災害時でも確実な通信を確保するため、複数の端末同士でメッシュネットワークを構築し、バケツリレーのような形で通信させる技術に注目が集まっている。 東京ビッグサイトで開催されていた「ワイヤレスジャパン2016」のリニアテクノロジーブースで展示されていた、応用地質が提供するリモートモニタリング災害監視システム「i-SENSOR2」もそうしたメッシュネットワーク技術を使った製品の1つとなる。 「i-SENSOR2」は地盤傾斜や雨量、地下水などを測定する斜面配置用のセンサーで、バッテリーを内蔵し、約1年間動作する。同社の従来製品では、FOMA通信網を利用した単体通信となっていたが、「i-SENSOR2」では複数のセンサー間で無線によるメッシュネットワークを構築でき、データを集約して親機から携帯電話回線経由でデータ送信を行うことが可能だ。 屋外計測用の長期モニタリングに加えて、災害発生時の状況把握にも活用されている。熊本地震発生後の現場にも実際に設置されており、人の立ち入りがしにくい災害現場の地盤状況の可視化に活用されているという。