「マイナンバー」って何?……便利そうだが気軽に他人に教えてはいけない 2ページ目 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

「マイナンバー」って何?……便利そうだが気軽に他人に教えてはいけない

エンタープライズ その他
石井夏生利氏
  • 石井夏生利氏
  • <マイナンバー>社会保障・税番号制度
 個人番号というと、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)で本人確認に使われる11桁の「住民票コード」番号がある。なぜ住民票コードをそのまま使わないのか。石井氏は「住基ネットは、居住関係を公証する住民基本台帳をネットワーク化し、市町村、都道府県、指定情報処理機関を専用回線網で接続した。これに対しマイナンバーは、行政機関や一部の事業者も取り扱い、社会保障・税・災害対策分野の様々な情報との連携が必要だ。住基ネットはこのような利用を想定しておらず、マイナンバー制度に流用させるためにはシステムの大幅な改変が必要だった」と説明する。また、パブリックコメントの多数意見が「新しい番号の利用」だったという。マイナンバー制度が導入されると、2016年1月以降、住基カードは使用されなくなる。


●マイナンバーはいつから使えるの?

 マイナンバーは2015年10月5日以降、住民票に記載された住民に通知される。市区町村から各世帯あてに、「通知カード」、「個人番号カードの申請書と返信用封筒」、「マイナンバーの説明書類」が簡易書留で送付され、利用開始は2016年1月だ。マイナンバーは送付される通知カードで知ることができる。

 マイナンバーは12桁。11桁の番号と1桁の検査用数字で構成され、原則として生涯不変の番号だ。マイナンバーが漏えいして不正に用いられるおそれが認められる場合に、本人の申請または市町村長の職権により変更できる。マイナンバーは「個人番号カード」にも記載されるほか、住民票の写しや住民票記載事項証明書を取得する際に希望すれば、マイナンバーが記載されたものを交付される。マイナンバーは住民票コードから作成されるので、海外居住者など住民票がない人には指定されない。個人番号カードの交付を受けている者が国外に転出すると、個人番号カードは失効する。

 2016年1月から交付される「個人番号カード」は、身分証明書として利用されるほか、マイナンバーを確認する場面や、e-Taxなどの電子申請、2017年1月から開始されるマイナポータルへログインする時に利用する。表面には、氏名、住所、生年月日、性別、個人番号などが記載され、本人の写真が表示される。裏面には12桁のマイナンバーが表示される。ICチップには、券面記載事項、公的個人認証サービスで用いる電子証明書、市町村が条例で定めた事項(図書館カードや印鑑登録証などが想定されます)などが記録される。個人番号カードに有効期限があり、20歳以上は10年、20歳未満は5年だ。


●マイナンバーのセキュリティは大丈夫か

 マイナンバーの保有者として気になるのはセキュリティだ。初めに個人番号カードの交付を受ける際の本人確認はどのように行なうのか。石井氏は「原則として本人が市区町村の窓口に出向き、運転免許証などの身分証明書を提示して個人番号カードを受け取る」と説明する。

 個人番号カードのICチップから情報が漏れないのか、という心配については「ICチップに記録されるのは、券面記載事項、公的個人認証に関する電子証明書、市町村が条例で定めた事項(図書館カードや印鑑登録証などを想定)などだ。納税金額や年金受給情報などは記録されていない」と説明する。

《高木啓》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top