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【レビュー】話題のスタビライザーで「ヌルっと動画」を撮る

IT・デジタル ハードウェア
ブレが少ない 「ヌルっ」とした動画がとれるジンバル製品
  • ブレが少ない 「ヌルっ」とした動画がとれるジンバル製品
  • こんな感じで持てば、細かい手ブレを吸収できる
  • バランスの調整はこのような場所に立てて行う
  • 水準器で静止状態の水平を保つ
  • スタビライザーのセット内容
  • 電子制御タイプのジンバル
  • グリップに下にスイッチがあり、バッテリーインジケータも見える
  • LanParteのセット内容。キャリーケースつき
 撮影機材でスタビライザーが注目を集めているが、スマートフォン対応の製品も随分とでてきた。以前レビューで取り上げた「Steadicam Smoothee」もそのひとつだ

●最近テレビでみかける「ヌルっ」とした動画を撮りたい
 ブームの火付け役はNHKの旅紀行番組だという話もある。レポーターがハンディカメラを手で持ちながら撮影しているような映像なのだが、階段などでも画面の動きがなめらかで、いわゆる「ヌルっ」とした画になっている。手持ち撮影の場合、歩いたりするとどうしても画面が動いたりフレームが不安定になったりする。しかし、スタビライザーと呼ばれる特殊な器具を使うと手持ちのカメラなのに、レールの上を動かしているような映像、モーションコントロールカメラのような映像が撮れるのだ。

 番組ではステディカムと呼ばれる、大リーグボール養成ギプスのような器具を装着して撮影しているという。番組が使っているステディカムは、プロ向けの本格的な撮影機材だが、もう少し機構を単純化したスタビライザー(ジンバルなどともいう)製品がたくさん出ている。通販などで1万円から10万円以下で購入できる。このうちサンコーレアモノショップで売っている2種類のスタビライザーを試すことができたので、レビューをお届けする。

 ひとつは、グリップ(持ち手)にボールジョイントでおもりのついたレバー(つまりやじろべえとほぼ同じ原理)でカメラ・スマホを安定させるタイプ。こちらは複雑な機構もなく値段も安い。サンコーレアモノショップで6,980円だった。制御は重力を利用したいわばパッシブ制御のスタビライザーといったところだ。製品名は箱に「コンパクトカメラスタビライザー2」と印刷されている。

 もうひとつは、サーボモーター内蔵の高級モデルでLanParte(ランパート)という海外メーカーの製品。電子制御されたサーボモーターを利用してカメラを安定させる本格的なもので、値段は通販の安いところで30,000円前後で購入できる。こちらはコンピュータとモーターによるアクティブ制御スタビライザーといえるだろう。LanParteのように2軸(または3軸)で動きを制御するようなスタビライザーをジンバルと呼ぶことが多い。

●慣性モーメントのコントロールがポイント…コンパクトカメラスタビライザー2
 コンパクトカメラスタビライザー2(やじろべえタイプ)は、スマホ用のホルダーが付属しているが、カメラの三脚用のネジに対応しているため、デジカメやハンディムービーなどにも使うことができる。構造がシンブルなので故障やトラブルの心配も少ないが、使い始める前に、取り付けるスマホやカメラの重さによって、取り付け位置やおもりを調整して、静止状態でカメラを水平に安定させる必要がある。

 本体に水準器がついているのでそれほど難しい作業ではないが、慣れないと調整が面倒だ。また、調整するとき本体を水平におく場所が必要なのだが、グリップの下側にレバーのおもり部分がきて、自由に動ける空間が必要なため、外でカメラの取り換えなどしたときに、適当な場所を探すのに苦労することがある。ちなみに自宅で調整できる場所を探したところ、カラーボックスがちょうど使えた(写真参照)。

 箱の説明や製品案内のサイトでは、歩きながらの撮影も安定するとしているが、実際に歩きながら撮影していると本体がゆっくり回転しだしてしまうことが多い。本体の向きやモニター画面をみながら、被写体に向くように手首を回転させないと、カメラをパンさせたように被写体からフレームがずれていく。歩きながらといっても、それなりに慎重に移動する必要がある。慣性モーメントをとらえ、本体の余計やゆれや回転を制御できるかがポイントとなる。本体を回転させないためにはある程度の慣れが必要だ。

 原理や値段を考えると、使うためのコツが必要なのは、ある程度はやむを得ないと思うが、もうひと工夫ほしいところだ。
《RBB TODAY》
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