、左右それぞれの目の視力に調整できる(撮影:防犯システム取材班)
  • レンズをはずしたところ。ダイヤルで波状のレンズをスライドさせるシンプルな仕組みだ(撮影:防犯システム取材班)
  • 「アドレンズ スペアペア」(-6.0~+3.0D)2,980円(税別・オンラインストア価格)(撮影:防犯システム取材班)
  • 老眼により対応した「アドレンズ ライフワン」(-4.0~+5.0D)4,980円(税別・オンラインストア価格)(撮影:防犯システム取材班)
 観測史上初となる東北へと上陸した台風10号は、豪雨で短時間に河川の水位を上昇させ、東北と北海道に甚大な被害をもたらした。これまでにないような豪雨は河川をあっという間に増水させ、洪水をもたらす。避難した人たちは、慌てて避難所へと向かい「何も持ち出す余裕がなかった」とメディアの取材に答えていた。

 避難所には東日本大震災以降、食料品や毛布などが備蓄され、きちんと管理されるようになったが、避難生活が長引くようになると、足りないものも出てくる。そのひとつがメガネだ。避難所では新聞、テレビは、情報を得るために欠かせない媒体だが、高齢者は老眼などの関係でメガネがないと文字も見えにくい。

 しかし、視力は人によって異なり、老眼だけでなく近視・遠視もあるため、さまざまな人の視力を想定したメガネを備蓄しておくのは、現実的ではない。

●非常時に使える!?視力調整可能な万能メガネ

 そんな課題解決に役立ちそうなのが、老眼・近視・遠視に対応し、左右それぞれのレンズをダイヤルで度数調整できる万能メガネ「アドレンズ」だ。

 ダイヤルは工具ではなく、指先でつまんで回す仕組みなので、操作は簡単そのもの。「アルバレス・デュアルレンズ」と名付けられた2枚の波状ポリカーボネート製レンズを組み合せ、その重なり具合でピントが合う仕組みになっている。

 このアドレンズは、メガネをしたくてもできない、発展途上国の人向けに作ったのがはじまりとのこと。

 国によって異なるが、メガネをするためには医師や専門の資格をもった人が視力などを測定してレンズを見繕う必要がある。しかし、発展途上国ではそうした人々が圧倒的に足りていないのだ。

 また、貧困層にはメガネを買う余裕もない。そこで開発されたのが、安く、自分で焦点を左右別に合わせられるアドレンズ。実際、チベット、ガーナ、ルワンダなどで配布されてきたという。

 そんなアドレンズを扱う日本法人のアドレンズ・ジャパンが設立されたのは2009年で、その後、東日本大震災が起こった。同社ではNPOの協力を得て福島・宮城県にある多くの避難所を訪問、1,000本のメガネを寄付。食糧や毛布、絵本などが寄付で充実していた避難所だったが、メガネの備蓄はなかったため、好評を持って迎え入れられたという。

 東日本大震災のあと、日本全国で防災備蓄をきちんと備える動きがあったが、同社営業部セールスプロモーターの服部友那さんによれば、地方自治体などの行政機関ではアドレンズの導入の検討はしてくれるものの、予算の関係でどうしても食糧などの方が、防災備蓄としての優先度は高くなってしまうそうだ。

 ただ、最近では、帰宅困難者にも対応するため、一部企業でアドレンズを防災備蓄として備えるところも出てきたり、防災用途というよりは、高齢の利用者向けのサービスの一環として大学や病院などでの導入も増えつつあるとのこと。

●随時微調整は必要だが便利なアドレンズ

 そんなアドレンズを早速使ってみた。ちなみに筆者は、普段、メガネを付けていないが、運転免許はメガネ着用の条件付き、少し距離があると文字がぼやけてしまう視力だ。左右の視力差も激しい。

 「アドレンズ」をつけて、両方のダイヤルを回して調整するとやり方だと、少々やりにくかったので、片目ずつピントを合わせて、最後に両目を開けて最終調整。すると……「おお、なんとくっきり!」(あくまで個人の感想です)。

 テレビでサッカーの試合を楽しんでいる時、普段はテレビから1m離れるとサッカーボールが見えないのだが、自分の視力に合わせて調整したアドレンズを付けていると、ボールはもちろん、客席の観客の顔まではっきり見えた。

 また、筆者はすぐに目が疲れて視野がボケてくるのだが、アドレンズの場合、再調整することで問題解決。これは既存のメガネではできない技ともいえる。

 さらに、老眼の母に試してもらったが、いつも使っている老眼鏡は+3.5のようで「最近はろくに見えない」とぼやいていたのだが、最高で+5まで調整可能な「アドレンズ ライフワン」を試してもらったところ「これなら見えるわ」と喜んでいた。

 近いもの、遠くのものを見る時はダイヤルを回して微妙に変える必要があったが、「見える」という結果が伴えば少しの手間は相殺されるようだ。

 災害時、メガネは確かに優先度は低くなるが、よく見えないというのは避難日数が長くなるほどストレスとしてのしかかってくる。行政が備蓄品として考えていないのであれば、非常持出し袋に入れて自分で備えることもありかもしれない。

 価格は、「アドレンズ スペアペア」(-6.0~+3.0D)2,980円、「アドレンズ ライフワン」(-4.0~+5.0D)4,980円(税別・いずれもメーカーオンラインストア価格)。

 なお、9月19日23:59までメーカーオンラインストアで「ライフワン」か「インターフェース」(PC用ブルーライトカットメガネ)を購入すると、スペアペアを1本プレゼントする敬老の日キャンペーンを実施しているとのこと。
《防犯システム取材班/梅田勝司》
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